Dom/Subシリーズ−騎士王の激情8


Subスペース、日本語では被支配性酩酊と呼ばれるそれは、その名の通り酒に酔っているかのような状態になることを指す。Dom性との相性が非常に良いときやプレイで相当程度の欲求の解消が果たされたときなどにおいて、Sub性がDom性に自身のすべてを曝け出し心身ともに委ねる。
欲求強度が高いときほどスペースも深くなる。

アーサーとのプレイでは、軽いものならスペースに入ったことが何度もあるのだが、今回のそれは比にならないほど深い。アーサーが解放したDom性が強すぎて、同じく唯斗が解放したSub性も強く、解消された欲求が強いのだ。

思考が曖昧になり、五感が曖昧になる。代わりに、アーサーの声や体温、アーサーから与えられる刺激には敏感に反応するようになっており、体が自動的に、アーサー以外の情報の解像度を下げている。


「あぁ、スペースに入ったんだね」


水の中にいるかのように周囲の音は聞こえづらいのに、アーサーの声だけはいつも通り、いやいつもよりクリアに聞こえてくる。
シーツに触れる肌の感覚は乏しいのに、アーサーが乳首をひっかく刺激には強く反応し体が跳ねる。漏れた自分の喘ぎ声はやはりくぐもっていたが、骨を伝導して聞こえてくる声だけがはっきり認識できた。

全身から力が抜ける。すべてをアーサーに委ねているため、体を緊張させる必要がないのだ。

いつの間にか下着は脱がされており、ローションを纏った指が後ろに入ってくる。すんなりと入り、あまり慣らす必要性はないはずだったが、くいっと指を中で曲げられる。
それが的確に良いところを押し上げ、ダイレクトに快感が背骨を走る。


「ッあ!んっ、!」


さらにその指は、追い立てるようにそこを潰し続ける。前立腺につながるしこりを重点的に刺激され、指でそこを押し上げられる小刻みな動きに合わせて、前立腺を通して自身に快感がせりあがる。

耐えられず3度目となる絶頂を迎え、今度は下着がないため腹に白濁が散る。短時間に三度目だったため量は少ない。


「〜ッ、!は、はッ、」


スペースによってすでにクラクラとしていたが、さらにイった衝撃でくらりとする。

しかしアーサーは先ほどの言葉通り、何度も唯斗をイかせ続けるらしい。すでに緩んだそこに己の怒張を宛がう。


「入れるよ」

「ぁ、きて、アーサー…ッ!」


アーサーは息を詰めて中に挿入してきた。一気に入ってきたため、その衝撃によって軽く達してしまう。スペース中は敏感になるとはいえ、さすがに今日はあまりに多い。


「はは、イきっぱなしだね、唯斗。もっと気持ちよくなろうね」


そう言って、深いところまで入ったまま、奥を揺らす。腹の深いところまで衝撃が走り、快感と苦しさ混ざった感覚に揺さぶられた。


「あッ、ん、ぁあっ!」


さらにスラストは深く、速くなり、引き抜かれる感覚と押し込まれる感覚、奥を揺らす衝撃とが重層的に繰り返しやってくる。
加えて、アーサーは体を倒して唯斗の胸元に口を寄せると、乳首を口に含むなり、それを甘噛みする。強く鋭い刺激が走り、揺さぶられながらまた達した。

それでもなお抽送は止まらず、刺激が与えられ続け、ずっとイきっぱなしになる。


「ぁっ、あ”ッ!ひっ、んッ、!」

「く…っ、出すよ」


アーサーは呻くように言ってから、唯斗の中に精を吐き出す。いったん止まり、二人の息遣いだけが響く。魔力がじわりと体に染み込んでいく。
しかし、アーサーはそのまま再び動き始めた。硬さを失っていなかったが、まさかほぼ間髪入れずに第2ラウンドに入るとは。

思わず快感から逃げようとしてぎしりと手首のベルトが音を鳴らすが、それによって、唯斗は両手を拘束されて抵抗も逃亡もできないことに気づく。
その事実が改めて快感を呼び、さらに唯斗を追い立てる。
中に注がれた魔力が飽和し、ただでさえ感じやすくなっているというのに、休む暇なく快感が与えられ、脳や焼き切れそうだった。


「ッ、〜っ!はッ、ん、!」


声が出にくくなる。枯れたというより、あまりに強い快感のせいで声すら出ないのだ。
だが不思議なことに苦しさは感じない。スペースの中では、そんなものすらもあいまいになり、アーサーのこと以外には意識が向かなかった。



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