神代巨神海洋アトランティスII−10


神殿に到着すると、そこでアサシンのサーヴァント、望月千代女と合流した。女性の忍を示すくノ一の伝承の元となった人物でもあるが、日本において有名になったのは20世紀の日本文化の再興が試みられた時代のことだった。
千代女とは過去の特異点で一緒になったことがあったようで、立香は彼女を知っていたため、仮契約は立香が行う。

その後、イアソンは必要な情報をダウンロードする魔術によってこの神殿に関する情報を与えられ、この神殿の主、ヘファイストスを起動させた。

十二神の1柱であり、ゼウスとヘラの最初の子供だったヘファイストス。母ヘラとの不仲や、そのヘラが与えた妻アフロディーテとの険悪な関係に関連する神話が伝えられ、特にアフロディーテとアレスが浮気したシーンはギリシア神話屈指の笑い所である。
しかし異聞帯のヘファイストスは、より機械的で、合理性のみを探究したコンピュータのような様子だった。

そのヘファイストスから、異聞帯について新たな情報を得る。

まず、ギリシア神話の神々というのは、もともとアトランティスにいた神格であるらしい。汎人類史では、1万4000年前に「巨人」によって滅ぼされ、僅かに生き残った者たちがギリシャの地に辿り着き、そこで現代に伝わる神話体系を構築した。

一方、異聞帯ではその1万4000年前の戦争で神々は滅びず、アトランティスに文明を維持、ここにオリュンポスを建造した。
しかしさらに、神々の数が減る大戦争が数千年前に発生。

それは、人間に寄り添うか神に寄り添うかで神々の立場が二分されたことで起きた仲違いであり、神と神が戦う内戦に陥ってしまったというのである。
当然、汎人類史では神はギリシャに逃げ延びたためこの戦争を経験していない。

この戦争では、ヘファイストスの他にアテナ、アポロン、ハデス、ヘスティア、アレスが人類側に立って敗北。
ゼウス、アルテミス、ヘラ、デメテル、ポセイドン、アフロディーテは神々の側に立って勝利し、オリュンポスに君臨している。

ヘファイストスは、人類が独立している方がエネルギー供給上は合理的であると考えているようで、そこに感傷などはなく、それだけで人類に手を貸していた。
カルデアにも力を貸してくれるようで、アルテミス、オデュッセウス、ポセイドンを倒すための情報を提供してくれた。

まずアルテミスについては、撃ち落とすためには「神造兵装」が必要になるとのことだった。より上位の神によって与えられた神造兵装であれば、アルテミスを撃ち落とすだけの力を持つらしい。
そして、その神造兵装を持っているサーヴァントは、この海にただ1騎。アキレウスが該当するとのことだった。ヘラがヘファイストスの醜さを嫌って海に突き落とした際にテティスが助けていたことから、アキレウスが防具をトロイア側に奪われたとき、テティスはヘファイストスに頼んで盾を作らせた。その盾であれば、ヘファイストスに残された僅かな鍛冶ユニットを起動して再鋳造可能とのことだ。
そのため、アキレウスを探し出して合流し、盾を提供してもらうことがアルテミス打倒の一手となる。

続いてオデュッセウスについてだが、彼個人に関する情報は危険であるためアクセスできなかったものの、防衛軍が使っているエキドナについては情報を与えてくれた。
アトランティスの人々を徴兵・強化して兵士として、人格をも奪い、その駒とエキドナの量産する怪物と合わせて軍としている。そのため、エキドナの破壊が重要になるとのことだ。

そしてポセイドンについては、すでに人格や思考機能を喪失していることから、3つのコアを破壊して物理的に壊滅させることを提案された。

これで、五里霧中のような状態から、この絶海を突破する方法が見えてきたことになる。


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