残滓と余波−17


何を言っているのかと思ったのもつかの間、唯斗は礼装のベルトを外すと、すぐに唯斗のズボンと下着を下ろす。先に下半身から外気に触れることになった。
まだ萎えたままのそこを柔く掴んだアーサーは、軽く扱きながら、唯斗の上着のシャツも開いて胸の先に触れる。
乳首を摘ままれて、「ん、」と声を漏らすのと同時に、少しずつ唯斗の自身も固くなる。

すると、おもむろにアーサーは体をずらし、唯斗の足の間に上体を挟むと、突然、唯斗のものを口に咥えた。


「なッ、ちょ、なにして、」


慌てる唯斗をよそに、アーサーは根元まで口に含んでしまう。熱く濡れた中で舌が裏筋を舐めあげ、形のいい唇が上下して敏感な先を擦る。


「んぁっ、ッ、はっ、ん、」


あのアーサーが、唯斗のものを舐めている。その光景だけで頭がくらりとしそうだった。清廉な美しい顔立ちなのに、ひどく淫猥なその光景とのギャップがありすぎて、それだけ達してしまいそうになる。
一度アーサーは口を離すと、唯斗のものを優しく撫でながらこちらに視線を遣る。


「ラスベガスで君もしてくれただろう?あのときウサ耳メイドにご奉仕してもらったのがとても気持ちよかったことを思い出してね。気持ち悪かったらやめるけれど…どうだい?」

「…う…正直めっちゃ気持ちいい……」

「ふふ、可愛いね」


あまりアーサーの挙動で動じなくなったなんて嘘だ。現在進行形で顔は真っ赤だろうし動揺している。確かに唯斗は成長したのだろうが、結局、やはりこの男は遥かにそれを超えてくる。
そんなアーサーがやはり大好きであることに変わりなく、唯斗はいつも通り、快楽に流されて溺れていくのだ。


「あー、さー…は、やく、欲しい…」

「…っ、君には敵わないな…」


それはこちらの台詞だ、とはもう返す余裕がない。
アーサーはサイドテーブルからローションを取り出すと、手の平に取り出して温めてから唯斗の後ろに塗りたくる。

そしてここでもまた、普段と違うことをし始めた。

いつもなら、解すために広げながら指を増やしていくのだが、今日は人差し指を入れると、そのまま唯斗が感じる内側のしこりをぐいっと押し上げる。


「ッあ…っ!!」


ずくりと下腹部に押し寄せる快感に息が詰まる。唯斗の反応を見て、アーサーは集中的にそこを指でつつき、後ろで指を出し入れさせる。


「あっ、!ん、ッは、ぁっ、」


唯斗の先端からは押し出させるように透明な粘度の高い液体が垂れ、アーサーはそれをもう片方の手の指先で掬い取り、そのぬるついた指で先端を撫でた。


「ぅあッ、ひっ、ん、それ、だめ、んんっ」

「君の感じている顔、ずっと見ていられるな…」

「う、るせぇ、ばーか、あッ、ん、!」


こちらはそれどころではないのだ。連続して波のようにやってくる快感の数々に息も絶え絶えである。
さすがにそろそろ達してしまうと判断したのか、アーサーはそこで手を止めて、後ろを解す方に専念する。すでにいつの間にか指を増やしていたようで、そこから5分ほどで普段と同様に解れた状態になる。


「唯斗、どの体位がいいかい?このまま?後ろから?」


どうやらアーサーはきちんと唯斗本意で進めるという体裁を守っているようで、そんなことを聞いてきた。もうとっとと突っ込んで欲しいとはさすがに言えず、唯斗は希望を口にする。


「こ、のまま…キスしながらが、いい」

「うん、わかった」


アーサーは微笑んで頷いた。その柔らかな表情とは裏腹に、後ろに押し当てられた怒張は猛々しく、唯斗の蕾を押し開いていく。
熱いそれが中に入って肉を割り開く感覚に、呼吸が止まり、ぐっとシーツを握りしめる。もうこの瞬間に痛みを感じなくなってどれだけになるだろう。

すべてを埋め終えてから、アーサーは体を倒し、唯斗の後頭部に手を回して軽く持ち上げながら、顔を近づける。
互いの唇が重なると、やや性急にアーサーは舌を割り込んできた。舌を絡ませあい、上顎をたまになぞられ、水音が立つ。

さらにそのままアーサーは抽挿を開始し、衝撃で歯が当たらないようゆっくりと腰を動かしながらも、着実に唯斗の感じるところを押しつぶす。


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