
◆
「おいしい・・すごい、全部自分で作ったの?」
ソルジャーは料理も出来なきゃダメなの?と言いそうになったが流石にやめておいた。
「忙しくなく余裕があれば、これくらいなら作るな」
「てっきり、専属のシェフをいつも呼んでいるのかと思った」
「あぁ・・その方が多いかもしれないな。そっちの方が良ければ次回呼ぼう」
次回、と言われた時にnameはくすぐったい気持ちになった。
英雄と呼ばれるセフィロスは、近寄りがたいオーラを出しているかと思ったが
話すとユーモアもあり、多くの人から慕われているのが分かった。
柔らかい笑顔を見せる時、これはどんな女性も・・いや男性さえも見惚れてしまうかもしれない。
きっと多くの後輩たちからも羨望の眼差しを受けているのだろうと思った。
彼は本当に物知りで、特に色んなエリアの話は聞いていて楽しかった。
「これくらいはしないと」
そう言いながらnameはキッチンへと食べ終わった食器を持っていき
洗おうと思ったが最新式の立派な食洗機があるのを見つけた。
「私の出る幕はなしだね」
そう言いながら中へセットしてボタンを押す。
「じゃあ、コーヒーでも淹れようか?」
そう言ってセフィロスの方へと振り返ると、顎を取られてそのまま柔らかいキスを落された。
熱が籠ったような翡翠色の瞳に見つめられては身動きが取れなくなる。
言葉を発することもできない。
全てを彼に身を委ねて、しがみ付くことしかできなかった。
◆
ソファへと座りセフィロスが淹れたコーヒーを飲む。
ちらりと見ると、世界で何が起きているかの情報をいくつもの新聞から読みだしている。
任務にもつながる大事な事であることはnameにもわかる。
出会った時の事を思い出し、昨晩の情事を思い出す。
いつも気が遠くなるような快感の渦に飲みこまれて、そのまま眠りについてる気がした。
自分の名前を呼ぶ低い声。
多分触れたことがない場所はないであろう、彼の指先。
後ろから腰を打ち付ける時に感じる彼の銀糸のような髪のひんやりとした感覚。
自分ではコントロールが不能で、何度も彼の導きによって絶頂に達して
その度に自分ではないような声が出てしまう。
意識が朦朧とする中で一度、瞑っていた目を開き彼を見た時
妖艶な表情で自分を見下ろし快感に浸りながらゆっくりと腰を打ち付ける姿があった。
この世のものと思えない美しいその姿を見て一瞬怖くなったものの、すぐに次の絶頂の波に飲みこまれてしまった。
「name」
呼ばれてハッとして横を見るといつの間にかセフィロスが居た。
「何を考えていた?」
持っていたカップを取り、テーブルへと置く。
「・・・何も、」
「当ててみようか」
そう言ってあの時と同じような妖艶な笑みを浮かべてセフィロスはゆっくりとソファへと倒してきた。