無謀なお前を欲している(3)

メガトロンがエースストライカーになれるんじゃないかと思うくらい見事な蹴りでジャズをビルから蹴り落としました。
…アレ?作文?
スタースクリームが、ジャズの手の上に乗っていた私を急いで持ち上げてくれたおかげで一緒に吹っ飛ばなくて済んだ。
ナイス早技!あざーす!
お礼言わないと。

「あの、ありがとうございます」
『……』

(無反応?…あ、あれ?え?)

困ってディセプティコン特有の赤い眼を見つめていると、

『……他人行儀だな』
「へ?」
『もう、』

ん?

『もう、にぃにとは呼んでくれないのか?シエン…』

デレきたぁあー!!

「え、いやぁ…?」

でもこの歳でにぃにはキツイものがね?

『シエン…』
「あぁっ、ごめんよ星にぃにー!!」

罪悪感で砦が陥落しました。

『星…にぃに?』
「スタースクリームの¨スター¨から取って」
『…。』

巨大な人差し指で撫でられました。

『えぇい!シエンを渡せスタースクリーム!!』
『あぁ!』

メガトロンの手に移るとあの鋭利な指先が徐々に近づいてくる。

(うぉ、これ刺さるんじゃね?!!)

一人で冷や汗かいて力加減間違えませんようにっ!とギュッと目をつぶり祈る。

プニ

「……?」

恐る恐る目を開けると。
視界右側にスタースクリーム…もとい星にぃに。
胸元に手を当てソワソワしている。
正面にメガトロン。

『……』
「…」

無言。
アヒル口になった私。
カオスすぎる。
指先を動かされ、頬肉もそれに合わせて動く。

数秒後。

『貴様は今回いつまでこの世界にいるのだ?』

唐突に質問される。

「フガフガ」
『──おぉ』

これまたゆっくり手を動かし、離していくメガトロン。
今度あだ名を考えてあげよう。

「……分かりません」

せっかく会えたのに、もう別れを考えなくてはいけないなんて。
まだ。何もしていない。
モヤモヤしていると

『ならば帰るまでディセプティコンにいろ』

え?

『いい考えで閣下!』

え?

「でも」
『シエン!!』
『…オプティマァァァァス!!』

えぇーーーーー!!!?
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