どんとむーびんぐ!(6)



『説明を』
「ぁ、はい」

冷静だな‥と思いながら幸縁は説明を始めた。

「今の時代の人間はしないでしょうけど、もっと人間の知識と技術が進歩すると自身の健康管理に気を使い、病気にならず、長生きしようとします」
『ツヅケロ!』
「それで、人間に悪影響を与えて病気にしてしまう微生物や細菌・病原菌が体内や表面にうんたらかんたら…」

数分後
パッポーパッポー

「──セイバートロニアンだったら体中を機械でスキャンとかして調べて、結果をまとめて患者さんに報告してあげるのが健康診断です!以上!」

そして長々と説明して疲れた幸縁は床に座り込んだ。
首が痛い…とぼやきながらぐるぐると強張った筋肉をほぐす。

「ひぇ〜、疲れた」
『……』
「…?(お、ラチェットなんか考えてる)」

説明してる間、少し質問してくれたり、話に興味を抱いてくれたようで幸縁は嬉しく思っていた。
しかし、

『カイボウ!』
「いや!生きたままとか痛くて死んじゃうよぅ!」

ドクターの発言で一気に夢から覚めた心地になる。いやいやと首を振る幸縁は自分の身体を抱きしめる。

『『『……』』』

(大人は作戦会議中のようですね!ちきしょう!)

『カイボウ!』
「いや!」
『サセロ!』
「いやっ!」
『サーセーローッ!』
「い゛や゛だー!」

しつけぇよ!と幸縁はその場でじたばたする。
すると

バチンッ

『『『『!!』』』』

人体から出るはずのない火花が出た。
トランスフォーマー4体は警戒し距離をとると武器を素早く構えた。
幸縁は自分の掌の見た後、首を傾げて言った。

「何か出た……」


(ラチェット視点)




「何でばちばち?」

自分の手を見つめてこちらを振り向くことのない[ニンゲン]。
油断させようとしているのなら無駄だ。
いつ攻撃が行われても対処できるようにしながらじっとしていると。

『シエン、今のはどうやったのだ?』
『オプティマス!』

いつの間にか警戒対象に近づいている。
なにをしているあのバカは!と横で叫んだメガトロン。
全くもってその通りだ。貴方も武器構えてたでしょう!

「わかんない!」
『もう一度やってみせてくれないか?』

後ろ姿がソワソワしているのは気のせいでしょう?そうでしょう?

『「子供(ガキ)か!」』

ニンゲンとメガトロンが声を揃えてオプティマスを叱る。
残念ながら、聴覚センサーの異常ではなかったようだ。

「…どうやったかわかりゃないし、さっきのバチバチでオプが。周りのみんなが傷ついたら、後悔するからやだ!」

オプティマスの発言に困惑しつつ、しかしはっきりやらないと断言したニンゲン。
左右に首を振り、自身の両手を脇に挟んだ。

『……わかった』

自分の心配をされたせいか諦めるオプティマス。

『いつもこれくらい早く諦めてくだされば日頃の予定に支障は無いのですがね』

思わず呟いていたようで、メガトロンとニンゲンによく分からない顔をされた。

『ドクター』
『ナンダ!』
『ニンゲン…コウダシエンの調査をする。手を貸してくれないか?』
『イイゾ!カイボウハ』
『『『無しだ』』』

少し離れたところから私以外の返事も聞こえた。
聴覚センサーの感度を上げていたな。
なんだかんだ言っていたが、あの二人の息が合うと非常に強力で…面倒だ。大変不本意だが致し方ない。

『キューを呼び出してくれ。私は…患者を連れて行く』

渋々了承したドクターが回線で連絡を取りながら先に部屋から出る。

『…また研究に没頭しているのか』
『そのようだ』

キューは研究者として非常に優秀だが、没頭していると何度も声をかけない限り気づかない。以前音量を上げ声をかけた新人がキューを驚かせてしまい、実験場第J6082エリアから数ブロックが崩壊してしまった。
…声をかける側にはたまったものではない。







ボガァァァァァァァアン!!






『『『!!?』』』

そんなことを考えていると、激しい爆発音。

「ひゃっ!」

身を屈め頭を抱えるコウダシエン。
すぐさまキューとドクターに回線を繋げようと試みるが、繋がらない。
それはオプティマスとメガトロンも同じようで。

『キュー、応答してくれ』
『ドクター!スカルペル、出ろ!!』

何度も回線を繋げようと試み、話す二人。するといつの間にかニンゲンが見あたらない。

『面倒ごとばかり起こる…っ!!』

急いでオプティマスとメガトロンに報告し、爆発地点へ向かう。
あのニンゲンが敵であり、キューとドクタースカルペルに危害を加える場合、速やかに"処理"しなければいけない。

(ラチェット視点終了)

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