あすにはわすれるおはなしのひとつ(4)



「さっきはすごくやばかったから、助けてくれてありがとう。ラチェ、アイちゃん」
『…』
『アイちゃん?』
「愛称だよ」
『誰がアイちゃんだ!…俺の名前はアイアンハイドだ。もっとも、コイツ等から聞かされていたようだがな』
「うん!さっきまでアイちゃんの話してたよ!」
『だからなぁ…』
『親しみを込められているんだからいいんじゃないか』
『『アイちゃん……ぶふっ!』』
『お前ら』

呆れたように排気するアイアンハイド。
その様子を見た幸縁が。

「あ、ちゃん付けは子供っぽいかなぁ?」
『ブハッ!ははは!』
『ダメだ、ぱ、パーツが捩れそうだ』
『く、訓練中に思い出しちまったら…破損しちまうぜ』
『その時はリペアしてやろう。…アイちゃん』
『『あははははは!』』

今ならネジが転がっただけで笑いそうな二人。

『…』
「…アイアンハイド?」
『ダメだろシエン。愛称で呼ばなきゃ』
『…グフッ』

俯き震えるアイアンハイドを心配する幸縁。
からかうジャズ。笑いを我慢しようとして失敗するラチェット。
そして、無言で自慢のキャノンを構えたアイアンハイド。

『『「やべえ」』』

その日。ラチェットの部屋兼リペアルームが吹き飛んだと、オプティマスとメガトロンに通信が入ったのだった。
小説ページへ トップページへ