Sea side(4)



(水着に着替えるまでのプロセスがなげぇよ…)

海に入る前から徐々に、しかし確実にHPを削られている幸縁はため息をつきながらメガトロンに選んでもらった水着を袋から取り出した。

「……ひもやん」

イジメじゃねコレ!?!?!?!?
てっきりスポーツブラ的なやつを想像してたよ!露出多いしほどけるよ!

「あ、パーカー入ってた」

それとメッセージカード。
折り畳まれたそれを開くと、英語で何か書いてあった。

【幸縁へ
今日は私達のワガママに付き合ってくれてありがとう。
水着は我々の意見を取り入れた結果だ。喜んでくれればいいのだが…】

几帳面そうで、それでいて読みやすく書かれた字と名前に、幸縁は思い浮かべていた内容が正しいと確信した。

(犯人こいつ等オートボットか)

選んでくれたみんなには悪いが紐は着たくない。それにホラ、私腕とか足とか肩とか露出したらすぐお腹壊すからさ…。
心の中で言い訳する幸縁だが、心の中なのでもちろん誰にも聞こえない。
柄と配色?ハイビスカスが咲いてますね胸に。紐は黒で先端に紫と白のビーズ。
綺麗だよ?でも派手じゃないかな?恥ずかしい。
でもこれ以上待たせると更衣室に乗り込んで来そうなので、幸縁は歯を食いしばりながら着替えた←どんだけ
パーカーを羽織り扉を開けると、目の前に人が。

「うわっ!」
『あら、ごめんなさいシエン』
「クロミア!大丈夫、びっくりしただけ」

ふはーと息を吐いているとクスクス笑われる。

『カーリーから話を聞いて心配になって迎えにきたの。それに…まだ具合が悪い?』

金属生命体は車酔いしないから、症状の重大性が分からないの…と心配してくれる。

「ありがとう。でももう完璧に治ったから問題無し!ただね…」
『ただ?』
「……水着が、恥ずかしい」

だって今までこんなデザイン(つまり紐)着たこと無いし人に見られるし。
もじもじしていると頭を撫でられる幸縁。

『大丈夫!めたくそ可愛いから!』
「めたくそって……」

女の子がくそだなんて言うんじゃありません!by オプティマス

『オプティマスから通信ね』
「……」
『大丈夫よ。さぁ背筋伸ばして!前を見て!いつもどおりの笑顔のあなたが一番よ』
「うん!」
『よし!行くわよ!』

クロミアに背を押され、幸縁は砂浜を歩き出すのだった。

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