いつもとなんら変わらない晴天にうちの船長さんもいつも通り他のクルーのみんなと盛りあがってるわ。あの船長さんは他の海賊船にあるような船長の威厳というものが感じられないから名ばかりのとりあえず船長なのかと思っていたけど、あのしっかり者の航海士さんやコックさんが彼の決めた事を完全否定しないあたり、やっぱり彼がこの船の船長であって彼の抜け目がちなところは他のクルーがしっかりフォローする。賑やかで協調性のない人たちばかりで重みがないけど、そんなところが居心地のいい理由なのかしら。
「お前まさかリリナか!?」
「そうだよ」
「ぎゃははは!何だそれ!ゾンビにでもなったのか!?」
「そんなに笑わなくたっていいでしょっ」
モックタウンに用があって出かけていた船長さんはやっと包帯で目の患部を覆う風使いさんに気付いて、大きい口を開けて豪快に笑った。いつもはからかわれてばかりの船長さんに笑われた事を不快に感じた風使いさんは頬を膨らませて不満そうな顔をする。
「てめェクソ野郎!リリナちゃんに失礼だろうが!口閉じやがれ!笑うな!」
「わりーわりー面白ェな!おれもやる!」
そしてちょうどキッチンから出てきたコックさんに叱られ指摘された口を閉じたけれど、それでも彼から笑顔は消えずに満面の笑みで笑ったまま。風使いさんの状態に興味を持った船長さんは船医さんに頼んで自分の分も包帯を借りて、それを目の周りを乱暴にぐるぐる巻きにして真っ暗だってそこでやっと笑顔が消えた。
「……」
「何も見えねェ!」
「あたり前でしょ」
「おいルフィどこ向いて喋ってんだよ!そっちにおれらはいねェぞ!」
両腕をひらひらと前に伸ばして探りながら途中参加の長鼻くんと風使いさんを探しているけれど、彼が向いている方向は長鼻くん達の右っ側にいる私の方で思わず吹きだしちゃったわ。
「こっちか?」
「あはははは!違ェってこっちだこっち!」
「……こっちか?」
的外れな方向を見る至って真面目な船長さんにぎゃはははと豪快に笑う船医さんと長鼻くん。そして一緒になって大声で笑う楽しそうな風使いさん。船長さんと同じように目を覆っているはずなのに他の2人と同じように船長さんをみて笑ってる。つられて笑うにしてもあんなに大笑いできないはずなのに…長鼻くんや船医さんはまだいくつかの可笑しなことに気付かないみたいね。
「ロビンどうかした?」
「……いいえ」
謎は解明するためにあるものよね。船長さんもそうだし、このクルーはみんな興味深い人ばかりだわ。だから飽きないのね。