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洗濯物を取り込んだ後ビビのお父さんと偉い人達と、みんなで食べたご飯は美味しかった。ゾロが隣でお酒飲んでるのにあたしにはくれなかったけど。

その後ビビとナミと宮殿の大きいお風呂に入らせてもらった。途中繋がってる男湯から覗かれたけど湯船入ってたからきっと見られてないはず。

いまは洗濯物を畳んでる。上手く畳めないでいたらサンジくんが手伝ってくれたけれど、サンジくんの方がピッシリ綺麗に畳んでてだいぶ気持ちを削がれた。こういうことはやったことないって言ってたのに、あたしの方が上手だよってお世辞もいいとこだ。

「今夜ここを出ましょ」
「今夜!?」

最後の一枚を終わらせようとしたとき、当然のナミの声で顔をあげた。眠気も同時に吹き飛んだ。

「ま、おれも妥当だと思うぜ。もう長居する理由はねェからな」
「……そうだな。海軍の動きも気になる」
「ルフィ、お前が決めろよ」
「よし!もう一回アラバスタ料理食ったら行こう」
「すぐ行くんだよバカ野郎!」

すると部屋のドアがノックされた。お城の電伝虫が鳴って、あたし達に用がある人からかかってきているらしい。

「誰から?」
「ボンちゃんという方です」

ボンちゃんという名前に心当たりがないから、顔を見合わせる。仕方なくサンジくんが受話器をとると電伝虫の顔が変わってすごい表情になった。

『モシモシィ!?モッシィ!?がーっはっはっは!あァちしよォーう!あちしー!!』

いきなりの大音量に驚き、その声の主によってボンちゃんの正体を知ってげんなりしたサンジくんが受話器を戻して切った。けれどすぐにまた電伝虫が鳴りだしたから今度はルフィがとる。電伝虫すごい顔してる。

「おうオカマか!?おれ達になんか用か?」
『あら!?その声は麦わらちゃんねーい!?アンタ強いじゃなーい!?あちしびっくらコイたわ!そーそーMr.2ってあちしの事呼んじゃダメよ。電波が海軍に捕まったらあちし大変だから!』
「今自分で言ったぞ」
「用件を言え」
『あ、そうそう。アンタ達の船あちしが貰ったから!』
「フザけんな!!」
「この野郎ジョーダンじゃねェぞ!今どこだ!」
『アンタ達の船の上ェー』
「よりによってコイツ……!」
『違うーの!違う〜のよう!あちし達、友達ジャナーイ?』

最初は回りくどい言い方をしていたけど、どうやらサンドラ河の上流に船を止めてるから心配だったら来いということで、用件を伝えると一方的に電話を切られた。

「……信用できるか?」
「一度は友達になったんだけどなー」
「お前ならまたなれそうで恐ェよ」
「……でも行くしかないぞ?」
「そうだな、船を取られてる。おれ達をハメようってんなら、そんな時ァブチのめすまでだ」
「そうと決まりゃさっさと仕度だ」

せっかくまったりしていたのに急た支度を始めたみんなを他人事のように眺めていると、怒ったナミにお尻を叩かれた。

「ねえみんな。……ねぇみんな。私……どうしたらいい?」

ビビの言葉に返す言葉が見つからなくて、みんなが黙ってるとナミが喋りだした。

「よく聞いてビビ。12時間猶予をあげる。私達はサンドラ河で船を奪い返したら明日の昼12時ちょうど!東の港に一度だけ船をよせる!おそらく停泊はできないわ。あんたがもし、私達と旅を続けたいのならその一瞬だけが船に乗るチャンス!その時は、歓迎するわ!海賊だけどね!」
「君は一国の王女だからこれがおれ達の精一杯の勧誘だ」
「来いよビビ!ぜったい来い今来い!」
「やめろってルフィ!」
「何だよお前ら来てほしくないのか!?」
「そういうんじゃねェだろ、ビビが決める事なんだ!」

騒ぎを起こしたくないからって部屋の窓から縄を外に垂らしてそこから出ていくみたい。面白いね!

「ビビ、またね!」

みんなが次々に降りてくのを見てビビに挨拶をしてから、チョッパーを抱えて窓から下に飛び降りたらチョッパーが気失ってた。