その店員は…(ジムリーダー誰でもOK)

★夢主メイン
ジムリーダー誰でもOKです。
お好きなキャラをイメージして下さい。
※pixiv掲載分


ナマエには常にガラ空きで静かなカフェがある。
そこで仕事の構成など考えるのが好きなのだが、今日行ってみれば激混みで。

いつも座る、外が見えるカウンターすら人で埋まっており、仕方なく店内の一番奥に座るが、ざわざわざわざわしている店内が嫌で嫌で仕方ない。

いっそのこと店を出ようかと思うが、一旦入ったのにオーダーもせず席を立つのはどうだろうか。
仕方ない、コーヒーを1杯飲んだら帰ろうと、オーダーを聞きに来る店員を待つ。

ため息を吐きながらスマホで仕事のメールを確認していると、頭上から

「ご注文はお決まりでしょうか」
と声がした。
ようやく店員が来たらしい。

スマホの画面から目を離さず、用件のみ伝える。

『コーヒーを。アイスで』

「かしこまりました」

そう言い、お辞儀をして去っていく気配を感じながら、山のように溜まったメールを捌いていくのであった。

ーーーーー

メールも半分ほど確認できた頃だろうか、

「お待たせ致しました」

スッと手元に求めていたコーヒーが差し出された。とても香ばしい香りが漂ってきて、あぁこれこれ、ここのコーヒーがとても落ち着くのだ、と思ったのは良かったのだが。

『ねぇ、私アイスコーヒー頼んだんだけど』

そうなのだ、この店員はグラスではなく、蓋のついた紙コップで渡してきたのだ。しかもご丁寧にスリーブつき。

「中身はアイスコーヒーなのでご安心ください」

触ると冷たさを感じたので、中身は本当にアイスコーヒーらしい。

100歩譲って紙コップなのはいいとして、

アイスなんだったらスリーブは要らないでしょ。そう思って店員に返そうとスリーブを外しかけて、ふと手を止めた。

そっとスリーブをずらすと、カップの側面に名前と電話番号が走り書きで書いてあったのだ。

は?と手元のカップを眺めていると、
横に立っていた店員が身体をかがめながら小さな声で、

「毎週ここに来てるの知ってて気になってたんだ」

とささやいた。

そのまま身体を起こし、

「それでは、ごゆっくりお過ごしくださいませ」

なんてのたまり去っていくものだから、思わず、ここで始めて顔を上げ、そして驚いた。


去っていく店員は、今人気の彼だったのだから。




※補足
【キャラ設定】
自分も時々お忍びで利用するカフェ。
よくカウンター席に座っているナマエが気になっていたけど、いつも仕事に集中してる様だったから声がかけられなかった。

今日はいつもガラ空きなカフェをなんとか持ち直したいとオーナーからの依頼で1日店長を勤める。 だから激混みした。
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