なまえにチョコレートをもらったのは1ヶ月前。まさかなまえに好かれていたなんて思いもしなかった。好みかと問われればそこまでもない。ただどことなく色気?のようなものに惹かれない訳でもない。この日に返事を返さなければいけないルールでもなかろうが、いつまでも待たせて期待させて拗らせても面倒臭いと思わなくもない。そんな時に顔を出すのは最低な俺の人格で、結局スマホを叩いてなまえを住処へ呼び出して都合よく好き放題した後さよならだ。そんな自分に失望している最中インターホンの音が響き施錠を解除する。
「おじゃまします、」
小さく呟くなまえを片目にドアチェーンに手を伸ばす。
「てか、なまえってわんのこと好きやったんやな」
「え、あ、うん」
「じゃあわんのお願い聞いてくれるやさ」
耳たぶを甘噛みするとなまえは固まってしまった。返事もないまま、服を脱いでほしいと言えば強めに断られた。懲りずにお願い、と服の中に手を潜り込ませればいや、と動揺はしている様子だが拒否はされなかった。俺の勝ちが確定した瞬間。
「わかった。じゃあ咥えて」
頭を押さえるとしゃがみこむなまえにまんざらでもないやし、と言えば恥ずかしそうに笑っていた。自ら俺のスエットのウエストに手を差し込むなまえの積極性はちょっと想定外だった。
「やー、どこで仕込まれたんさ」
「忘れた」
男慣れしてないのかと思っていたがそうでもないらしいなまえに限界が来た俺はなまえの後頭部を引っ捕まえて喉の奥にそれを吐き出す。なまえはゲホゲホと嘔吐きながら口の端から先ほど俺から放たれた白い液体を流している。
「やー、やばいね。これがほんとのホワイトデーやな」
口の端から下に向かって線を描くそれを指で拭ってその指をなまえの口の中にぶち込んだ。
「まあまあ、夜はこれからやさ」
不敵に微笑むなまえに鼓動が速くなったのは気のせいか。
ダーク•ホワイト•チョコレート