5-1
身体中の血が、沸騰しているかのように熱い。 もうどのくらい唇を合わせているのかわからない。これまでのどれとも比べられないそれは、最早キスという名の、唇でのセックスだった。荒々しい渦潮の只中に放り込まれたような感覚に、ジュディスは堪らずデュランダルの肩を押した。 「ま・・・、待って、おじさま・・・っ」 「・・・ん?どうした?」 「そ・・・そんなに凄いキスをされたら・・・私・・・っ」 最後までなんて、とても耐えられそうにない。はあ、はあ、と息を整えながら言うと、彼は瞼に唇を当てながら、よしよしと頭を撫でた。 「ふふ、そうか。お前はまだ幼いんだね。」 「・・・もう成人したわ・・・。」 「二十歳なんてまだ幼いよ。お前はずいぶん大人びているから、つい普通にしてしまった。」 普通?あれが?と目を丸くする。あれはもう、キスと呼べる次元ではない。もし彼が普通を超えて激しくしてきたら、本当に死んでしまうのではないだろうか。 「楽しくなってきた。・・・お前は簡単には壊れなさそうだし・・・。」 「・・・!?」 「久しぶりに、いい夜になりそうだ。」 「待って・・・まだ・・・っ、ん・・・!」 顔を押さえられ、酩酊するようなキスが続く。酸欠で意識が遠退きかけた頃、胸に解放感があった。舌が離れる。唇だけが触れ合った状態で胸に手がかかり、胸の先端を指の腹で擦られた。 「・・・ぁ・・・っ、・・・あ・・・、」 ぴく、と身を揺らして、触れあう唇の隙間から微かな喘ぎを漏らすと、デュランダルの瞳が満足そうに細まる。声を聞くためにわざと舌を離したのだと分かり、肌が熱くなったが、ぞわぞわと肌を這い上がる快感に抗えない。 「ふ・・・んっ・・・」 「どうしてほしい?言ってごらん。」 「・・・おじさま・・・っ、気持ち、い・・・」 「上手に言えたら、もっと気持ちよくしてあげられるよ。どこが好き?」 「・・・ナカ、はまだ・・・分からないから・・・。」 「ん?お前、まだここで達したことがない?」 こくりと頷くと、デュランダルは「・・・そうか。」と呟き、胸の先を指で摘まむ。固くなったそれを弄られて腰を揺らすと、こめかみに唇が触れた。 「・・・なら今夜が最初だな。」 「・・・?最初・・・?」 「脚を持って。自分で支えて、俺に見せてごらん。」 「・・・そん、なの、恥ずかしい・・・っ」 「恥ずかしいからいいんだよ。ほら、手伝ってあげるから。」 「あ・・・っ、」 左足はソファーの背凭れにかけ、右足を持ち上げられる。手で支えるよう促され、震える指で腿の裏を持った。 「・・・いい子だね、上手だよ。」 腹に指を滑らせながら優しい声を降らせるデュランダルに、どきどきと心臓が高鳴る。きっとこれから、知らないたくさんのことを彼は自分に教えるのだ。開かれずにいた扉を抉じ開けて、本当の悦びを知る。 じくじくと入口が犯されたがって疼く。期待に視界が熱をもって霞み、吐息を漏らして睫毛を伏せると、つぷりと長い中指が入り込んだ。 「可愛いね、こんなに濡らして・・・。幼いんだかいやらしいんだか分からないな。」 「・・・っ、ん・・・!」 濡れた音を響かせて、ゆっくりと指が胎の中を探る。擦っていたかと思えばわざと音を立てて掻き回され、反応を見ながら遊ばれていると思うと、胎の奥が痛いくらい収縮した。 「・・・ん?お前・・・もうすぐ生理がくるの?」 「・・・え・・・、っあ・・・!?」 く、と彼の長い指が何かに当たり、緩く擦る。稲妻が走るような凄まじい感覚に、ビクッと背中がしなった。 「・・・こんなに下まで降りてきて、あと数日で生理がくるよ。これだと痛いかもしれないな・・・。」 「あ、あっ、い、いや、なに・・・っ」 「ああ、すまないね。少し弄りすぎたか。」 とん、とん、と優しいつついていた指を少し引っ込める。だが先程までの刺激で自分でも分かるくらい膣は激しく波打っていた。 「まあ・・・最初からすべて入れる気はなかったからな。次の楽しみにしておこう。」 ジュディスにはよく分からないが、彼は指一本だけで身体の状態を把握したらしい。奥まった場所への刺激を止めたデュランダルは、膣の途中を探り---あっさりとそこを捉えた。 「・・・っ!?」 ぶるっと腰から震えが走る。開いた唇から勝手に声が漏れて我慢出来ない。ぎゅう、とクッションを握って耐えようとするが、刺激は続き、身体全体を襲う堪らない快楽に声は切なさを増して、徐々に色が乗った。 「あ、あっ、・・・っ、あ、だめ・・・!」 「一度達してしまえば次からもイケるようになる。頑張ってごらん。俺が指を動かしている、ここだけに意識を集中させて。」 「んん、あ・・・っ!」 「たくさん濡らした場所を指でされて・・・、どんな気分だい?」 悪戯を共有するかのように、耳元に囁きが落ちる。ぞくぞくと震えが強くなって、身体が勝手に快楽から逃げようと強張った。 身体に異変をもたらす箇所に続いた刺激に、とうとう頂きに近付いていく。ぶわりと急激に膨らんだそれは、今にも爆発しそうだった。 「あ、おねが、他の、ところも、して・・・っ」 早く解放されたくて、お願い、お願い、と懇願するが、デュランダルはけして他の部分には触れようとしない。 「ナカだけで達してごらん。・・・お前の一番いやらしくて可愛いところを見ていてあげる。」 「あぁ、あ・・・っ、いや、あ、----っあ・・・!」 一際切ない声が漏れ、ジュディスはクッションに顔を半ば埋もれさせてびくびく震えながら初めての感覚を知った。胸の先がひりひりと痛むほど固くなり、膣が激しく収縮する。それに合わせて腰が震えた。 「・・・ああ、泣かなくていいんだよ。上手にできて偉かったね。」 初めての深い絶頂に涙を流すと、デュランダルは額や瞼に唇を落としてゆっくりと指を増やす。柔くなったそこは容易く二本目を受け入れた。 「や、待っ、て・・・っ」 「拡げないと、とてもじゃないが入らないよ。見ただろう?」 頭の中に、風呂場で鉢合わせた時のことが甦る。通常時でも呆然とするくらい大きかった。あれでも入るのか疑問だったのに、勃ち上がったらどれほどになるか。長い長い時間をかけて解した入口から指が離れ、指とは比べものにならない質量の先端が触れる。入口を軽く押しているそれを、ジュディスは見てしまった。 「・・・っ!ま、って・・・おじさま、それ・・・入らない・・・っ!」 「言っただろう?入るよ。」 「や・・・いや・・・壊れてしまうわ・・・っ」 「ジュディス、大丈夫だから。・・・ほら、ゆっくり入れるから。」 「------っ、ぅ・・・、んっ・・・!」 膨らんだ部分が、ゆっくり、ゆっくり撫でるように入り込んでくる。彼の両腕は優しくジュディスを抱き締めていて、あやすように手は頭や背を撫でた。 彼の背中に服の上から爪を立てる。「深呼吸してごらん。」と言われ、その通りにすると、そこからさらに彼が奥へ進んだ。 「・・・ほら、入ったよ。」 「あ・・・、う、そ・・・すごい・・・こんなの、知らな・・・っ」 「ふふ、そうかい?でもまだ途中までだよ。」 「・・・っ!?」 「・・・お前がもっといやらしくなったら、一番奥まで入れるが・・・今日は子宮もだいぶ降りてきているしね。」 「・・・ぁ・・・っ、あ・・・や、ん・・・おおき、っ、くる、し・・・」 胎の中いっぱいに収まった男根に、ジュディスの中の眠っていた女が喘ぐ。早くそこから深く追い詰めて。早くいじめて可愛がって、と。 「・・・さあ、ここからが本番だよ。ちゃんとついておいで。」 「あっ、あ、きゃあぁ、だめぇ・・・っ!」 とんでもない質量を持つ男根が膣を擦りあげていく。ぞぞっ、と身体の内側が震え、びくびく全身が痙攣した。 「やぁ、あっ、おじさ、ま、あぅ、っ」 「・・・ああ、可愛いな、お前・・・。久しぶりに堪らなくなる・・・。」 「---っ、あ、あ・・・っ、や、すごい、の・・・、あ・・・動い、て・・・っ」 身体のすべての機能がそこに集まっているようで、すべてが支配されていく。信じられないほど大きいそれに、突かれて、かき混ぜられて、揺すられて--- どれだけの恥態を晒しているかなど、もう考えられない。凄まじい快楽を受け止めるだけで精一杯で、いつの間にか星が瞬き出していたことにも気付かないほど、溺れていった。 |