6-5


もう何度も達している胎の中は痛いくらいに締め付けてくる。だがジュディスはもうそんなことに構っていられる状態ではない。デュランダルは動くのを一度やめると、蕩けきった表情で苦しそうに呼吸を繰り返すジュディスの頬を撫でた。

「・・・おじ・・・さま・・・?」
「ちょっと休もうか。」
「ど、して・・・?して・・・、大きい、の・・・好き・・・。」
「おや、ずいぶん可愛いことを言うね。でもこのままだと、また気を失うかもしるないし。」

ゆっくりと引き抜かれ、ゆっくりと突かれる。間を長く取り、デュランダルはジュディスの反応をじっと見つめた。

「あ・・・っ、や、ぁ・・・すご、ん・・・凄い・・・あ、あっ・・・」
「ふふ、気に入ってもらえているのかな?」
「おじさま、気持ち、い・・・っぅ、ん・・・!」
「ゆっくりだとずいぶん素直だね。」
「んん・・・っ!いい・・・、あ・・・もっと・・・っ」
「おあずけされた甲斐はあったかな。いったい何人の男が、お前のこんな姿を見たいだろうね。」
「いらな、あぁっ、おじさま、おじさまが、い・・・っ、ん・・・っ」

こんなに大きくて、硬くて、上手な人なんていなかった。彼を知ったら、もう誰だろうと満足できない。

「そうかい?イヴァンもお前を抱きたいんだろう?」
「・・・っ!」
「ふふ、・・・締まった。あの子も俺に負けずに大きいよ。上手だろうし・・・、試してみたらどうだい?」
「あっ、あ・・・いやぁ・・・」
「なんなら、あの子がしたようにしてあげるよ?」

膝に手を置き、ぐっと押す。浮いた腰にゆっくりと腰が押しつけられて、奥まで一気に突かれた。

「あぁーー・・・っ!や、あ、い、っちゃ、あん・・・!」
「好きなだけ達して構わないが・・・、今日は気を失わないようにね。俺は一度じゃ足りない。」
「ひ、んっ、あ、なん、か、い・・・す・・・っあ・・・!」
「うーん・・・、限界というものを感じたことがないから、何回とは言えないな。」

首を傾けながらとんでもないことを言うデュランダルに、そんな馬鹿なと思うが、キツいと言うくらい締め付けられているのに彼は相変わらず涼しい顔だ。そもそもこの人はいったいいつイクの・・・と愕然とすると、腰の動きが一気に早くなった。

「あっ、あ、いや、すご、い、やぁ、っ」
「ちゃんとついておいで。今日は気絶しても起こして続けるよ。」
「やぁ、死んじゃ・・・あん、っんん・・・!」
「・・・ああ、いいね。その調子だよ。たくさん、上手に達してごらん。」

一応気絶しないよう気遣う気はあるらしく、達したと分かると動きを止める。身体の自由が効かない。何度も達したせいで、勝手に痙攣して、止められない。前髪を掻き上げたデュランダルがあまりに格好よくて胸がぎゅうっと締め付けられると、初めて「・・・ん、」と小さな声が漏れて、目が細くなった。

「いったい何に感じたんだい?不思議な子だね。」
「・・・っ・・・おじさま、が・・・格好、よくて・・・。」
「こんなおじさん持ち上げてどうするんだい?悪い気はしないがね。」

本当なのに。格好よくて、若々しくて、完璧で、すべてにおいて敵わない。こんな人は初めて。
自分の力が圧倒的に及ばない、初めての人。
好きで、好きで堪らない。

「・・・そういえば、ショーケースの中身はいいのかい?使いたいものがあれば遠慮しなくていいんだよ?」
「・・・おじさまだけで・・・精一杯よ・・・。」
「早く楽しめるようになるといいね。楽しみが倍になる。」

大人で、懐が広くて、すべて預けたくなる。
私には、あなただけでいい。

「・・・おじさましか、いらないわ・・・。」
「・・・可愛いことを言う。なら、何かしてほしいことはあるかい?何でもいいよ。」

大きな手で、顔ごと頭を撫でるようにするデュランダルの眼差しは優しい。彼の優しさに嘘はなく、翳りもない。幸福感にじわりと胸が熱くなって目を細めると、彼の唇が瞼に触れた。

「・・・そんなにいやらしく締め付けられても、言ってくれなければわからないよ?」
「・・・おじさまと、こうしていられれば・・・何もいらないわ・・・。」
「------、」
「・・・こうしている間は・・・、いつも誰かのものであるおじさまは・・・私だけを、可愛がってくれるもの・・・。」

間近にある、同じ人間かも疑わしい美しい顔に白い指を触れさせる。じっと彼の瞳を見つめると、胎の中に収まったままの男根がさらに膨らんだ。

「・・・っ!?な・・・んで・・・、うそ・・・、っあ・・・!」
「・・・くく・・・、お前は本当に・・・、」
「ぁ・・・、あ、うそ・・・ま、って・・・壊れ、ちゃ・・・っ」
「・・・俺を煽るのがうまいな。」
「------っ!」

ただでさえ大きくて、言葉を失うくらいなのに、胎の中でさらにその大きさを増した男根は最早凶器も同然で、ぐんと突き上げられ、言葉が出ない。声も出せないほど暴力的な快楽に襲われて、ジュディスは大きく身体を仰け反らせた。

「・・・数多く求められて、正直そういう輩にはうんざりしていたが・・・。不思議とお前は別だな。」
「・・・っ、あ・・・あぁ・・・っ」
「・・・可愛い女だな、お前は・・・。」

蜜を蕩かすような、甘い、甘い音が耳元で囁く。それにぞくぞくと震えると、ジュディスの身体はぎゅうっと長い腕に抱き締められた。腕の中に閉じ込められるように抱かれたが、痛みはない。デュランダルは背が高いため、それだけ身体も大きいから重さはあるが、それすら心地好くて、じわりと涙が滲んだ。
愛する者とこうして抱き合うのは、彼が初めてだった。彼にとってそうではなくても、錯覚するほどに優しくされ、大切にされて、性行為というものがこんなに心地好くて幸せなものだということを、初めて知った。
まるで彼が自分を愛してくれているような、そんな抱き方をされて、ジュディスは夢中で広い背に腕を回した。

「・・・おじさま・・・、・・・おじさま、おじさま・・・っ」

好き。好きよ。あなたを愛してる。短い間の夢でいい。どこにも行かないで、こうしている間だけでいいから、私を見て。

「・・・っ・・・、・・・おじさま・・・。」
「・・・・・・。」

すがるように抱き締め返してくるジュディスに、デュランダルはそっと目を伏せ---、ゆっくりと閉じた。抱き締めたまま、ゆっくりと腰を揺らす。穏やかに昇り詰めさせられ、ジュディスは腕の中で震えながら悩ましい声を上げた。

「だ、め・・・こんな・・・優しく、されたら・・・おかしくなってしま・・・」
「・・・いいじゃないか、おかしくなっても。俺が一生面倒を見るから。」
「・・・っ、」
「・・・嬉しいかい?可愛いね、お前は・・・。」

絶頂が近付き、身体の芯から震え出す。びくりと身を揺らすと、触れ合った胸で先端が擦れて、目の前がチカチカと瞬いた。

「あ・・・ぁん・・・い、いい・・・気持ち、い・・・おじさまぁ・・・っ」
「そうだね。俺もとてもいいよ。」

震え上がって、昇り詰めて、背に爪を立てた。自分でもわかるくらい締め付けると、微かに息を詰めた気配がした。苦しいくらいの質量が引き抜かれて、身体が離れる。ぐったりと力の入らない身体をベッドに投げ出していると、汗で張りついた髪を避けた長い指が頬を包んだ。

「・・・頑張ったね。」
「・・・おじさま・・・。」
「良かったよ、ありがとう。」

前回もそうだったが、彼は必ずありがとうと言う。女が言われて嬉しいことを把握しているからか、彼の優しさなのかは分からないが、どちらでもいい。ジュディスは力なく笑うと「・・・私もよ。」と言った。

「・・・足りなくなかった?」
「焦らないことにした。お前は俺がそう嫌でもないようだし、これからも相手をしてくれるならそのうちの楽しみにしておけるからね。」

引っ掛けてあったバスローブを羽織ったデュランダルは、水を差し出してくる。それを受け取りながら、「・・・おじさまを嫌がる女なんていないわ。」と答えた。

「無理をさせたね。起こしてあげるから、ゆっくりお休み。」
「おじさまは?」
「俺も寝るよ。」
「・・・なら脱いで。」

バスローブの紐を緩めると、「えっち。」とからかわれる。「あら、お嫌い?」と流し目を送ると、デュランダルはくすくす笑いながら「残念なことに大好きだ。」と言った。

「・・・帰ったら、こんな風にできないもの。堪能しなくちゃ。」
「それもそうだ。」

ぎゅ、と抱き締められ、よしよしと頭を撫でられる。ジュディスは満ち足りた気持ちで、ゆっくりと目を閉じた。




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