転生マスターとグランドセイバーはじめちゃん
・捏造パレード




目の前が真っ白になって、思い出した。
白露家十一代目当主、白露刹那は────何の取り柄もない、会社員だったこと。















特筆すべき点もなく、流れるがままに会社員となった。
社会の歯車の一つとして働いて、運がなかったのか、通り魔に刺された。
それが、前世の私。


そんな私がハマっていたのが、FGOというアプリだった。


人類最後のマスターとなって、サーヴァントと呼ばれる偉人達の力を借りながら旅をするRPG。
ガチャで地獄を見たりするが、ストーリーやキャラクターは厚みがあって面白かった。
そんなゲームの最初、主人公が身一つで突然放り込まれるのが特異点F、冬木。
何処を見ても燃えているその世界に、目の前に広がる光景は良く似ていた。


『嘘だ』


白露家十一代目当主として生きてきた私の中に、所謂前世の記憶が洪水の様に流れ込む。
…大変信じがたいけれど、此処はゲームの世界なんだろう。
よりによってFGO…結構な死亡フラグが転がっているきのこのゲーム…
思わず頭を抱えると、がちょりと妙な音がした。
そっと、視線だけを前に向ける。


────襤褸を纏った、髑髏兵。


それが、500mほど先に三体見えた。
あーこれは冬木です本当にありがとうございました。一縷の希望は消え失せた。
溜め息を溢し、宙に戌を司る梵字を刻んだ


『犬神、殺せ!』


腰まである大きな犬を召喚し、けしかける。
白と黒の二頭が髑髏兵に飛び掛かり、地面に引き倒した。ぱきん、と硬いものが割れた音がする。
残り一体に炎を投げ付けようとした瞬間、ばちり、と足許が急に光を帯びる。
私を中心として青白い魔方陣が突如として現れ、一瞬で視界は光に呑まれた。


『うわっ!?』


堪らず目を閉じた私の左手の甲に、急に痛みが走った。攻撃を食らったかと薄目を開けると、微かに赤い色が見える。血が出たっぽい。後で止血しよう。


直ぐ傍で、かつん、と硬いものが地を叩く音がした。


慌てて振り向くも、眩しすぎて目を開けていられない。
当てずっぽうで呪符を向ける私の横を、風が通り抜けた。
次の瞬間、すぱん、と正面から音が響いた。
次いで、キン、と金属音。
状況が判らないまま、足許の光が収まっていく。
魔方陣が弱々しい光を帯びて消えるのと、目の前に黒い影が立つのは同時だった


「まぁた面倒に巻き込まれてんのね、マスターちゃん」


『………へっ?』


推しの声がした。
反射的に見上げ、不言色と視線が絡む


「サーヴァント、セイバー。真名は斎藤一。
世界を救った筈なのに、また冬木から再スタートになっちゃってるマスターちゃんの許に、いの一番に馳せ参じましたよっと。一ちゃんだけに。あは」


青にも灰色にも見える短髪。
差し色と裏地に鮮やかなオレンジを入れた漆黒のコート。
へらりと笑った彼はどう見ても本人でしかなくて。
思わず手を伸ばすと、背の高い彼は腰を折り、私の掌に頬を寄せてきた。
大きな手で優しく手を包まれ、そっと掌にすり寄ってくる姿にきゅんとする。待って、マスターの心にクリティカルやめてほしい。


「こうやって会うのは初めましてだね、マスターちゃん。ずっとこうやって触れたかったから嬉しいけど……やっぱり会いたくなかったなぁ」


『えっ』


早速ショックな事言われたんだが?
え、もしかして思ってたマスターと違ったから嫌だった?
というか、このはじめちゃんは本当に、私のはじめちゃんなのか?召喚してないのにどうやって来たの?しかもゲームから?
何だか気になる事が多すぎて、何も言えなくなっている私を狼みたいな目が見たかと思えば、はじめちゃんは少しだけ泣きそうな顔で笑った


「だって、モニター越しのあんたは世界の危機なんて起きてなかっただろう?
それなのに、今度は目の前に居る。…あの旅を、今度は生身で味わう事になるんだ」


此方の身を案じてくれる言葉に、やっぱりこの人は優しいし、私のはじめちゃんだと確信する。
それと同時に、気に掛かった事を問い掛けた


『……知ってたの?』


私がその世界の住人じゃないって。
呟いた言葉に、彼は頷いた


「ああ。並行世界って所から世界を救おうとしてる物好きだと思ってた。
…けど、僕はあんたの事好きだったよ。
モニター越しに見るあんたは一生懸命だったし、出来るだけ僕達が傷付かない様に采配してくれただろ」


『……その所為で無駄にターン掛かってごめん』


私と言えば耐久戦である。速攻の為に仲間に体力を削るスキルも使わせたくなかったし、その結果しょうもない所で結構なターン数を食ったりしていた。
それを謝ると、はじめちゃんはへらりと笑った


「いやービックリしたよね。
推奨レベル25に、その時レベル100の僕に加えて同レベルのアヴァロンの姉さん引っ張り出してさ。
あとサポートはアルトリア・キャスターを借りてくるじゃない?
サブメンバーもサポーターでぎっちぎちだし。
マスターちゃんは真剣な顔で編成するし。
僕実は、レベル詐欺の死地に送り込まれんのかって思ったよね」


『うっ』


「しかし蓋を開ければ敵は髑髏兵が三体だけ。
それを僕とアヴァロンの姉さんでマイティチェインできっちり殺すんだから、この子って石橋を大筒で破壊するタイプだなーって思ったよね」


『んぐっ』


「あの時はうちのマスター手堅すぎない?ってアヴァロンの姉さんと笑ったわ。
敵を見た時に弱すぎて、はへ?って言ったマスターちゃんにも笑ったけど。
実はね、あの時笑いながら戦っちゃったのよ僕ら。マスターちゃんは気付いてなかったかもだけど」


仕方ないじゃないか。いくらゲームでも、愛着のあるサーヴァントが傷付く所なんて見たくなかったし。出来ればワンパン無傷が良いのだ。スカッとするし。なのでマイティブレイブ大好き。クリティカル100の数字もちゃらちゃら落ちるスターも良き。
後ははじめちゃんの宝具アーツブレイブも好き。次ターンの無形が確定するので。


『あの時は大変申し訳ありませんでした…』


「いやいや、そんだけ僕らのスタメンに安定感を抱いてたんでしょ?毎度言ってたもんね、キャストリアさえ来てくれればって」


『サポート借りられない時にキャストリア居ないとキツくて…』


「その代わりに玉藻の姉さんとジャンヌの姉さん入れてたじゃない。盾の姉さんも。
大丈夫、宝具で無敵貫通するなら宝具を撃つ前に殺せって作戦、僕好きだったし。
玉藻の姉さんのスキルでチャージ削って悪い顔してるあんたも良かった」


『ごめんね…ボス戦ありがちの毎ターン無形ごめんね…』


謝った瞬間、はじめちゃんの目が死んだ


「ははは、クッソしんどいのよアレ。
出撃前、玉藻の姉さんが隣に並んでたら腹括ってたよね。彼女の宝具、NP回復させてくるから。
そんでマスターちゃん曰く、僕の宝具のNP回収率は全サーヴァント中でもトップクラスらしいので?色んなトコでひたすら無形しましたね、ははは」


『ヒエッ』


「後半とか、宝具レベル5のレベル120にしてからどんなクラスにも僕を連れていくから、遂にトチ狂ったかと思ったがな?
俺に動物要素はないからノアの方舟イベントの特攻はねぇんだよ。特攻礼装持たせればどうにかなるじゃねぇんだよ15%だよそれなら何時もの礼装にしろや。
キャスターにセイバーぶつけんな等倍だよ。
あんなクソデカガンダムに俺を突っ込ませるもんだから毎ターン無形だったよ此方はよ」


『わぁ』


まさかの怒涛のガチレスである。
声を上げる事しか出来ない私を口を尖らせた顔で見下ろして、はじめちゃんは諦めた様に笑った。
いやなに今の拗ね顔可愛いな…?なんだこの成人男性、ちょいちょい可愛くない…???


「…まぁ良いですけどね?
そんだけ僕を重用してくれてるって訳ですし?実際僕はマスターちゃんの一番強いサーヴァントでしたし?
宝具ブレイブの時に、行くよはじめちゃんって声掛けてくれんのも好きでしたし」


『うわ、恥ずかし…』


はじめちゃんからは良くても、此方からすればスマホに声を掛ける不審者である。しかもそれを言っていた覚えがない。
無意識に呟いていた言葉すらしっかり拾われていたのだと知らされ、居たたまれなくなった私は顔を手で覆った。
その瞬間ひょいと身体が持ち上げられたものだから、直ぐに顔を上げる羽目になる


『はじめちゃんっ!?』


「ついつい長話しちゃったけど、此処って冬木だろ?僕も一通りマスターちゃんの記録を読んでるから、大体の流れは判るし。
さ、さくっと進んでカルデアに帰ろうや」


『えっ、ああ、うん…』


燃え盛る街をはじめちゃんに抱えられながら進む。
少しでも熱さを感じない様にとスーツの胸元に水の梵字を刻めば、はじめちゃんは目を瞬かせた


「ああ、やっぱりあんた、前より魔力の質も量も上がってんのね」


『一応十一代続く魔術師の家の当主だしね。…その辺り簡単に説明したいんだけど、大丈夫そう?』


「ああ。敵が出てもこのレベルなら一太刀で終わるし全然だいじょぶよ。つーか蹴りで殺せる」


『ゴリラじゃん』


「やめてよ沢庵好きなバスターゴリラと同類にしないで」


『それ土方さんに知られたらやばいヤツでは?』


「だぁいじょぶだいじょぶ、ウチの新選組って長い間僕と馬鹿っ八しか居なかったじゃない。
後半近藤さんと藤堂と原田来たけど、それまで大分掛かったし。
沖田ちゃんなんか結構な数居るのに一人も来ないのやばくない?」


『ごめんね召喚運なくて!!!』


「ピックアップでも来ないのは笑ったわ。副長じゃなくて礼装ピックアップだったもんね」


『うるさいよ実装したてで直ぐ来た癖に!!
沖田オルタ狙ってもはじめちゃんばっか来たんだが!?』


「そりゃあ声が聞こえたからねぇ。
その後もピックアップの度に僕ばっかり来ちゃって、最終何騎来たんだっけ?」


『確か…十二騎ぐらい…?』


「はははっ、すまんね僕がマスターちゃんを好きなばかりに。
…つっても馬鹿っ八が来るのも結構な時間掛かったし、まさか何年も新選ぼっちになるとは思わなかったなぁ」


『新選ぼっちwwwwwwwww』


「笑い事じゃねぇんだよなぁ。無宿の鉄蔵がうざいの何のって。
結局来たっつっても馬鹿っ八じゃない?
普通につるまないからさ、なんじゃあおまん、まぁだぼっちかえ?壬生狼も一匹じゃあ大した事ないのぉ!とか煽ってくんの。
もうほんっとうざったくて────何回奴の酒に酢入れた事か」


『地味にひどい』


「大丈夫よ?坂本の兄さん笑ってたし。あの人が笑って許す程度に僕は耐えてたって事だし」


仕返しが酷い。好物が苦手になるレベルである。
でも何度もって事は、うちの以蔵さんは懲りずに呑んでたのか。バレンタインで思ったけど、あの人はちょっと酒を控えた方が良い


『地味に争いが耐えないんだろうな私のカルデア…』


「そりゃあ人格破綻者を一所に押し込めてんだから、毎日争うでしょうよ。
僕とか高レベルで真面目なサーヴァントでシフト組んで、毎日見回りしてたしね。治安維持警邏騎士団っつー、騎士王が作ったヤツ。
まぁそれも、冠位持ちでレベルも最高だったから、途中から僕が頭を務める事になったんだけどさぁ…ほんと向いてねぇモン任せるなって話ですよ」


やれやれとばかりに溜め息を吐く癖に、その表情は何処か楽しそうで。
ああ、私のカルデアは彼にとって悪い場所じゃなかったんだ。
そう感じて、自然と笑みが溢れた


「おっと、僕の話ばっかりじゃ不味いな。
ごめんよマスターちゃん、今のあんたの事を教えてくれる?」


そう言ってへらりと笑った彼に頷いて、私は口を開いた















「えーと、マスターちゃんは白露って魔術の家の十一代目当主で、僕らのマスターをしてた時の記憶も思い出してる。
此処は僕らの救った世界じゃないけど同じ道を辿る世界で、あの時のマスターちゃんの位置には別の子が居る、と」


『完璧』


流石はじめちゃん、私の拙い説明で直ぐに理解してくれた。
ただ拍手する私を見下ろして、はじめちゃんは真顔である。お?なんだイケメン不穏だな?
何も言わず見つめ合っていれば、不意にはじめちゃんがにっこりと笑った


「じゃあ────マスターちゃんを俺が浚っても問題ねぇって事だな?」


『問題しかないですねぇ!?!?!?』


ほら見ろ不穏だった!!!!!!
堪らず飛び降りようとする私を、筋肉質な腕ががっしりと捕まえる。
離せと藻掻く私をぎゅっと抱き込んで、はじめちゃんは覗き込んできた。
その表情は至って真面目である


「だって、盾の姉さんのマスターは居るんだろ?
それなら...ドクターっていうあの優男からの通信が来てねぇ今なら」


『…逃げるって言ったって、カルデア以外は全部滅びてるんだよ?結局はカルデアが生活水準からしても、安全面でも一番良い所になる。
そこから逃げて、どうするの』


「…俺の中の聖杯を取り出して、俺が来た世界線に移動する」


『却下。せめて拾ったヤツにしてよ。
私のファーストグランドを貶めるな』


レベル120という圧倒的な姿が格好良いのだ、それを弱体化だなんて許せない。
というかそれは私がはじめちゃんを完全体にしたくて使ったリソースである。はじめちゃんの為の聖杯を別の事に使うとか普通に嫌。
唸る様に言えば、はじめちゃんはその場にピタリと止まった。
…表情は変わらない。ただ、耳が真っ赤になっている


『…今何処で照れた?』


「あ〜〜〜〜〜〜〜こんのタラシが…」


『えっ悪口。喧嘩買うから降ろして』


「やだね。…なぁ、マスター」


低い声で呼ばれ、口を閉ざした。
こういう声の時は、彼にとって大事な事を口にしようとしている合図だ。
黙って見上げた私を、不言色が射貫く


「……何時か、お前が耐えきれなくなったら。
そん時は、俺と逃げてくれんのかい」


それは、これからこの世界で生きる事になる私への慈しみだった。
前までならきっと、魔術師だからという理由だけで立ち向かえた。しかし今の私には前世の記憶があり、ゲーム越しとはいえ人理救済を一度経験している。
待ち受ける困難を識っていながら避けないというのは、心に負担の掛かる行為だ。
人類最後のマスターになってしまえば散々な思いをすると知っているから、はじめちゃんは今、私を連れ去ろうとしてくれたのだ。


『はじめちゃん、降ろして』


「……はいはい」


瓦礫の上に降ろして貰った所で、小さく息を吐く。
不言色と目を合わせ、そっと言葉を落とした


『…ちゃんと言うよ。私から、貴方に逃げたいって言う』


今、カルデアに残ったとして────多分この人は、二部で私を戦わせるつもりがない。
人理救済が済めば、私を浚いそうな雰囲気がある。
…うーん、確かに二部は救いがないけど…まぁまだ何も始まってないし、そこまで身構えなくても大丈夫かな。
その時に改めて説得するしかない。難易度ヤバいけど


『だからそれまで私を護ってね、私のファーストサーヴァント』


マシュが居ないので、はじめちゃんは私の初めてのサーヴァントだ。
故に、左手の狼と二振の刀を模した令呪を掲げながらそう声を掛ければ、はじめちゃんの左手に青白い光が集まる。
細長く伸びた光が散って、日本刀が現れた。
縦に構え、そっと鯉口が切られる。


「…ああ。
俺の誠に従い、この命尽きるまで、お前を護る」


キン、と澄んだ音を立てて刃が仕舞われる。
誓うのは柄じゃないなんて言ってた癖に、いざって時はこうやって躊躇いもなくしてくれるんだから。
お互い何となく目を離せなくて、ふっと小さく笑う。
視線を切れば、また抱え上げられた


「ちょっと遠いが、戦ってる音が聞こえるよ。マスターちゃん、どうする?」


『突撃!』


「はぁいはい、じゃあちょっと飛ばすかね。
しっかり掴まってな、マスターちゃん!」


太い首に遠慮なく抱き付く。
高速で流れていく景色に、私は目を凝らした。

















「────見ィ付けた」


街中で戦う鎌を持ったサーヴァントと、大きな盾を持ったサーヴァント。
少し離れた場所で黒髪の男の子と、銀髪の女の人が戦況を見守っている。


『はじめちゃん、あのサーヴァントどう?』


「ヨユー」


『GO!!』


「はーい♡」


はじめちゃんが更に速度を上げる。
彼には私が空の梵字を刻んだ為、簡易的な気配遮断状態となっていた。
その状態で、鍔迫り合いとなって動けないサーヴァントに肉薄し────蹴っ飛ばした。


「貴女は優しく殺────ぐあっ」


『Oh…』


はじめちゃんはすたりと着地した。
ランサーらしきサーヴァントは蹴られた瞬間に胸がごっそりと抉れ、首も千切れていた様に思う。
…とんでもないもの見ちゃったな…視力強化するんじゃなかった…
何とも言えない気分の私をお姫様抱っこしたままで、はじめちゃんは言う


「殺ったとは思うけど、一応確認する?」


『いや、首と心臓取れてたし大丈夫じゃない…?』


「了解。…んじゃ、後は隠れてるサーヴァントか」


ぽかんとしているのは私とはじめちゃん以外の全員だろう。ぶっちゃけ私もぽかんとしたい。


だってまさか、サーヴァントを蹴り殺すとは思わなかったのだ。


道中向かってくる骸骨兵を蹴り殺していたのは確か。でも仮にもサーヴァントを蹴りで一撃とか、あまりにもゴリラ。
パフェ斎藤一がただのゴリラ。レベルの差ってこんな残酷なのね…


「あ、あのっ!貴女は白露刹那さんですか!?カルデア職員の!!」


声を掛けられ、そちらに顔を向ける。
まだ露出の多い鎧姿の彼女に懐かしさを覚えつつ、頷いた


『そうだよ。マシュ、無事?』


「は、はい。助けて頂きありがとうございました。
そちらは白露さんのサーヴァントの方ですか?」


「そ。僕は刹那ちゃんのサーヴァント。宜しくねー」


へらりと笑った後、すっと、不言色が建物の影を見据えた。
ルーンを使っての隠密だろうから私には判らないけれど、やっぱりサーヴァントにはバレるものなのか


「後はあんたが出てくるだけなんだがな、そこの兄さん?」


「────お前さん、随分鼻が利くなぁ?」


建物の影から現れたのは、自分の背丈程の木製の杖を手にしたサーヴァント。


「新手…!?マシュと白露、構えて!!」


後ろから飛んできたのは所長の声だろう。
大盾を構えるマシュを尻目に、はじめちゃんは僅かに私を抱える手に力を込めるのみ。
いざとなったら蹴り殺すんだろうな…と遠い目になっていると、キャスターのサーヴァントが両手を挙げた


「おっと、此方は戦り合う気はねぇよ。
だから警戒を解いちゃくれねぇか、そこの兄さん」


真っ直ぐにキャスター、クー・フーリンが見据えているのははじめちゃんだった。マシュにも警戒はしているんだろうが、彼の意識の殆どは此方に割かれている。
まぁ、そうだよね…主人公側にあるまじきゴリラだもんね…これでバーサーカーと勘違いされてたら流石に笑うしかない。
苦笑いしつつ、ぽんとコートの肩を叩く。
するとそれを合図に、はじめちゃんはクー・フーリンから視線を切った。
そのまま優しく地面に降ろされ、久し振りに自分の脚で立つ感覚を噛み締める。ただいま地面。とっても好き。
ただはじめちゃんは私にぴったりと張り付いているので、いざとなれば秒で地面とさよならしそうだ


「白露!貴女、どうして此処に…」


此方に駆け寄ってきた所長と藤丸くん(推定)を見て、私は軽く頭を下げた


『所長、ご無事で何より。
私は廊下を歩いていたら爆発に巻き込まれまして。気付いたらこの状態でした』


「貴女、レイシフト適性有ったものね…それで?
ソレは貴女のサーヴァント?」


魔術師特有というか、彼等のサーヴァント=使い魔、の思考がどうしても好きになれない。あと他の人をモノ扱いする所とか。人の命を平然と使い捨てる所とか。
私も一応由緒正しき魔術師ではあるのだが、最初からその思考だけは受け入れられなかった。
なので、私のはじめちゃんをソレ扱いも普通に嫌。
そんな私の思考を読んだのか、はじめちゃんはぽんと背中に手を添えてきた。
落ち着けとばかりにじんわりと広がる体温に、浅く息を吐く


『はい。彼は私のサーヴァントです。…セイバー』


「新選組三番隊隊長、斎藤一だ。ま、ゆるーく宜しくね」


「新選組!?マジで!?」


「おー、僕らの事知ってる感じ?あ、でも僕は副長みたいに厳しくないからだいじょぶよ〜。すーぐ腹切れとは言わんさ」


「やっぱり土方歳三ってそんななんですか!?」


「まぁ局注法度は護れって人よね」


『はじめちゃん』


脱線してますよ、と暗に伝えると、気付いたはじめちゃんはへらりと笑った


「ごめんよマスターちゃん。…さて、あんたらの名前を伺っても?」


「あっ、すみません。俺は藤丸立香って言います。
補欠のマスターです」


「先輩のデミ・サーヴァント、マシュ・キリエライトです!」


『はじめちゃん、彼女はオルガマリー・アニムスフィア。私と藤丸くんとマシュの上司』


「はぁいはい、宜しくね」


「随分ヘラヘラしてるわね、貴女のサーヴァント…
マシュが押されたサーヴァントを一撃で倒すから、どれだけ威厳のある英霊かと思ったけど」


「生憎堅苦しいのは苦手でね。…ま、僕はマスターちゃんの指示しか聞かんから、そこんトコも宜しく」


「……白露、しっかりやりなさいよ」


『了解です』


まぁはじめちゃんが私以外の指示を聞かないのは判りきっていたので、異論はない。
彼は彼で何だか嬉しそうにわざと体重を掛けてくるので、慌てて両足で踏ん張った


『重い!!!』


「え〜ひど〜い。僕ってばこんなに軽いのに」


『どっちが?感情か?体重か?どっちにしろ重いが???』


「オイ沖田みてぇな事言ったらどうなるか判ってるよなぁ?」


『急にド低音来るじゃん。え、はじめちゃんゴリラなだけでしょ?筋肉って重いじゃん』


「あ〜〜〜〜〜〜〜〜腹立つ。副長と同類にすんなっつってんでしょ。
確かに筋肉質かも知れんけどね、僕はゴリラじゃねぇのよ」


『知ってる?筋力Bってイスカンダルといっsyんぶっ』


「僕は細マッチョでーす筋肉達磨じゃありませーん」


頬を潰されタコの様に口が飛び出た。
それを上からにまにまと見下ろしてくる辺り、この男は苛めっ子気質があると見た。
むっと眉を寄せると手が離れ、はじめちゃんが笑う


「いやー済まんね。可愛くて可愛くて、つい虐めたくなる」


『……嫌われても知らんぞ』


「そりゃ怖い。一等可愛いあんたに嫌われない様に、ちゃあんと加減しますよ、と」


『なら良い』


おどけて見せたはじめちゃんに笑って、少し離れた場所から此方を静観していたキャスターにへらりと笑う。
やれやれと言わんばかりに溜め息を吐くと、彼は此方に近付いてきた


「夫婦漫才は終わった様だし、話を戻すぜ。
今のこの状況について、あんたらは何処まで知ってる?」


〈取り敢えず、話を聞こう。どうやら彼はまともな英霊の様だ〉


そう言って突如浮かび上がったのは、ドクターだった。
ああ懐かしい。二部にも彼の姿を取った偽者が居るけれど、やっぱり彼とは違うんだなと改めて思った


 〈白露くん、無事で良かった。
君はレイシフト適性が高かったからレイシフト自体の心配はしていなかったけど、サーヴァントが居なかったからね、心配してたんだ〉


『心配を掛けてしまってすみません。打ち所が悪かったのか、私の通信機動かなくて…』


〈そうだったのか…本当に無事で良かった。
問題なくサーヴァントも喚べた様だね〉


『はい。無敵のセイバーですよ』


「あは、無敵の一ちゃんに任せときな〜」


〈君、ほんとにさっきサーヴァントを蹴り殺したのと同一人物か…?落差が酷いな…〉


まぁそう思うよね。はじめちゃんはヘラヘラと真面目のギャップがエグいので。
内心頷いていれば、すっと不言色が鋭くなった


「────なぁんか臭うよなぁ?
あんたこそ、狼に噛み付かれねぇ様に気を付けな。
尻尾を出したら、直ぐにでも喰い千切ってやるからよぉ」


〈ひえっ〉


『はじめちゃん!』


まさかのはじめちゃんが噛み付いた。
注意すれば、べっと舌を出す。なにその顔かわ…じゃない、注意せねば


『急に人を脅さない!!』


「へーい」


懲りてないなこいつ。
…ああ、サーヴァントってロマニの事“何となくこいつが悪い”って感じるんだっけ?それって汎人類史のサーヴァントだけかと思ってたけど、位相が違うらしいぐだぐだサーヴァントにも共通してるんだろうか。


「まぁ此処じゃ落ち着かねぇし、移動しねぇか?
あっちに丁度良い建物がある」


キャスターの提案に、私達は頷いた









 






「────以上が我々、カルデアの事情です。
現在は彼、藤丸立香と白露刹那がマスターとして現地調査を行っています」


キャスターの言う建物への移動中、ドクターによるカルデアの事情説明も始まった。
はじめちゃんに抱えられている私は、きょろきょろと周囲を見渡している。
道路が落ちたのなんて実際に見るのは初めてだし、その中を歩く事なんてないし、一っ跳びで軽く数m浮き上がった事もない。
非日常にテンションが上がっている私に、はじめちゃんは微笑ましいものを見る目を向けている


「マスターちゃん、楽しいかい?」


『楽しい!…いや楽しんだらいけないっていうのは判ってるんだけどさ。まだ現実味がないのかな…?』


「いやいや、そのぐらいが丁度良いと思うよ?ずっと緊張すんのって疲れるし。
ずーっと張り詰めてて、いざって時にへろへろじゃ困るでしょ?だから一ちゃんとしては、その心持ちは大歓迎ってワケ」


『…はじめちゃんは優しいね』


「一ちゃん程優しい男も居ませんよ〜?
特にマスターちゃんの事は、大切に優しくしちゃう」


『ふふ、ありがとう』


「お安い御用さ」


笑ってくれたはじめちゃんに、私も笑う。
先頭を行くキャスターの背をのんびりと追う彼は、この隊列の殿もこなしていた。
私の面倒も見つつ周囲の警戒なんて、やっぱり器用で優しい人だ


「確認しますが、貴方はこの街で起きた聖杯戦争のサーヴァントであり、唯一の生存者なのですね?」


「負けてない、という意味ならな。俺達の聖杯戦争は、何時の間にか違うモノに擦り替わっていた。
経緯は俺にも判らねぇ。街は一夜で炎に覆われ、人間は居なくなり、残ったのはサーヴァントだけだった」


先を歩く藤丸くんは、時々マシュに手を貸して貰いつつ進んでいた。その少し前を行くオルガマリー所長も。
うう、一般人も自分の脚で歩いてるのに、私は自分のサーヴァントに抱えて貰ってめちゃくちゃ楽してる…
ちらりとはじめちゃんを見ると、へらりとした笑みを返された。降ろす気はないですか、そうですか


「真っ先に聖杯戦争を再開したのはセイバーのヤツだ。奴さん、水を得た魚みてぇに暴れ出してよ。
セイバーの手でアーチャー、ランサー、ライダー、バーサーカー、アサシンが倒された」


「七騎のサーヴァントによるサバイバル…それがこの街で起きた聖杯戦争のルールだったわね」


「キャスターさんはその中で勝ち残った…いえ、生き残ったサーヴァントというワケですね」


「ああ。そしてセイバーに倒されたサーヴァントはさっきの二人宜しく、真っ黒い泥に汚染された。
連中はボウフラみてぇに湧いてきやがった怪物どもと一緒に、何かを探し出し始めやがった。
……んで、 面倒な事に、探しものには俺も含まれている。
俺を仕留めない限り、聖杯戦争は終わらないからな」


〈残ったサーヴァントはセイバーと貴方だけ。……では貴方がセイバーを倒せば〉


「おう、この街の聖杯戦争は終わるだろうよ。
この状況が元に戻るかどうかまでは判らねぇがな」


ドクターの言葉に、キャスターはにかっと笑った。
それを見て、オルガマリー所長が溜め息を溢す


「なんだ。私達を助けてくれたけど、結局は自分の為だったのね。
貴方はセイバーを倒したい。けれど一人では勝ち目がないから私達に目を付けた。…違って?」


「その通りだ。だが悪い話じゃあねぇだろ?
何しろ────」


「マスターちゃん、掴まってな」


ぎゅっと太い首にしがみついた瞬間、はじめちゃんがオルガマリー所長の前まで躍り出た。
そのまま長い脚を振るい、骸骨兵の頭部を粉砕する


「ひぃ……!!」


『ねぇ今の悲鳴ってどっちにだと思う?
竜牙兵?それとも刀すら抜かずに蹴り殺すセイバー?』


「え〜そりゃ敵でしょ。
誰だって目の前に骸骨出てきたら嫌じゃない。ねぇ?」


はじめちゃんと目が合った所長の顔が強張った


「ひぃ……」


『あっ(察し)』


「あっ(察し)じゃないよ。僕じゃないってば」


いやいや所長が怖がってんの、絶対あんた。
そんな事を話していれば、キャスターが杖を構えた


「夫婦漫才は終わったか!?
コイツらは無尽歳に湧いてきやがる。
味方は多いに越した事はねぇってこった!」


……そういえばこの人、さっきからずっと夫婦漫才って言ってくるな?















「あーあー脆いねぇ。せめて刀ぐらいは抜かせて貰いたいモンだ」


一歩一殺。
たん、と地を踏み締めたと思えば、その脚で強く踏み込む。
瞬く間に骸骨兵まで肉薄し、身体を粉砕する革靴を何度目にした事だろう。


『私をっ、降ろせばっ、良いのではっ!?』


しかし、必死にしがみついている私の事も考慮してほしい。ぽっかりと空いた穴と目が合うのとか普通に怖いのだ。相手が秒で消し飛ぶけど。
ぱぁん!と弾ける様な音と共に、マシュを狙っていた骸骨の上半身が吹き飛んだ。
その場でくるりと回り、遠心力を伴った脚がもう一体を蹴り殺す。
マシュと藤丸くんがはっとしてお礼を言う頃には、はじめちゃんは高台に現れた追加エネミーに襲い掛かっていた


「えぇ?ないない。
……あんたの盾の姉さんなら兎も角、あの娘にあんたを任せるとか無理だわ」


薄い唇が、微かに吊り上がる


「確か、今はまだ宝具も使えないんだろ?
おまけに戦闘はド素人。恐怖と傷付ける事への躊躇いが先に出過ぎて、動きが鈍い。
そんな状態の騎士サマお嬢ちゃんに、俺の命を預けろと?
……ははっ、マスターちゃんってば、目ぇ開けたまま寝てるの?」


『馬鹿にしてきたのは判った。ほっぺ出せ、引っ張るから』


「はいどーぞぉ♡」


『やめて!!戦闘に集中して!!!』


「マスターちゃんが言った癖にwwwwww」


こうして和やかな会話をする間にも、ガシャンゴションと骨の悲鳴が絶え間無く。
追加エネミー九体を九蹴りで終わらせたはじめちゃんは、一体の骸骨兵を相手取るマシュを見つめ、静かに目を細めた


「…あんなんで、良く生きてたもんだ」


『まぁ、キャスター居たし。ゲームだとガチャでサーヴァント喚べたからさ。それでどうにか』


「…ああ、ログ見たよ。確かアサシンにファラオの旦那連れてったんだって?レベル1の」


『止めろ黒歴史止めろ』


クラス相性を全然判ってなかった私は、当時直ぐに来てくれたファラオ・オジマンディアスと騎士王のアルトリアでどうにかするばかりだった。
後は強いフレンドさん頼みだったな。マスターレベルも低くて全然チーム組めないし、当時は大変だった。
何とか骸骨に大盾を食らわせたマシュは、盾を地に置くと深く息を吐いた。


「……ふぅ、やっと落ち着きました。
確かに、これでは満足に話も出来ません 」


「悪ぃなぁ。俺がランサーとして召喚されていれば、セイバーなんざ一刺しで仕留めていたんだがね 。
いやぁ、やっぱキャスターは合わないわ。冬木の聖杯戦争でキャスターなんてやってらんねぇっての 」


「ランサーだったら…?」


「そういうコトもあるんですよ、先輩。
英霊の中には、複数のクラス特性を持つものがいます。
この人は槍の使い手でありながら、魔術師の側面 も持つ、高レベルの英霊と思われます。
────憶測に過ぎませんが、きっとトップサーヴァントの一人です 。妖精情報誌にも載っていそうな」


『妖精情報誌ってなに?』


「何だろうね。聖杯に聞いても答えがないんだけど」


そんな事を話しつつ、はじめちゃんが下に降りた。
此方に気付いた藤丸くんとマシュが駆け寄ってくる


「あの、さっきはありがとうございました!」


「どういたしまして。あんた、戦ってるとどうしても視野が狭くなりがちだから、気を付けなね」


「はい!」


「斎藤さん、マジで蹴りだけで敵倒してましたね…維新志士って蹴りが主流…?」


「んな訳あるか。あんな雑魚に刀抜く必要もないってだけ。
藤丸ちゃんだってさ、一本の雑草抜くのに鎌なんか出さないでしょ?それと同じ」


「おおー…!!骸骨兵は雑魚…!!カッコイイ…!!」


「ははは、死にたくなきゃ足掻けよ若者〜」


へらりと笑って、はじめちゃんは藤丸くんに背を向けた。
その後ろでマシュが俯いているのだが、彼はちゃんと気付くだろうか。…大丈夫か、主人公だし。
そう言えば、さっきのは何だかはじめちゃんっぽくなかったな。
ちらりと視線を向けると、不言色はすぐに此方に降りてきた


「なぁに、マスターちゃん」


『…いや、さっきのらしくなかった気がして』


「さっきの?」


『死にたくなきゃ足掻けよって』


何と言うか、はじめちゃんは足掻くのを見守りつつ、一緒に居てくれそうというか。
適度に休憩を取らせてくれつつ、手伝ってくれそうな感じだと思っていたのだ。
けれどさっきの一言は、勝手にやれと遠ざける様なものに見えて。
私の考えを聞いたはじめちゃんは、当然だと言う様に頷いた


「当たり前でしょ。マスターちゃん以外を気に掛ける必要が何処にあるの?」


『えっ』


…めちゃくちゃ意外な一言である。
目を丸くした私を見て、はじめちゃんは目を細めた


「前の時は数あるサーヴァントの中の一騎だったけど、今は僕しか居ないんだよ?そりゃ最優先は自分のマスターだろ。
…もしかして、今の自分は盾の姉さんのマスターじゃないから、優先度落ちたとか思ってない?」


『うっ』


目の前で、不言色がぎらりと光った。
低い低い声が、静かに鼓膜を震わせる


「ど阿呆。僕からしたら、今の状況は願ったり叶ったりなんだ。
盾の姉さんが彼方さんと契約したなら、お前は前よりも身軽だろう?
────俺が、お前の赦しを待っているだけだと努忘れるな」


あ、助けてって言ったら即別世界に強制誘拐コースですね本当にありがとうございました。
死んだ目になっているであろう私を暫し見つめ、それからはじめちゃんはへらりと笑う


「とは言え、ちゃあんと共闘はしますよ?
────だってあの子が死んだら、次は僕のマスターちゃんと盾の姉さんが契約させられそうですし。
そんなの許せないんで、藤丸ちゃんが死なない程度には協力しますよ、と」


『とんでもなく個人的な理由だった…』


「当たり前でしょ。僕はあんたが大事なの。
もう他とかほんと…ほんっとどうでも良いのよ。
悪いけど、前みたいに子供ってだけで他の誰かを気に掛ける事はない。
敵なら斬る、味方なら邪魔にならなきゃ放置する。そんだけよ」


『………ありがとうね』


「…お安い御用」


…多分、はじめちゃんは私が生身で人理修復に挑むのが本当に嫌なんだろうな。彼の他者に向ける優しさを切り捨てると判断するくらいには。
きゅっと首に腕を回し、髪を撫でる。
しんどい選択をさせてしまった事を、少しでも謝れたら良いのに。
でも謝った所できっと、はじめちゃんは受け取ってくれない。
ならば、感謝を伝えるだけだ。
色んな気持ちを込めて髪を撫でていれば、耳許で息を吐く音。
ぐっと首が上がり、手を弛める。
前を向いて歩き始めた彼は、少しだけ悲しそうな顔をしていた










無敵の剣を我が手に









刹那→転生者
魔術師として育ち、当主としてカルデアの召喚術式構築とかそこら辺に携わっていた人。
廊下を歩いていたら爆破事件に巻き込まれ、頭を打った事で前世を思い出した。
斎藤にえらく執着されているが、あまり気にしていない。あーはじめちゃんってゲームでもマスターガチ勢だったもんね、くらいの認識。
相手が激重感情持ちだともっとちゃんと理解した方が良い。

斎藤一→セイバー
刹那のアプリで完凸まで育てられたサーヴァント。マスターが本当は、平和な世界から此方を助けようとしているのだと気付いていた。
ファーストグランドである上、唯一の完凸である事に誇りと感謝がある模様。
故に刹那の魔力を感じて無理矢理召喚された。というか縁を辿って犬神の召喚に強制介入し、出てきた。
スペックはそのまま来ているので、アーチャーだろうが低レベルなら蹴って殺す。
マスターの事は自分を振るう事を許した人。その命のままのびのびと生きて欲しいと思っている。
彼女が憂うなら、原因を斬る所存。それがカルデアだろうと関係無く。
マスターを降ろさないのは、藤丸とマシュとオルガマリーとキャスターを信用出来ないから。
信用出来る仲間を刹那のカルデアから喚べたら、多分彼女を戦闘時には降ろしてダッシュで敵を切り刻む様になる。早過ぎて刹那はドン引く。
マスターが許してくれるなら、彼女を性的にぐちゃぐちゃにしたいし、物理的に食べてみたいし、心を壊してみたいし、自分が居ないと生きていけないくらい、自分に依存させたい。
でも彼女が不自由なく笑って過ごしているのを見つめていたい。傍に居たいけど、彼女が望まないなら傍に居られなくとも良い。例え忘れられたとしても、自分が死んでも刹那が幸せになれるなら、それで良い様な気もする。
生きていて欲しいのに、殺してあげたい気もする。
きっと感情は煮詰まってぐちゃぐちゃ。一貫性はなく、様々な感情をヘラヘラした笑顔の裏に内包している。


愛するマスターが殺された上に辱しめられるのを、画面越しに見ていた唯一のサーヴァント故に。


結論:激重感情持ちのファーストサーヴァント

藤丸立香→マスター
一般選出の補欠マスター。
斎藤の名を聞き新選組だ!と喜び、彼の戦い方に蹴りカッケー!!になる良い子。

マシュ→サーヴァント
藤丸のサーヴァント。
斎藤の戦い方にびっくりしている。

オルガマリー→所長
斎藤が目の前の骸骨を蹴った瞬間、次は自分かと死を覚悟した

キャスター→サーヴァント
極東の剣士が刀を抜かずに骸骨を蹴り殺してるんだが、こいつはどういう事だ???(正解)
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