デスロード1



仕事が終わりいつものように雑居ビルの階段を降りながら何も考えず何も感じずただ足を交互に前に出している。
気付けば家、というわけはない。
通勤タイムという悪夢は無心でやり過ごせるほど甘くはない
むしろ何かを集中して考えていた方が
気付けば家、なのである。

そんな飲み話にも出てこないような当たり前のことがむしろ何か重要なことなのではないかと思ったのは雪まじりの風が流れる寒い夜のことだった。

それからというものわたしはこの世の真理について考え始めた。
この題材なら通勤タイムが後何千回繰り返されようとも乗り切れる強度があると思ったのだ・・・

・・・ハッ!

気付けば家だった。

ということはなく、雑居ビルの階段を降りていた。
現実はそう甘くはない。
そう思ったのはアブラゼミがやかましく鳴く蒸し暑い夏の午後だった。

「ミィィン ミィン ミィン ミィン」

いや・・・アブラゼミ・・・

なのか?

「ミィィン ミィン ミin ・・・mean?」

・・・ハッ!

振り返ると同僚の西田
通称ーアブラゼミーが立っていた。

西田「ミィィン ミin ミiん」



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