シーザーと夏空の下を歩く
◇日本の夏を過ごす現パロ。
白い雲と青い夏空と、そこに向かって花を開くひまわりのコントラストがすごく綺麗だと思った。
少し前からセミの声が聞こえていたけれど、ああ、夏だなぁ。なんてことを今、改めて感じている。
「…俺もひまわりの花は好きだが、キミの瞳を奪うのは許せないな」
「シーザー…ふふふっ、そんなむっとした顔されても、かわいいとしか思えないんだけど」
「茶化さないでくれ」
繋いでいた手を軽く引き寄せられた方へ視線を移せば、そこには思ったよりも言葉どおりの表情を浮かべる恋人の顔。
透き通るようなグリーンの瞳に、白い肌とキラキラな金の髪。背景の青空と相まって、彼はまるで一枚の絵画のように美しい。
「シーザーも、ひまわりみたいにすごく綺麗。あなたにはやっぱり夏が似合うね」
思わず伸びていた手は、彼の髪へと触れていた。
指をすり抜けるさらさらとした感触がとても心地良い。
もう少しこの感触を味わっていたかったけれど、彼の手によってこの手は優しく彼自身の口元へ誘導されていった。
そしてそのまま自然に手の甲へと唇が触れる様を、見惚れない女性は果たしてどれ程いるのだろうか。
「俺は夏だけじゃあなく、いつだってなまえの傍にいたいんだけどな?」
「…うん、わたしも」
先程のかわいらしい人は何処へ行ってしまったのか。
わたしへと真っ直ぐに向けられた優しい、それでいてちょっぴり意地悪さを感じさせるその笑顔が眩しすぎて、わたしは目を細めた。
セミの声は、なんだかとても遠いところから聞こえてくるような気がした。
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