アヴドゥルさんと初めての共同作業


◇『肉芽少女シリーズ』こぼれ話。


ジ「今日中に次の街に到着する予定が、思わぬ強敵に苦戦したわい…」

ア「あまり日が暮れてからの行動は危険です。今日はひとまずここで野宿しましょう」

ジ「仕方がない、そうしよう」

ポ「げっ!おい、大変だ!」

承「どうした」

ポ「さっきの戦いの時に、水のタンクに穴が空いちまったらしい。…もうあんま残ってねーぜ」

ジ「ぬぅ…なんてこった…。まぁ、一晩ちょっとの辛抱じゃ…みんな、協力を頼むぞ!」

「ふっふっふっふっふ…」

花「うわ、何をいきなり笑い出しているんだなまえ」

「わたしはこんな時を待っていたのですよ!」

ポ「な、なんだ…?」

ジ「まさか、また偽物とかじゃあないだろうな?!」

「わたしの辞書に『節水』という文字は…ないッ!」

ポ「なんて地球と家計に厳しい奴…!」

花「いや、多分そうじゃあないだろう。だって彼女の幽波紋は、」

「そう!出でよ、スノーマンッ!」

ジ「おお、鍋一杯に雪が!」

ア「なるほど。それでは私も一肌脱ごう。マジシャンズレッド!」

「流石アヴドゥルさん、話が早くていらっしゃる。わたしとアヴドゥルさんがいれば、水もお湯も使い放題なのですよ!家計に優しく!そして地球にも優しい方法でッ!」ズビシッ

承「ここぞとばかりに主張してきやがるな」

花「役に立てて嬉しい、って顔だな」

ポ「助かるには助かるんだが、イマイチ『おー!すげー!』って感じにはならないんだよなぁ…」

「アヴドゥルさんとは初めての共同作業でしたが、よくぞすぐさまわたしの意図を読み取って下さいました!ありがとうございました!」

ア「ん?いやいや。お役に立ててなによりだ」

承「…そして何故かそこはかとなくムカつくのはなんでだろうな」

花「承太郎、今日はほとんど煙草吸ってないからじゃあないか?」

承「そこまでヘビースモーカーじゃねえよ」



ちゃんちゃん。




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