清光は留守番が嫌い
◇名前変換なし。
清光は、わたしが外出することを嫌う。
現世に行く時はもちろん、万屋に行く時でさえ不満そうな顔をする。
前に一度、すぐに帰るからと何も告げずに本丸を出たことがある。
実際、30分くらいで帰ったと思う。
わたしが帰った時、清光は膝を抱え、門前で
蹲るようにして待っていた。
「…捨てられたかと思った」
か細い声で呟かれた言葉に、わたしは自分が思っていたよりも随分と彼に大きな傷をつけてしまったのだと悟った。
それからは、できるだけ一緒に行ける時は付いてきてもらうし、そうじゃない時は何処に行くとか、帰りは何時頃になるとか。しっかりと伝えてから外出していた。
だけど今回は政府から緊急の招集がかかり、わたしは清光へ何も告げずに出てしまった。
それどころか、急いでいたせいで他の刀剣たちにも詳しくは話していなかった。
「清光…」
「おかえり、主」
「た、ただいま。ごめんね、今日は突然外、出ちゃって」
「いいよ。こうして帰って来てくれたんだからさ」
本丸へ帰ると、清光はあの日と同じように、門前でわたしを待っていた。
今回は膝を抱えてはいなくて、立ったまま空を見上げていた。
今日は、満月だ。
「でも、今回までだからね」
「うん。ごめん。次からは気を付けるから、」
「ねえ、主。元気だけど外に出られないのと、一人じゃ無理だけど外には出られるの…どっちがいい?」
「え…」
満月は雲に隠れ、夜の闇が深まった。
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