赤ずきんと狼太郎(病)
◇赤ずきんなまえさんと病み狼太郎。暗くはない。
「それじゃあお母さん、おばあちゃんのお見舞いに行ってきますね」
「一人で大丈夫?森には狼も出るかもしれないのに…」
「大丈夫ですよ。日も高いですし、もし遭遇したら…パンを投げて逃げます」
「狼はパン食べるのかしら…」
「…少なくとも時間稼ぎはできるかと」
「本当に気を付けるのよ」
「はぁい、行ってきまーす」
てくてく…
「なまえ」
「え?だ、誰ですか?」
「こっちだ」ガサッ
「っ!お、おおかみ…っ!?」
「ずっと待ってたんだ。なまえが一人で森に来るのを…」
「(こ、こっちに来る!逃げなきゃ…!)ええい!狼さん、新しいパンよー!」
「おいおい、食べ物を粗末にするもんじゃねえぜ」
「(ひぃい!キャッチされた―ッ?!)」
「なまえ、おれと一緒に来い」
「い、いやですっ!わたしはおばあちゃんのお見舞いに行くんです!」
「おばあちゃん?じゃあそのおばあちゃんがいなくなればいいんだな」
「えっ?」
「仕方がないよな。なまえがおれよりおばあちゃんを優先させるならこうするしかない」
「ままま待ってください!おばあちゃんをどうするつもりですか?!おばあちゃんには手を出さないでください!」
「…なまえはそんなにおばあちゃんが大事なのか?」
「そりゃあ大事に決まってます!」
「おれよりもか」
「引き合いがおかしい!」
「そうか。なまえにとっておれより大事なものなんて必要ない」
「(どう動いても詰んでる!)」
世界のバグ。
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