家庭教師の典明さん
◇名前変換なし。3部といいつつ大学生の生存院。
「試験、お疲れ様。寒かったろう。ココアを買って来たから、よかったら飲んでくれ」
「典明さん。ありがとう、いただきます」
「この辺り、明日はもっと寒くなるみたいだ。今日でラッキーだったね」
「…ん、そだね。雪も降らなかったし…」
「雪が降ると本当に厄介だからなぁ」
「…」
「…」
「…聞かないの?試験、どうだったか…とか」
「そりゃあ、聞きたい気持ちはあるけれど…結果は出てみないと分からないからね。聞いても仕方がないことをわざわざ心身共に疲れたキミから聞き出そうとは思わないさ」
「…典明さん、」
「それに今回の結果がどうであれ、まだチャンスはあるんだ。センター試験が終わったばかりでそんな浮かない顔をするのは、ちょっと早すぎるんじゃあないか?」
「うん…。うん、そうだよね。落ち込んでる場合じゃあないよね。次の試験に向けて、今回の疑問点を復習しなくちゃ…!」
「ひとまず、復習ポイントをまとめたら今日の勉強はおしまい。お休みだよ」
「え、でも…」
「一緒に出掛けよう。今日はたくさん甘やかしてあげる」
「は、…はい…っ!是非…!」
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