承子ちゃんと年末年始


「今年ももう終わりですねぇ」

「そうだな。案外早いもんだ」

「承子ちゃんは、年末年始になにか予定ありますか?」

「いや、2日に親戚が来るとかなんとか聞いてるが…特にねえよ」

「そうですか!あの、それじゃあ…初詣とか、一緒に行きませんか…!」

「初詣?アタシはなまえから誘ってもらえるなら嬉しい限りだが…むしろいいのか?それこそ家族とか、」

「家族とは毎年2日に初詣へ行っているので…それに、承子ちゃんと冬休みの間一度も会えないのはさみしい、です…」

「…分かった。気を遣う必要はないってことでいいんだな」

「え?は、はい。特に何か気を遣ってもらうことはないと、思います?」

「それならなまえ、大晦日から家へ泊まりに来ねえか」

「大晦日…って、そ、それは流石に承子ちゃんのお家の方に迷惑なんじゃあ…」

「なまえが来りゃあむしろ喜ぶだろうぜ。夜のうちに初詣へ行って、帰ったらひと眠りできる方が楽だし、なによりお前と長く一緒にいられる」

「…っ、いいんですか…?そんな、今年の最後と来年の最初をもらってしまって」

「いいに決まってるだろ。アタシもなまえから同じものをもらうわけだしな」

「じゃあ、是非一緒に年を越したいです…っ」

「ああ、二人で一夜を明かそう」

「はい!」



承子ちゃん、言い方言い方。




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