空条兄妹と400円
◇平和すぎる空条兄妹。
「お兄ちゃん、ニュースだよ。なんと400円を手に入れた」
「あまりのしょうもなさにおれは今お前が可哀想なやつなんじゃねぇかと心を痛めているぜ」
「そのマジな顔やめてくんない!この400円はね、お兄ちゃんの冬服をクリーニングに出そうとしてたママがズボンのポッケから発見して、そしてその場に居合わせたわたしが受け継いだ由緒正しい400円なんだよ!」
「おい、つまりおれの金じゃねぇか」
「そう言うと思って提案をしに来ました」
「(思ったんならハナっから言わなきゃいいんじゃねぇのか…)」
「このお金ででっかいアイス買って半分こしよう」
「普通に個別で買やぁいいだろ」
「甘いね!個別に買ったら材料費加工費など諸々の製造費、更にはパッケージ費や販売店の利益分だって倍かかっちゃうんだよ!一個大物を買うのがお得だとも!」
「なるほどな…しかしまだ浅いぜ、なまえ」
「なん…だと…?!」
「いつもの自分を思い出せ。アイスを食った後に何が待ち受けているのかを」
「…ハッ!まさか、あの水分を摂取した後とは思えない喉の渇き…ッ!?」
「そう、大物を狙うか個別を狙うかを考える前に、まず確保すべきがある、というわけだ。つまり、そこから導き出される最善手は…、」
「各自飲み物の確保!そして、一袋に二本入りのパプコということだね!瞬時にそこへ辿り着くなんて…流石だよ、お兄ちゃん…!」
この兄妹仲いいな…。
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