ギアッチョを落ち着かせたい
「あ゛―、クソッ!」
「…ギアッチョのやつ、今日も最高にイラついてるな」
「そうだねぇ。血圧が心配…。メローネ、なんかギアッチョの気が紛れるような話題とかないの?」
「気が紛れる、ねぇ…。とりあえずなまえが話しかけてやればいいんじゃあないか?」
「ええ…なにそのいっそ清々しいまでのぶん投げ…。何の策もなしに近寄ったら余計イラつかせるだけだよ」
「案外そうでもないと思うけどな。…ああ、そうだ。そういえば、人は抱き合うことで落ち着くという話を聞いたことがあるぜ」
「なにそれ。本当の話?」
「疑いの目があからさますぎるぞ。けど、これは学術的に証明されている話だ。いいか?抱き合うと人はドーパミンだとかオキシトシンといったホルモンが分泌されてだな、」
「わ、わかったよ!疑ってごめん!…うーん、絶対零度の視線を向けられる覚悟で…ちょっと行ってみるよ…!」
「ああ、よろしく頼むぜ、なまえ(このままだとオレが絶対零度くらいじゃあ済まなそうだからな)」
「お、お疲れ様、ギアッチョ」
「あ?…おう、なまえか…」
「なんかイライラしてるね。あんまり怒ってるとそのうち血管ぶち切れちゃうよ?」
「うっせ」
「あのね、イライラしてる時は、抱き合うのがいいんだって」
「…はぁ?オメー、またメローネに変なこと吹き込まれたんだろ、どーせよォ」
「えっ、いや、…情報元は確かにメローネだけど…でもほんとの話なんだって!少しでもストレス解消になったらいいし、物は試しってことで…えいっ」
「ッ!?」
「……ど、どうかな。わたしじゃ効果薄いかもだけど…」
「……」
「ギアッチョ…?…メ、メローネ!大変、なんかギアッチョが固まっちゃった!」
「落ち着いたんだろ。よかったじゃないか」
「違う、そうじゃない!」
“恋”の段階でそんなことされたら、そりゃあ落ち着くどころじゃないだろうとは思ってた。
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