リゾットに心臓を止められかける


「戻りましたよ〜っと、…っ!?」

「…ん、なまえか」

「…え、リゾット、なんで泣いてるの…?」

「いや、目にゴミが入っちまってな。目薬なんぞ久々だったからか失敗しただけだ」

「あ、ああ…そう。びっくりした…」

「なんだ、マジにオレが泣いているとでも思ったのか?」

「いやぁ、うん…まぁ、それもあるんだけどなんて言うか…あまりにもきれいで心臓止まりかけたって方が強い」

「…お前が何を言っているのか分からねぇ」

「リゾットみたいな美人さんが無表情で涙なんか流してたら、もうそれだけでひとつの芸術並みなの。きれいすぎて切なくなって、心臓がキュってなるの。わっかんないかなぁ」

「そもそもオレを『美人』だとか言っている時点で、お前の感性はだいぶズレていると思うが」

「はー!?アンタを美人と称さずになんていうの?!美形か?美麗か?ミケランジェロか?!」

「落ち着け。…本当に変わったやつだな、お前は。オレは昔からこの目で散々不吉だの不気味だのとビビられてきた。実際、見てくれを褒められたことは今までにない経験だぞ」

「えぇ?んー、まぁ確かに特徴的な目ではあるけど…わたし、リゾットに逢うより先にネアポリスのポルポさんと会ってたからなぁ…。ポルポさんのツッコみどころが多すぎて、リゾットを初めて見た時は『ああ、黒目のおっきい人って一定数いるのか』、くらいしか思わなかったよ」

「最初の衝撃がでかかったんだな…」

「ポルポさんだけにね」




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