心配性なシーザーと逞しい同士
「なまえ、出かけるのか?」
「うん。ちょっと小麦粉買いに。スージーQが小麦粉もうあんまりないって言ってたから、これくらのお手伝いはしようかと」
「そうか。なら、俺も一緒に行こう」
「シーザーもなにか入り用なものがあるならついでに買ってくるけど?」
「いいや、そういうわけじゃあないんだが…キミは今利き腕を怪我しているだろう?」
「あー、うん、まぁポッキリいっちゃってるけど…でも波紋で痛みはほとんどないし、小麦粉買ってくるだけだから心配いらないよ」
「心配いらいないだって?はぁ…なまえ、キミはもっと慎重になるべきだ。街でもし不逞の輩に絡まれでもしたらどうする?今、利き腕の使えないこの状況で」
「蹴り飛ばす」
「…複数人だったら?」
「勿体ないけど小麦粉を目くらましにして走り抜ける」
「プロの暗殺者だったら?!」
「そんな方面の人に絡まれる覚えはない!」
「出たよ、シーザーちゃんの『お兄ちゃんモード』。めんどくせーんだよなぁ、あれ」
「案外心配性なのよねぇ、シーザーって」
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