承太郎の妹が花京院さんに明かす事の顛末
◇ただただ平和な3部後。生存院。(承太郎不在)
「あ、花京院さん!こんにちは〜」
「やぁ、こんにちは、なまえさん」
「すみません、お兄ちゃんもうすぐ帰ってくると思うんで、どうぞあがってください」
「あれ、承太郎は何か急用かい?日を改めた方が、」
「いえいえ、ちょーっと買い物に行ってるだけですんで!」
「そう…じゃあ、そういうことならお邪魔します」
「どうぞどうぞ。冷たい麦茶でもお持ちしますね」
「お構いなく」
「お構いしますよ〜。まさか花京院さんをお待たせすることになっちゃうとは思ってませんでしたから」
「え?…ああ、もしかして、承太郎の買い物っていうのはなまえさんの頼まれ事かい?」
「頼まれ事といいますか…聞いてくださいよ、事の
顛末を…」
「う、うん…(
顛末…?)」
「昨日、うちには2種類のアイスがありました。ひとつはスーパーなバニラ、ひとつはガリガリなソーダでした」
「言い方」
「じゃんけんで勝敗が決し、わたしは見事スーパーなバニラを手にしたのです」
「へぇ、なまえさんが勝ったのか」
「いえ、負けました」
「負けたんだ…」
「結果オーライってやつです。…でも、お兄ちゃんったら間違えて食べちゃったんですよ…わたしのバニラを…ッ!」
「それは少し意外だ」
「わたしは憤慨しました。わたしはバニラが食べたかった!ガリガリなソーダを食べても、バニラのことを忘れられない!」
「食べたことは食べたんだね」
「で、ですよ。ここからが本題です」
「長い前振りだった…」
「お兄ちゃんが買ってきたんです。代わりのバニラを…」
「おお、いいお兄ちゃんじゃないか」
「ダッツの、バニラを…」
「…いいお兄ちゃんじゃないか」
「ちーがーうーんーでーすー!スーパーなバニラとダッツなバニラじゃぜんっぜん違うんです!スーパーなバニラが食べたいのにダッツなバニラ買ってくるとか悪魔の所業ですよ!」
「えぇー…」
「…と、いうわけで今お兄ちゃんにはスーパーなバニラを買いに行ってもらってます。あ、お兄ちゃんならちゃんと花京院さんの分も買ってくると思うので安心してください!」
「…僕はその行き場のないダッツなバニラでいいよ…」
「すみません、それはそれとして食べちゃいました」
「お腹壊さないようにね…」
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