| ◇承太郎にフラれたの一年後。 なまえさん不在。 冬独特の、澄んだ薄い青色の空。 …いつだったか、かつての仲間…なまえが言っていた。 『薄青色のガラスをはめ込んだようだ』と。 今見上げる空は、まさにそう思わせるほど雲もなく、穏やかに広がっている。 おれは、この澄んだ色を気に入っている。 だが、それとは別に…苦い思い出が蘇る。 『吊り橋効果、ってやつだろ。お前はおれのことを好きなんだと、勘違いしているだけだ』 咄嗟に口をついて出た言葉だった。 我ながら、なんて適当で苦しい…そしてあいつをどれだけ傷つけたのかと未だに頭を抱えたくなる。 嘘でも、もっとマシな言葉はなかったのか。 一年も前のことを、なまえはもう気にしてなどいないかもしれない。 おれのことなど忘れて、日本で平和に新しい環境、新しい人間関係を築いているかもしれない。…いや、そうであってほしい。 それがおれの願いなのだから。 DIOを倒した後も、ヤツが広め、植え付けた影響はまだ完全に消えてはいない。 DIOとの因縁を、じじいはジョースター家の宿命だと言っていた。 それならば。 どんなカタチであれ、なまえをこの宿命とやらから遠ざけることができたのならそれは…おれにとって最善の選択だったと、いつか。 いつか、そう思える日が来るはずだ。 短編:承太郎と2年ぶりに続きます。 |