甲斐に落ちた一番星(武田軍)[4/4]


 



「うおはようございますぅぅぅぅぅぅぅうおやかたすあまぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

「うむ、良い朝だな彰道」


普通に返されてへこむどころか、大将にすり寄っている。

その背丈はお館様よりでかいものだから、犬が猫に戯れているようになる。


「お館様大好きー!」

「お館様をお慕いする心は某の方が上でござるぅぅぅぅぅぅ!」

「馬鹿者がぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」


予想通り、旦那が大将に殴り飛ばされて縁側を弾みながら吹き飛ぶ。


「人の気持ちに上も下もないわぁ!!!!」

「「お館様ぁぁぁぁぁ!!!!」」


だめだ。

二倍うるさくなった。

片や破廉恥と叫ぶ旦那。

片や破廉恥上等と叫ぶ彰道。

子守と性的嫌がらせと任務に今にも胃が溶けそうだ。

綿密に研鑽される萩原彰道謀殺計画は未だ機を迎えていなかった。

できるなら早く来て欲しい。

俺は滲みそうになる涙を堪え、切に思った。









おにがきたりて異聞
〜甲斐に落ちた一番星〜












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