短い拍手お礼[2/2]
【星が流れて】
灼熱の激情とでも言うべきか。
火花ではなく事実雷電の尾をして成す鉄塊の一撃。
刀の形をしているが、手足と同じ枠で考えなければ対処できない軟らかな斬撃は片倉小十郎の最も得意とする間合いで真価を発揮する。
連続で突き込まれる断撃を同じ手数の剣撃で打ち返す。
千日手の様相を呈しながら、恐ろしい事にじりじりと小十郎の刃が懐深くまでにじり寄って来ている。
腕力、体力、反応速度、回復力、どれを取っても小十郎に引けを取るわけがないが、押し切られる。
人外が今一歩及ばない領域に小十郎がいる。
覚悟だけでこの男は人を、鬼を超えつつあると言うのか。
小十郎は俺を見ていない。
遥か背後にいる久秀を睨み付けている。
怨嗟でもなく憎悪でもなくひたすらに純然たる憤怒と明確な殺意。
鍔と鍔が噛み合い耳障りな軋りを上げる。
小十郎は引かない。
信念であり覚悟でありそれ以外の全てを打ち捨てた今の小十郎を止められる者など誰もいない。
かちかちと牙が鳴るのが、酷く楽しく感じた。
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