アゲインスト・ザ・サウザンド・ソーズ[10/11]


 



「どうしてもですか」

「どうしてもだ」

「ですが政宗様が言いなりになる条件は飲めません。奥州を治める政宗様を言いなりにできるなど──危険過ぎます!何をしでかすか、分かったものではありません!」


白熱しすぎです小十郎。

ちょっと止めないと暴走しだすよこの人。


「いや、あのね、俺は国をどうこうしたいわけじゃないから。個人でできる範囲で言いなりなだけだから」


むしろ政宗様をどうこうしたいだけなんです。


「なら政宗様が負けた時は、代わりに俺を好きにしろ。政宗様に手を出すんじゃねぇ!」

「小十郎!?」

「えぇっ!?」


違う方向に暴走したよ!

俺を好きにしろ!

あれか、どんな事されても政宗様のためだって必死に屈辱を耐え忍ぶのか!

(ピ───ッ)させられたり(ズキュ──ンッ)を強要されてもやっちゃうのか!

最後は「政宗様…」とか言いながら誰もいない部屋で泣いちゃったりするのか!


「それも良────」

「誰がんなまねしろってった小十郎!これは俺の勝負だ。お前は出てくんな」

「そうはいきません」

「お前は黙って付いてくりゃいいんだよ」

「主をいさめるのも家臣の役目。例え切腹する事になっても、今回は止めさせていただきます」

「───ッ!」


凄い心意気だ小十郎。


「俺はどっちでもいいんだけど」

「「俺だ!」」


話終わらないよ。

凄く萌えるけど。


「一度話し合わねばなりませんな」

「仕方ねぇ…おい」


溜め息混じりにこちらを振り向く。


「仕切り直しだ。条件がどっちでもいいなら待てよ」

「まぁいいけど」

「決まったら連絡をよこす」


踵を返し、控えていた兵に政宗が号令を掛ける。


「テメェら、戦は終いだ!帰るぞ!」

「「「Yeah―!」」」


掛け声本当にYeahなんだ…。



 


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