ネイキッド・ハード・ギグ[3/30]
政宗が城で開く宴会に出る前に自分の屋敷へと帰る小十郎に連れられて見たのは、道々にのたくる屍のような酔っ払いの軍勢だった。
そこまでして飲みたいか。
聞いた所で絡まれるだけだろうから止めたけど。
なぜか屋敷に付くまでに小十郎の部下というか舎弟はかなり酔って叫んでいた。
にこにこしながら道で舎弟に酒すすめる町人の中に、オレンジ色の髪をしたどう見ても佐助にしか見えない男が混じっていたのが原因な気がする。
じっと見ていたら、酔わせる気まんまんなドンブリに入った酒と団子を、にこにこしながら渡されたのを覚えている。
割烹着を着ていたが、あれは間違いなく佐助だった。
政宗が反乱軍だと言っていたから、内乱だったわけで、その情報を集めに甲斐からやってきたと考えるべきなんだろう。
俺は佐助が尻尾を出せないのをいい事に、酔ったふりして尻を揉み、褌をはいていない股間を腰に擦り付けて逃げた。
お盆を振り回す佐助に地べたの酔っ払いどもは大爆笑だった。
俺も凄まじく笑った。
団子を囓り、ドンブリを適当に押し付けると、小十郎の舎弟に混じって屋敷へと入り、目立たない下座で酒も飲まずにぼおっと宴会を見ていた。
頭の悪そうな連中が頭の悪そうな事を叫んでひとしきり騒ぐと、そう時間をかけず酔いつぶれていく。
小十郎が城にいく月が登る刻限になった頃には、人間の言葉を喋るやつは残っていなかった。
そこでやっと、明かりを持った小十郎に呼ばれた。
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