ネイキッド・ハード・ギグ[17/30]
慶次が政宗を見つけたのは偶然だった。
通りの端をへろへろ歩く男が心配だったので声を掛けたのだが、それが政宗だった。
くたびれたとしか言い様の無い風体で、見た目からして元気がなかった。
なにより昼間の町には似合わない精の臭いがぷんと鼻についた。
何かあったと察して、近場の花街に取っていた宿に引きずり込んだのだが、政宗はなかなか話を切り出さなかった。
一度風呂には入っていたようだが、もう一度入り直し、用意させた着物に袖を通した後、やっと話だした。
「……男を襲っちまった」
聞かなきゃよかった。
お節介が大好きな俺もさすがに勘弁したい話題がつらつらと続いた。
相手が今なにかと話題の萩原彰道である事、何故か片倉さんの屋敷にいた事、男に欲情した自分は変態なんじゃないかと言う事。
変態だよ、と言いたかった。
むしろ今まで政宗が衆道に走ってなかった事に驚いたが、言ったらさらにどつぼにはまりそうなので言及は避けた。
噂は彰道が政宗を狙っていると言う笑い話だったが、政宗に彰道が喰われたのが真相だとか笑えない。
俺が対象になってないなら、恋愛に差別はしない主義なので、そういう事もあるさとか本人が気付いてないだけで結構いるよとか慰めてみて、城まで送り届ける事にした。
犯り過ぎで腰だけじゃなくち○ち○も痛いらしく蟹股で歩いているのは、見ている方が痛かったが。
政宗は悲愴な顔をしていたが、悲惨なのは犯られた彰道と言う男の方だろう。
もし会う事があったら酒でも奢ってやろうと、慶次は心に決めた。
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