ダーク・アイスクリーム[29/30]
今この腕の中にある至高をなんと表そうか。
鳶色の磨いた石の様な目が零れ落ちそうな目元には、髪と同じ夕暮れ色の睫毛が揺れる。
高さよりも形の良さが目に付く鼻、その下のうっすらとしか色が付いていない薄い唇。
桃色の舌が奥に覗く口から音もなく吐き出される息は正確なインターバルで乱れ一つなく、佐助が落ち着いている事が分かる。
下から支え揉まないよう自制心をフル稼働させながら鍛えられて閉まった小尻を堪能し、そのまま上半身へ移動させた手で労るついでに、痩せて古傷が浮いた肩甲骨と指が沈まない弾力ある筋肉で覆われた華奢な腰を触りまくる。
佐助の後頭部に差し込んだ腕はツンツン立った硬めな髪の中にもあった古傷らしい肉瘤に触れた。
顔の筋肉の一筋、指の震えの一拍さえ制御しつくす、欲のためならなりふり構う所か24時間不眠不休の馬鹿力を発揮する腐った底力がまさに今、最高位の忍者の目さえ欺かんと腹の底で唸りを上げていた。
一覧表から高速斜め読みで目当てのサークルを瞬時に探し出す実力に裏打ちされた眼力が、慶次が突き刺さった長屋の向こうへ弾き飛ばされたオレンジ色の髪を見逃すわけもなかった。
抱き留めた至宝の名は佐助。
褌丸出しの格好で俺の手の中でいるエンジェル。
羽は生えていないけれど、褌の食い込みが眩しかった。
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