ヒドロビウスの遺灰

▽2019/03/08(09:19)

春菊は服が濡れるし傘を使わなきゃいけないのが面倒な雨の日がすきではないけどざあざあとそこそこ雨の降るどこかの場所を歩いているとき目の前を歩くカマンガーの雨粒が跳ねて己のものよりも響いている足音に75kg分のエーテルで構成された身体の重みを感じて彼は本当にここにいるのだと安心するのかな。一瞬だけ目を瞑ると地べたに降っていく雨のおととは違うほんの少しだけ不自然に跳ねるおとがしてそれが彼の重い鎧を濡らすおとだとわかってどうせ彼は忘れてしまうというのにアーラシュはいま私のサーヴァントで私を決してひとりにせずただ私の前で歩いているとそういうもろい感覚に何故か侘しくなる春菊。所詮サーヴァントであり仮初の身体しか持たないカマンガーがいまここにいるという実感が湧いてきてそれに安らぎを得ている自分がいる。ぬかるんだ地面に残された大きな足跡にそっと息を吐きだしてしまう。

無題


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