重なる




何度も角度を変えて、舌を絡めて、啄んで、彼女の唇を堪能した。離れるのがもどかしい。私を見つめる瞳は優しさと恥じらいを孕んでいる。

「建人さん、私…その…、あまり経験がなくて…。」
「ご心配なく。あなたを満足させることに心血を注ぎます。」
「そ、それはそれで…、なんだか申し訳ないんですが…。」
「私に触れられて乱れる小春を見れれば、私も満足です。」
「…もう、ちゃんと建人さんも気持ちよくなってくださいね?」
「ええ、勿論。」

フッ、と笑うと、小春が私の頬に手を添えた。引き寄せられて再び吸い付くようにキスをして、彼女のブラウスのボタンを一つ一つ丁寧に外していく。キャミソールの上からその膨らみを優しく揉みしだくと、小さく吐息が漏れた。そのまま柔らかい双丘の先を時折摘まむように揉み、唇から頬へ、そして耳へキス。キャミソールをゆっくりと焦らす様にたくし上げ、上下する膨らみにキスを落とす。触れるだけのキス、吸い付くキス、舌を這わせるキス。その度に私の体も熱を持つ。小春が体を捩ると背中に手を回し、膨らみを支えるそれを開放した。浮いた隙間から見えた主張する可愛い先端を口に含む。

「ぁっ、」

小さく聞こえた愛らしい声をもっと聴きたい。咥えた方を舌先で転がし、もう片方は形を変えるように揉みしだきながら、時折先端を弾くように弄ぶ。はぁ、と漏れた吐息が色を含んでいる。

「どうぞ、我慢せずに好きに啼いてください。」
「んっ、でも…っ、」
「小春が乱れる姿を見たい。」
「…んっ!」

触れるか触れないかの距離で横腹を撫でる。ピクピクと肩を震わせながら声を我慢する姿にそそられる。スカートのホックを外し小春にも聞こえるようにわざとゆっくりとファスナーを下ろすと、そっと足から抜き取った。ストッキングの上から撫でるように手を這わせ、同時に首筋にもキスを落とす。ひたすら焦らす様に撫で、時折胸に吸い付く。焦らしに焦らすと、小春が足をすり合わせながら息を荒くした。するするとストッキングを脱がせ。小春を抱き寄せる。皴にならないようにブラウスと下着たちもゆっくりと脱がせた。小春が頬を染めて私を見上げる。私は小春を抱き上げて寝室に向かった。布団の上に優しく寝かせると、覆いかぶさるようにまたキスをする。舌を絡めながら自分のシャツを脱ぎ捨て、ベルトを外した。私の体を小春がうっとりと見つめているのが面白い。首筋から耳元まで舌を這わせる。小春の足の間に座り太ももを撫でながら、秘部を隠す布切れをするりと抜き取り、茂みを掻き分ける。既に十分な程濡れそぼったそこに、くすりと笑いが漏れた。

「焦らされて感じたようですね。」
「…だって、建人さんが触れるから…。」
「それは嬉しい褒め言葉です。ですが足りない。もっと乱れてください。」

ぐいっと両足を大きく広げて、膨れた蕾にキスを落とす。吸い付くように、転がすように。

「ああっ、んっ!だ、だめです、汚いからっ!」
「手をどけて。」
「やっ、だめっ!」

そこを隠そうとする手をそっと剥がしてキスをし、再び蕾に舌を這わせた。ヒクついた蜜壷から湧き上がる愛液が私を誘う。そこにはまだ触らずに蕾を可愛がり、時折太ももから足先に向けても舌を這わせた。息を荒くして涙目に私を見上げる小春が恥ずかしそうに布団にしがみ付く。

「可愛いですよ、小春。」
「ぁっ…はぁ、建人さん…好き…。」
「ええ、私もです。」

再び太ももに舌を這わせ、蜜壷を一撫ですれば、それは糸を引いて私を今か今かと待ち望んでいる。ゆっくりと指を濡らし、沈める。小春が身を捩った。

「小春の好い所を、教えてください。」
「う…、んっ…はぁ…あっ!」
「…ここですか。」
「あ!やっ、ん…っ!ァっ…建、人さ…っ!ああっ、まって、あっ…イくっ!」

執拗に攻め続け、絶頂を迎える寸前に動きを止めると、物欲しそうに腰を揺らす小春。中々にエロくていい。

「あっ…なんで…?」
「イきたいですか。」
「…は、い…。んっ!ぁんっ!」

再び彼女の好い所を攻めながら同時に蕾に吸い付くと、ビクビクと体を震わせて小春は果てた。荒くなった呼吸を落ち着かせるのも勿体ない。キスでその口を塞ぐ。もっと私を感じるように。

「私もそろそろ、あなたの中へ。」
「…来て…、建人さん…。」

枕元の引き出しから避妊具を取り出し、ズボンと下着を脱ぎ捨てる。キスをしながら避妊具を装着し、ゆっくりとそこに沈めた。締め付ける感覚に耐えながら、馴染むまで何度もキスをする。

「愛しています。」
「んっ…、私も…。」

ゆっくりと腰を動かす。私を離さないように絡みつくそこが酷く可愛らしく思える。私の動きに合わせて揺れる双丘に目を奪われ、噛みつく。何度も私の名を呼ぶその声が、泣きながら縋り付くその顔が、布団の上で咲く艶やかな髪が、ああ、なんと、愛おしい。



 


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