飲んだら乗るな




幸せの味の続き



「飲み会ですか。」
「そう。高専時代のメンバーでどうだい?」

職員室で夏油さんに声を掛けられた私は、少し頭を悩ませる。高専時代のメンバーとはつまり、未成年の灰原や虎杖君、そして小春も含まれるのだろうか。

「勿論、生徒組もね。」
「…高校生を居酒屋に連れて行くのですか。」
「お酒を飲ませなければ問題ないだろう?」
「…まあ、そうでしょうけど。」
「それじゃあ、虎杖と小春ちゃん、灰原に声かけ宜しくね。」
「…わかりました。」

正直あの面子の飲み会に小春を連れて行くのは気が引けた。何故なら問題児がいるからだ。

「なーなみっ!」

そう、この男、五条悟。

「ちょっと七海、僕の事無視するのやめてよ。」
「いたんですか。」
「酷いっ!」

五条さんは前世と変わらず下戸だ。

「傑から飲み会の話聞いた?」
「ええ、先程。」
「絶対小春ちゃん連れてきてね!ずぅえ〜ったい!」
「…フー…、」

私は化学室へ戻り、授業の後に小春と虎杖君を呼び出した。

「高専時代のメンバーで飲み会?」
「ええ、夏油さんからお誘いを受けました。小春と虎杖君は未成年ですから、お酒は飲めませんが…行きますか?」
「俺行きたい!」
「私も、建人さんが行くなら行きたいです。」
「…分かりました。」
「飲み会か〜!五条先生最強だし、やっぱ酒強い?」
「いえ、彼は下戸です。」
「下戸?」
「お酒に弱い人の事だよ。」
「へー…あの五条先生が?面白そうだし伏黒と釘崎も誘っていい?」
「お好きにどうぞ。」

「灰原君、ちょっといいですか。」
「あ、七海先生!」
「…夏油さんから飲み会に誘われた。灰原も行くか?」
「勿論!流石に僕はお酒飲めないよね!」
「未成年だからな。詳細は後程。」
「うん!」

そして飲み会当日。休日である今日、昼から小春とデートをしてそのまま居酒屋へ向かう。大人っぽいワンピースを身に纏った小春はとても美しかった。私とのデートの為に着飾った小春を他の男に見せるのはかなり嫌だったが、小春は私の隣に座るからと言うので仕方なくそのまま向かったのだ。飲み会に参加したのは、夜蛾さん、五条さん、夏油さん、家入さん、私、小春、伊地知君、灰原、虎杖君、伏黒くん、釘崎さんだった。夏油さんが予約したらしい。趣のある大きめの居酒屋だった。年齢確認を済ませて通された座敷。伊地知君がタブレットを操作して最初の注文を取った。

「生ビール5とウーロン茶6でいいですか?」
「僕あとで1杯だけ飲むね。」
「正気か五条。」
「たまには無礼講だよ!」

注文を済ませて届いた飲み物を配り終えると、各々グラスとジョッキを手に乾杯をする。普段学校で会っているとはいえ、こうして昔の様に集まることができたのはとても喜ばしいことだ。小春はてきぱきとコース料理のサラダを取り分けていた。

「小春ちゃんありがとう。」
「いいえ。夏油さんと家入さん次は何飲まれますか?」
「また生ビールでいいかな。」
「私もー。」

小春はタブレットを操作して追加注文をした。

「小春ちゃん気が利くねぇ!七海じゃなくて僕と付き合わない?」
「うふふ、ごめんなさい。建人さんしか見えてないので!」
「五条ウケる、撃沈じゃん。」
「七海のどこが好きなの?」
「え…?」

私の隣で五条さんと夏油さんに絡まれる小春。夏油さんの質問に、小春は私を見て恥ずかしそうにはにかんだ。

「全部です。」
「「「ヒューヒュー!」」」

私は照れ隠しにジョッキを煽った。

「建人さんのこういう照れ隠しも可愛くて好きなんです…ふふっ、」
「ゴホン、小春、」
「え、ナナミン照れてるの?!」
「なんかこの面子でこういうの新鮮ね。」
「いや先生陣のタチ悪いだろ。」
「あはは!七海と小春さんが幸せそうで僕は嬉しい!」

飲み会は盛り上がった。

「小春ちゃん、タブレット借りていい?」
「あ、どうぞ。」
「ありがと。」

五条さんがタブレットを操作している間、小春はお手洗いに立った。私もついて行く。小春が他の客に絡まれては困る。お手洗いの近くで小春を待ち、戻ってくると一緒に座敷に戻った。

「あ、おかえりー。小春ちゃん飲み物またウーロン茶でよかった?」
「あ、ありがとうございます。」

五条さんが一緒に注文してくれたらしい。小春の席には新しいウーロン茶のグラスが増えていた。小春が残っていたウーロン茶を飲み干す。五条さんもアルコールを飲み始めたらしい。

「そういえば悠仁はずっと小春ちゃんと一緒だったんだっけ〜?」
「あーまあ、家隣だし。なんで?」
「ぶっちゃけさー、小春ちゃんと一緒にお風呂入ったりしたことある?」
「ぶっ!?」
「…五条さん。」
「七海は気になんないの?だって幼馴染だよ〜?」
「ナ…ナナミン!!おおおお俺は見てないから!!」
「見てない、と言うことは一緒に入ったことはあるってことだね?」
「あばばばば…!!!」
「フー…虎杖君。」
「ハイ…、」
「今すぐ記憶を消してください。」
「スミマセンッシタアアアア!!!!」
「建人さん、忘れていたとはいえごめんなさい。」
「いいえ、小春は悪くありません。そうですね、虎杖君。」
「ハイ、」
「虎杖は小春さんと付き合いたいとか思わなかったのか?」
「家入さんまで何を、」
「だってそうだろう。覚えていなかったとはいえ、ずっと一緒に過ごしていたら多少は恋愛感情くらい持つ。」
「おおお俺は、ナナミンと小春さんが再会するまで、小春さんが絶対誰とも付き合っちゃダメだっと思って…!」
「思って…なんですか。」
「あ…そういえば、私と悠仁君が付き合ってる事にしようって言われた気が…、」
「小春さん…!?」
「それで悠仁君が毎日一緒に登下校してくれたおかげで、今まで誰にも告白されずにすみました。ありがとう、悠仁君。」
「小春さぁん…!!」
「虎杖君、」
「ハイ…、」
「感謝します。」
「ナナミン…!」
「ですが記憶は消してください。」
「ハイ…!」

その後、お酒を飲んだらしい五条さんが騒がしくなり始め、気付けば小春も…、ん?小春も…?嘘でしょう、

「小春…?」
「…はい?」
「…顔が赤いです。」
「んぇ?」
「あっはー!小春ちゃん飲んだぁ?」
「んふふふふっ、」
「はい?」
「あれねぇ、ウーロンハイだよぉ!」
「五条さん、」
「私と悟からのプレゼントだよ。七海、今夜は楽しんで。」
「夏油さん、」
「おい、小春さんは体弱いんだから、危ないだろクズ共。七海は絶対小春さんを襲うなよ。とにかくソフトドリンク飲ませてなるべく大人しくさせろ。」
「…分かっています。」
「んふふっ、けんとさぁん?」
「小春、今ソフトドリンクを、」
「ふふふっ、だいすきぃ、」
「……ええ、私も大好きです。ですが今はとにかく、」

酔っぱらった小春は前世でも異常なほど可愛かった。現世でもそれは変わらないらしい。しかし小春は前世よりも体が弱い。成人していない状態で少量とは言え酒を飲んでしまったとなれば、体にもそれなりに負担がかかるだろう。私はすぐに立ち上がった。それに何より、男が多いこの場で小春の可愛い姿を私以外が見る事は許せない。

「失礼、やはり私と小春はお先に帰らせて頂きます。」
「え、小春さん大丈夫?!」
「ふふ、だいじょーぶぅ!ねぇ〜けんとさぁん?」
「…大丈夫じゃないですから、帰りますよ。」
「七海ぃ〜僕と傑に感謝してねぇ?」
「五条さんと夏油さんには…、言いたい事は色々ありますが、とにかく今日は失礼します。」
「お金は後日でいいよ。」

小春を連れて急いで店を出た。タクシーを拾ってマンションまで急いで帰ると、私は小春をベッドに座らせた。小春はとろんとした目で私を見上げている。…可愛らしい…。

「…失礼、今何か飲み物を、」
「建人さん、」
「…はい、」
「んふふっ、愛してるぅ。」
「私も愛してますよ。」
「…ちゅーしてぇ?」
「…小春、」

ちゅっ、とキスをする。小春がとろけた顔で私を見上げている。大人っぽい服装に酒のせいで赤くなっている小春の顔。昔を思い出して、私は愛おしさに小春の唇を啄んだ。キスをしながら小春が私の首に腕を絡ませる。私も小春の背中に手を回して、苦しいほどに抱きしめた。

「建人さん、愛してる、」
「小春、私も愛してます。」

キスをしながら小春の頬をそっと撫でる。とろりと私を見つめる小春が堪らなく愛らしくて、歯止めが利かなくなった。小春の頭に手を添えてそっとベッドに体を押し倒しす。

「小春、」
「建人さん…、シましょう?」
「……小春、」
「だめ?」
「…小春、シたいのは私も同じです。ですが小春の体の方が心配です。」
「大丈夫ですよ?それより私は、建人さんに早く私の初めてを…貰って、ほしくて…、」
「…あまり煽る様な事を、」
「いらないですか?」
「いります。」
「うふふっ、」
「小春、…優しく、大事に、します。」
「…はい、建人さん。」

再び小春に口づける。熱く火照った頬にもそっとキスをして、そのまま耳にもキスをした。耳元で囁くように名前を呼べば、小春はピクリと震える。ずっと触れたかった…。

「小春、」
「建人さん、」

私は小春のワンピースのフロントボタンを外していく。小春が私の頬に手を添えた。するりと撫でられた唇。キスをして欲しいんだろう。ボタンを外しながらその期待に応えれば、小春は嬉しそうに微笑んだ。ボタンを外し終えると、下着とキャミソールが露わになった小春をじっくりと見つめる。昔に比べてまだ幼さが残るものの、変わらず美しい体だった。またその体に触れ、熱を分け合う事が出来ることに私は激しく胸を打たれた。堪らなく愛おしさがこみ上げる。ワンピースから腕を抜いた小春が私の名前を呼ぶ。皴にならないようにワンピースをハンガーに掛けて、クローゼットに背中を預け眼鏡を押し上げる。ベッドの上で私を見つめる小春が、まるで絵画のワンシーンのようだ。私のヴィーナスが煽情的な瞳で私を見上げている。現世に生まれ変わってずっと、私は小春を探し求めてきた。小春ただ一人を。前世でもそれなりにモテていたし、現世でも同じくモテた。生まれ変わってからここまでに、交際を申し込まれたことも多々あった。それでも私は橘小春と言うたった一人の女性を求めて独り身を貫いてきたのだ。正直に言おう。現世の私は童貞だ。…別に恥じることなどない。小春の為に取っていたのだから。前世ではできなかった事を、現世で小春と共に分かち合う為に。私だって男だ。1人で己を慰める事もあった。だが誓って、小春以外の女性をおかずにした事はない。記憶の中の彼女を何度もその手に思い出しながら慰めてきた。だからこそ、今、この時、私は、

「…余裕がない。」
「え?」
「…失礼、独り言です。」

フー…、

「小春、」
「はい、建人さん?」
「…私の事を待たせたのですから、待たせた分だけ責任を果たしてもらいます。いいですね。」
「ふふ、意地悪するつもりですかぁ?」
「ええ、たっぷりとお仕置きを。」
「建人さんのえっち。」
「小春にだけです。…ではまず、キャミソールを脱いで下さい。ちゃんと、私を見上げながら。」
「ふふ、はぁい。」

小春はキャミソールを脱ぎ、パサリとベッドの下に落とした。まだほんのりと赤みが残る頬。私はベッドの近くに椅子を運び、膝に手を乗せて指と足を組んで座った。小春は恥ずかしそうに唇を噛む。

「次はブラジャーを外してください。」
「はぁい、」
「返事は短く、はい、と。」
「はい、七海先生?」
「…いいお返事ですね、橘さん。」
「んふっ、先生プレイですか?」
「ええ、たまには趣向を変えて。…たまにはと言っても、前世以来の行為ですが。」

小春がブラジャーのホックに手を伸ばす。緩くなったブラジャーが小春の肩からずり落ちる。小春はまたベッドの下にそれを落とした。胸の前を腕で隠そうとする小春に、私は小さく咳払いをする。

「橘さん、しっかりと私に見えるように。手で隠さず。」
「…恥ずかしいです、七海先生。」
「お仕置きですから当然でしょう。」

小春は恥ずかしそうに私を見上げたまま髪を耳に掛けた。見えた耳は赤く染まっている。加虐心をそそる小春の様子に、私は既に興奮していた。ガッツいてしまわないように、気持ちを落ち着けようと上着を脱いだ。椅子の背もたれに上着を掛け、また小春に視線を向ける。小春は変わらず私を見上げていた。

「七海先生、次は?」
「…ショーツを脱いで下さい。私にしっかり見せびらかすように。」
「ふふ、えっちぃ。」
「減点しますよ。」
「ごめんなさぁい。」
「ほら、脱いで下さい。しっかり見ていてあげますから。」
「…はい、」

小春がベッドの上で膝立ちになり、ゆっくりとショーツを下ろしていく。膝で止まったそれ。小春がベッドにお尻をつき、するりと足からショーツを抜き取った。

「それは私に提出してください。橘さんがいやらしい生徒かどうか確認しないといけません。」
「…もうっ、」
「早く提出を。」

小春はゆっくりとベッドから降りて、私の手にショーツを置いた。小春がまた恥じらう顔で私を見つめている。堪らなく愛らしい。すぐにでも搔き抱きたい。しかし今の小春は処女。無理に抱いては彼女の体に負担をかけてしまう。それだけは避けたい。小春のショーツを広げ、私はしっとりと湿ったその部分を鼻に押し付けた。小春が小さく反応する姿を見ながら、大きく息を吸い込む。

「…橘さん、いやらしい匂いがしますね。」
「ぅ、」
「真面目で優等生であるあなたから、どうしてこのような匂いがするのか、答えてください。」
「…意地悪…、」
「減点します。お仕置き追加です。」
「あ、いや、ごめんなさい、七海先生に見られて…興奮しました、」
「…いいでしょう。私も興奮してます。橘さん、」

小春の手を掴んで私は自身に小春の手を添える。そこはもうはち切れそうな程に布を押し上げている。小春がごくりと唾を飲み込んだ。

「何をするか、分かりますね?」
「…はい、七海先生、」

私は椅子に浅く座り直す。小春が私のベルトに手を掛けた。カチャカチャとベルトを外し、ズボンのホックを外しゆっくりとチャックを下ろしていく。小春が小さくはぁ、と熱の籠った息を吐いた。腰を浮かしてズボンを抜き取らせれば、ボクサーパンツからはみ出ていたそれ。

「橘さん、どうしてこうなったか分かりますか?」
「…はい、私のせいです、」
「ええ、そうですね。あなたがいやらしくえっちな生徒だからです。責任を取ってくれますね?」
「は、い、」

ボクサーパンツを脱ぎ捨てれば、膨れ上がった私のそれを小春がそっと掴んだ。椅子に座る私の股座に小春がぺたりと座り込む。私を見上げながら恥ずかしそうに左手で顔を隠す小春。しかしその右手には私のモノがしっかりと握られている。

「橘さん、どうぞ、私が見ていますから。」
「…はい、」

小春が私のモノをゆっくりと扱き始めた。正直小春が私に触れているという事実だけでもすぐにイッてしまいそうだった。グッと堪えて小春の頭を撫でる。私を見上げたその瞳に、吸い寄せられるようにキスを落とした。舌を絡め合いながら小春は私を扱くスピードを上げた。既に興奮で先走った汁が溢れている。小春の指はそれを絡め取りながら全体に塗り広げていく。粘着質な音が私の興奮を更に高めた。唇が離れ、唾液の糸が私達を繋ぐ。

「小春、」

小春が私のモノに舌を這わせた。私を見上げながらまるでソフトクリームでも舐めるかのように、その目は嬉しそうに細まっている。小春の舌が私を擽る。私のモノをぱくりと口に咥えた小春に、私は昂ぶる気持ちを抑えようと息を吐いた。温かく柔らかい小春の口の中に包まれ、手でも同時扱かれれば、すぐにでも果てそうになった。小春の顔に掛かった髪の毛をそっと耳に掛ける。

「口に出しても、」
「ん、ん、」
「すぐに吐き出していいですから、」

限界が近いことを知らせれば、小春は私を扱く手の動きを速めた。舌で先端や裏筋を擽られる。込み上げてくる吐精感。

「小春っ、く…ッ!…はぁっ、」
「んっ、」
「失礼、今ティッシュを、」

立ち上がろうとした私を小春が止めた。小春が口を開けて私の吐き出したモノを飲み込んだ事を見せびらかす。

「七海先生、上手にできましたか?」
「ええ、とても。ご褒美をあげなくてはいけませんね。」
「ふふ、やったー!」

小春を抱き抱えてベッドに戻る。そっとベッドに寝かせた小春の体を見下ろしながら、着ていたシャツを脱ぎ捨て私も一糸纏わぬ姿に。小春が私の体を見てうっとりと手を伸ばした。キスをしながら小春の手を自分の胸元へ運ぶ。

「ぁ…、」
「好きだったでしょう、私の体が。」
「…はい、今も変わらず素敵な体ですね、」
「小春の為にまた鍛えておきました。」
「素敵…、」

小春の柔らかい手が私の胸板を滑る。小春の手を取り頬擦りをした。小春が私の名前を呼ぶ。小春の掌にそっとキスをし、唇に、両頬に、額に、瞼に、首筋に、胸元にもキスをした。耳元で小春の名前を呼ぶ。小春が小さく震える姿に小さく笑いながら、首筋に吸い付く。目立たないところに付けたつもりだ。いや、むしろ目立ってくれていい。小春には私がいる。他の男など寄り付かないように…。小春の耳の形を確かめる様に舌先でそっとなぞる。私の首に腕を回し、小春は小さく愛らしい声をあげた。わざと水音を聞かせるように舌で穴を刺激すれば、またしても声が上がった。小春が好きな所は今でも覚えている。耳から首筋、鎖骨まで舌を這わせると、鎖骨にもまたきつく吸い付いた。小春はくすくすと笑っている。私が他の男避けにと付けた事を分かっているからだろう。

「建人さん、」
「小春…、」

小春の胸を両手で包み込み、見せつけるようにその先端に吸い付く。舌で転がしながら小春を見つめれば、恥じらいながらも私を見つめる小春と目が合った。小さく震える小春が私の頭をぐっと胸に押し付ける。柔らかいそこで大きく息を吸い込めば、ふわりと小春の香りが鼻腔を擽る。両手で押し集めた小春の胸に顔を埋め谷間に舌を這わせれば小春はまた小さく啼いた。じっくりと小春の胸を刺激する。切なげに声を漏らすその姿が堪らなく愛おしい。彼女の全身を私の手で、私にしか感じないように磨き上げたい。触れるか触れないかの距離でするりと脇腹を撫でる。また震えた小春にくすりと笑みがこぼれた。

「建人さん、焦らさないで…、」
「いいえ、焦らします。小春の体が私なしでは生きていけないように、しっかりと体に刻みつけなくては。」
「あっ、もう、今も昔も、建人さんなしじゃダメなのに…、」
「ですがもっと、私を求めてください。私も小春を求めています。」
「ん…、建人さん、愛してる…。」
「私も愛しています、小春。」

ちゅっと小春の臍にキスをする。するりと太ももを撫で優しく割れ目を撫であげれば、そこは既に私を求めて十分な程に濡れそぼっていた。

「いけませんね、こんなに濡らして。」
「あっ、だって、」
「いつからですか?」
「ん、」
「答えてください橘さん。」
「ぁ、また、意地悪…、」
「何のことですか?早く答えてください橘さん。」
「あっ、ん…、七海先生のを舐めた時からです、」
「私の何を?」
「…もう、分かってるくせに…、」
「分かりませんね。都合よく忘れてしまうので。」
「…七海先生の、おちんちんです…、」
「よくできました。とてもえっちな答えですね。」
「ぁ、もう…、早く触ってください…、」
「いいでしょう、ご褒美に。」

小春のお尻を持ち上げるように足を大きく広げて吸い付く。小春が身悶える姿を目に焼き付けながら、私はひたすらに小春のそこを舐め回した。割れ目に舌先を押し込み、溢れ出た汁を啜る。足を押さえたまま右手で小春の割れ目を撫でながら指を濡らし、小春の蜜壺にゆっくりと指を挿れる。少しずつ入口から優しく解すように指を動かしながら、痛みは極力感じさせないように、同時に蕾を舌で転がした。

「ぁ、…はぁ…ン、」
「痛くないですか?」
「大丈夫です、んッ、あ、」
「小春の中、温かいですよ。」
「ぁぅ、はぁ…建人さん、」

早く早くと私を急かすそこ。指を増やして奥まで入り切ると、指を折り、ざらついた内壁をそっと撫でた。小春の好きだったポイントを探り当てれば、小春の腰がピクリと震える。執拗にそこを攻めながら同時に蕾に吸い付けば、小春はシーツを握りしめて身を捩った。小春が変わらず私の愛撫に悦ぶ姿は私の目に毒だった。すぐにでも彼女の中に入りたい。小春が一際大きく啼き、私の手に飛沫が掛かる。

「ぁ、ごめん…なさい…っ、」
「いいえ、許しません。お仕置きです。」
「あっ、」

既に昂ぶっている自身を小春のそこに押し付ける。滑りの良くなったそこに頭をゆっくりと押し込めば、小春は少し眉を顰めて切なげに私の名前を呼んだ。小春にキスをし、唇を絡め合いながらゆっくりと腰を押し進める。奥まで入り切ると、小春は少し辛そうに息を吐いた。

「小春、」
「ん、大丈夫です…、建人さんがおっきくて、」
「……失礼、」
「いえ、愛してます建人さん。」
「私も愛してます、小春。」

キスをしながら馴染むのを待ち、時折小春の胸にキスを落とす。指先で胸の頂を転がせば、小春は擽ったそうに身を捩った。小春の足を持ち、ゆっくりと腰を動かす。小春が痛みに顔を顰めている。やはり辛いだろうか。小春の腕を首に回すと、小春は私の背中に足を絡ませた。包み込むような小春の中に私はたまらず小さく呻く。彼女が私を離すまいと締めつけてくるのだ。

「小春、優しくするとは言いましたが…あまり、優しくできません。」
「はい…、酷くしても平気です。建人さんの愛ですから。」
「…あまり煽らないでください。」
「あっ、ぅ、」
「痛ければ爪を立てて構いません。」
「は、い、」

少しずつ腰を打ち付けるようにスピードを上げる。小春は私にしがみ付いて何度も名前を呼んだ。私も小春の名前を何度も読んだ。両足を引き寄せふくらはぎを舐め回せば、彼女の中は悦んで私を締め付けた。互いに獣のように荒々しい息を吐く。小春の奥に自信を押し付ければ、小春は背中を反らせて果てた。下腹部をするりと撫で、再び奥を刺激する。いやらしい水音が結合部から漏れる。私達は互いに激しく何度も求め合った。今まで離れていた時間を埋めるように。私を待たせた分だけ、私は彼女を求めた。歯止めなど利かなかった。彼女の中に私の欲を全て吐き出して、再び熱い舌を絡め合う。

「建人さん…っ、」
「小春、愛しています。もう離れませんから、」
「はい、絶対に、」

小春が赤く染まった顔で私を見つめている。ああ、本当に、小春は私だけのヴィーナスだ。美しく、愛おしい。気付けば夜も更けていた。私は小春を抱き締め、互いの汗や体液でべた付いた体のままベッドで眠った。布団などは洗えば問題ない。今は、ただ…彼女に触れていたい。翌日、目を覚ました私は気付いた。

「…私としたことが…、」
「ん…、」
「小春、起きてください…。」

急いで小春を揺り起こす。小春はまだ高校生である。学生であるうちは手を出すまいと固く誓っていた私は、避妊具など準備していなかった。そしてつい、昔の様に避妊もせずにあろうことか彼女の中に…何度も…。頭を抱える。落ち着け私、避妊薬は確か72時間以内に服用すれば…、

「ん…?建人さん…?」
「小春、おはようございます。急いでシャワーを。」
「…動けません…。」
「…スミマセン。」
「ふふっ、建人さんのえっち。」
「久し振りに小春に触れて、歯止めが利かなくなりました。」

小春を抱えて浴室へ向かう。シャワーでお湯を出しながら、可能な限り小春の中から私のモノを掻き出した。

「七海先生、あんなにたくさん中に出して、酷いじゃないですか…。」
「すみません、全部とはいきませんが可能な限りここで出します。」
「ふふっ、私も調子に乗って建人さんをお誘いしちゃいましたから、おあいこです。」
「すぐに病院に薬を貰いに行きましょう。学生の内に妊娠させるわけにはいきません。」
「そうですね。それじゃあ薬と一緒に、ゴムも買いましょう?」
「ええ、勿論。大量にストックしておきます。」
「建人さんったらやる気満々ですね?」
「小春相手に我慢する方が無理でしょう。」

シャワーを出て身支度をするとすぐに近所の婦人科へ向かう。小春は誰かに見られてはまずいから、と1人でよろよろと中へ入ってしまった。仕方なく私は薬局へ向かい、避妊具を大量に買い占めた。…流石に大人げないとは分かっている。しかし、小春を相手に我慢などできるわけがない。昨日は覚えている限りで確実に5回はしてしまった。かなり無理をさせたと思う。店員の驚いた顔など気にも留めずに買い物を終え再び病院へ戻る。食事もせずに来たことを思い出し、腹の虫が騒ぐのもそのままに小春を待った。小春には多めにお金を持たせたが、足りただろうか。車の中で小春からの連絡を待つ。夏油さんと五条さんからそれぞれLIMEが来ていた。

『七海、小春ちゃんと楽しんでるかい?ちゃんとゴムはつけるんだよ♡』
『ななみ♡僕の分まで小春ちゃんとイチャイチャしてね♡お礼は小春ちゃんのお弁当でいいよ♡』

既読無視した。ついでにブロックもした。少しして小春から連絡が来ると、私は彼女の元へ。彼女の腰を支え車に乗ると、食事に行こうと提案した。小春はふたつ返事で頷き、私達は近所のレストランで食事を楽しんだ。その後小春を家まで送り届け、私は一人部屋を片付ける。湿ったシーツを洗濯し、布団を干し、いつ彼女とそうなってもいいように枕元の引き出しに大量に購入した避妊具をそっとしまった。



...




「七海ぃ〜、あれからお楽しみだった?」
「私達からのプレゼントは喜んでもらえたかな?」

月曜日、私は先輩2人に肩を組まれ絡まれていた。眉間に皺を寄せながら眼鏡を押し上げる。

「そういえば七海、僕の事ブロックした?」
「しました。」
「酷いっ!」
「夏油さんもブロックしました。」
「私も?!」

朝の職員会議を終えて教室へ向かう途中、虎杖君が私の名前を呼んで駆け寄ってきた。

「虎杖君、廊下を走ってはいけません。」
「ごめんナナミン!でも小春さんが!」
「小春がどうしたんです、」
「なんか具合悪そうで!保健室に運んだんだけど、家入先生がナナミン呼べって!」
「すぐに行きます。」
「小春ちゃん心配だし、僕も行くよ。」
「私も行こう。」
「いいえ結構。」
「固いこと言うなよ七海ぃ〜、悠仁もおいで。小春さん心配でしょ?」
「応!」

急いで保健室へ向かうと、カーテンで仕切られたベッドが目に留まった。

「家入さん、小春は。」
「七海、と丁度いいところに来たクズ共。正座。」
「「「は…?」」」
「せ、い、ざ。」

家入さんの只ならぬオーラに私達は大人しく従った。大の大人が…。

「まず五条、夏油、オマエ達は生まれ変わっても変わらんクズっぷりに私は逆に安心している。だが小春さんがそのせいで倒れた。オマエ達はまず人に迷惑を掛けない生き方をしろ。さもなくば自慢のちんこをねじ切る。」
「「スミマセンデシタ。」」
「そして七海。分かるよ、酔った小春さんが可愛かったんだろ?だが私は忠告した。それを守らずオマエは無責任にも程がある。痕も付けすぎだ。逆に引く。小春さんが卒業するまで指一本触れるな。触れたらオマエのちんこも切り落とす。」
「スミマセンデシタ。」
「分かったらさっさと教室に戻れ、クズ共が!」

保健室から投げ出された私達。私は買い置いた大量の避妊具を思い出し、またしても眉間に酔った皺に息を吐いた。これもすべて酒の…いや、この2人のせいだ。

「「七海どんまい!」」
「ひっぱたきますよ。」
「小春さん大丈夫かなぁ?ナナミンなにしたの?」
「悠仁にはまだ早いよ。」
「そうそう、虎杖にはまだ早い。」
「虎杖君、今の事は忘れてください。」
「?」



――――――
立花様リクエスト
【七海建人の結婚記録】
来世の2人で初めてのおせっせ。家入に怒られる五条、夏油、七海。

いかがだったでしょうか?
めちゃくちゃ前置き長くなってしまいましたが、七海の性格からして学生の内はおせっせしないだろうと見越した五条、夏油の粋な(?)計らいで、小春に酒を飲ませました。
ソフトドリンクとアルコールがごっちゃにならないように普通はストローとかマドラーとかあると思いますけど、特級二人の手に掛かればそんなもんどうにでもなりますからね!!
そしてもうお酒を飲むと調子に乗っちゃいますから!
いっぱい幸せっせしたらいいよ…( *´艸`)グフフ
リクエストありがとうございました!
またお越しくださいませ!





 


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