京都姉妹校交流会!


交流会当日。朝から新幹線で京都に向かった私たち。ここでも番犬がおがお再来、悟と傑は私の両隣りにぴったりとくっ付いていた。はぇ〜可愛いかよ。団体戦が始まる正午まで控室として通された部屋に集まると、欠伸を一つ。いや、朝早すぎ。しかも始発かよ!今日は冥さんも観覧席にいるらしい。朝一でメールが来ていた。冥さんにまた会える!くぅ〜たまんねぇなっ!?支給されたお弁当を食べて正午になると、全員でスタート地点に向かった。硝子は控室で待機だ。今の内にセレクトしとくか。

【呪術高等専門学校京都校に11体の呪霊がいます。選択してください。選択すると呪力を150消費します。(残り呪力:160)】
【1.すべて祓う 2.なにもしない】

『それでは、東京・京都、姉妹校交流会。開始。』

ほいきた!1番!

【1.すべて祓う を選択しました。呪力を150消費しました。(残り呪力:10)】

『な…、や、やめっ…!これは…、』

「理玖、もうやったのかい?」
「もち。開始早々全部祓ったよ。」
「規格外すぎだろ。」
「えへへ〜。」

『と、東京校勝利。団体戦は終了とする。』

スピーカーの向こうでざわついてるのが聞こえる。あ、冥さんの高笑いも聞こえる。うむ、愉快愉快。

「じゃ、先輩方お疲れ様でーす。」
「え、」

ボケーッと突っ立っている先輩トリオににっこり笑って手を振って、硝子の待つ控室に戻った。

「硝子ー、終わったよー。」
「はやっ。マジでやったんだ?」
「当たり前じゃん?」
「先輩たちの間抜け面ウケる。写メったわ。」
「いつの間に…。」
「団体戦終わったし、自由時間でいいのかな?観光したいんだけど、」
「勝手に出歩いていーの?」
「どうだろうね。」

『東京校1年、廻神理玖。至急応接室へ来るように。』

「げ、なんで私だけ!?」
「なんの呼び出しかな?」
「俺達も行こうぜ。」

話が終わり次第4人で観光!と意気込んで、私達は応接室に向かった。ノックしてもしもしをして中に入ると、楽巌寺のおじいちゃんがいた。うお、リアル楽巌寺パネェ。

「失礼します、廻神理玖です。」
「座れ。」
「はい。失礼します。」
「…単刀直入に聞く。団体戦開始直後、敷地内に放たれていた全ての呪霊が祓われた。お主がやったのかの。」
「あ、はいそうです。私の術式でちょちょいと。早く終わったら観光したいなーって思って。」
「…そうか。」
「もしかして何か咎められたりします?団体戦開始してから祓ったから、ルールとしては問題ないでしょう?それとも、保守派筆頭として、私を危険因子だと判断しましたか?」
「…いや、良い。これからも特級術師として励むがよい。」
「…ふぅん?上層部に私のことを監視させてる人がいますね。もしかして楽巌寺学長も一枚噛んでたりしますか?返答次第ではご隠居して頂くことになりますけど。」
「…年寄りを脅すか。最近の若者は躾がなっておらんな。」
「はなから敬う気がないんですよ、特に呪術界の上層部に関してはだーい嫌いですから。」
「…儂は何も関与しておらん。」
「…ま、いっか。くれぐれも私の敵にならないように気を付けてくださいね、おじいちゃん?」
「…、」

くぅ〜!言ってやったぜぇ!さてと、皆で観光しよーっと。

「おまたー!」
「あれ、意外と早かったね。」
「うん。オマエがやったのかー、って聞かれただけだった。」
「何のために呪力登録したと思ってんだよ。」
「ホントそれな。さてさて、観光に行こう!」

それから4人で京都の町を観光した。と言っても、殆どが甘味巡りになってしまった。お土産も買って京都校に戻り、割り当てられた部屋で休むことに。いやぁ、交流会より断然観光の方が楽しいわ…。明日は個人戦か。どうなるかなぁ。


次の日、個人戦は階級順に出場することになった。2、3年生は相変わらずビビっている様子。

「…昨日の団体戦は廻神さんが一人でやったって本当…?」
「ん?はい、本当ですけど。」
「ど、どうやって…?」
「私の術式で、です。早く終わらせて観光したかったんで。」
「…廻神さんって、神の子って噂本当なの?」
「そうですけど、それが何か?んー、とりあえず先輩方はビビってないでしっかりやり切ってください。私達がいますから。ほら、いったいったー。」

個人戦が始まると、先輩方もそれなりに頑張っていた。瓶底先輩はギリギリ勝ったけど、他2人は敗北。ま、予想はできた。残った1年の私達は、傑、悟、私の順で出ることになった。

「傑頑張れー!」
「傑負けんなよー。」
「私が負けるわけないだろう。」
「きゃー傑くーん、素敵ー!」
「抱いてー!」
「悟…まさか、そういう趣味が!?」
「は?冗談に決まってんじゃん。」

「個人戦4試合目、開始!」

うん、傑圧勝。流石だね!

「傑お疲れー。」
「ありがとう、理玖。」
「じゃ、行ってくるわ。」
「悟ー、頑張ってー!」
「悟くーん、抱いてー!」
「まさか傑もそういう趣味が!?」
「いや、私も冗談だよ。」

「個人戦5試合目、開始!」

あ、一瞬で終わった。いやぁ、流石最強。

「悟お疲れー。」
「ん。余裕。」
「流石最強、言うことが違うね。」
「傑もだろ。」
「じゃ、私が最後だね。行ってきまーす。」
「「理玖−、頑張ってー!愛してるー!」」
「ん〜まっ!」
「「きゃー、理玖ー、抱いてー!」」

悟と傑の悪ノリに投げキッスで返すと、2人はキャッキャと騒いでいた。いや、乙女か。可愛すぎだろ。私の相手は1級だそうだ。どうしよっかな、また一瞬で終わらせるか?呪具使いか。うーん、たまには近接しないと、パパ黒に怒られちゃうかな。

「個人戦6試合目、開始!」

「どーぞー、好きに掛かってきてください。あ、一瞬で終わると面白くないので、術式は使いません。」
「…生意気っ!」

薙刀で斬りかかってきた相手の攻撃を避ける。うん、パパ黒とか傑に比べたら全然遅いなぁ。パシン、と柄を掴むとそのままグルンと杖取りをして、転んだ相手の顔すれすれに薙刀を突き刺した。うーん、つまらんなぁ。真希ならもっと強いんだろうなぁ。

「あなたホントに1級?」
「なっ…!?」
「いや、2級?はぁ…、もっと頑張ってよ。」

「そ、そこまで!東京校1本!」

「理玖お疲れー、カッコ良かった。」
「腑に落ちない顔だね。」
「うーん、なんかもっと楽しいと思ってたけど、こんなもんか京都校。」
「俺達に適うわけないじゃん。」

舐めプ過ぎたかな…?でもこれで悔しがってもっと頑張ってくれるといいんだけど。

「姉妹校交流会、結果は東京校の勝利。」

呆気なく終わった交流会。帰り支度をしていると、冥さんが私の泊った部屋へやってきた。

「冥さん!」
「理玖、久し振りだね。会いたかったよ。」
「冥っ!さん!(キュンキュンキュン)」
「フフフ、相変わらず上は君を警戒しているよ。今日はそれを伝えに来たんだ。」
「やっぱりそうでしたか。楽巌寺学長も一枚噛んでいるかと思ってたんですけど、」
「噛んでいるだろうね。」
「世知辛い世の中じゃのう、婆さんや。」
「そうだね、爺さんや。」

冥さんとはちょくちょくやり取りをしているので、こんな冗談も言えるくらい仲良くなった。そして私に上層部の動きをリークしてくれている。今度お礼に何か…あ、いや、やっぱりお金の方が喜ぶかな…。

「何かあったらいつでも連絡しておいで。理玖は私の特別だからね。」
「特別な金ヅル、の間違いでは?」
「アッハッハッハ!」
「私冥さんのその笑い好き。また今度、ご飯行きましょうね!」
「ああ、是非。楽しみにしているよ。」

冥さんと別れて京都校を後にした私達は、新幹線の時間までひたすらお土産屋さんを歩き回った。実家にも八ツ橋送ってあげよーっと。お父さんとお母さん元気かな。あれ、お父さんと高専で全然会わないんだけど、なんで!?ま、元気にしてれば無問題!



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