「めーぐーみーきゅんっ!」
「わぁ、理玖姉ちゃん…!」
私は今ちゃんメグと津美紀の部屋に来ている。ちゃんメグをぎゅううっと抱き締めると、すぐに真っ赤になるちゃんメグが可愛すぎてヤバい。そんな私達を見てくすくす笑う津美紀。あ、勿論津美紀とも好感度イベントが発生した。
「津美紀ちゃんだっけ?初めましてだよね、廻神理玖です。理玖って呼んでね!」
「伏黒津美紀です。よろしくお願いします、理玖ちゃん!」
「んもうっ、津美紀ちゃんもきゃわいい!おいで、一緒にぎゅうってしたげる!」
「えへへ、やったぁ!」
ちゃんメグとつみっきーを抱き締めると、2人とも子供体温でめっちゃあったかかった。はえぇ〜たまらんかわよぉ…。
「理玖、任務…って、何やってんだよ。」
「あ、悟!見て見て、甚爾様の子!恵きゅんと津美紀ちゃん!」
「…ケッ、」
「あ、またヤキモチ?」
「別に。」
「2人とも、この人は五条悟。私のクラスメイトだよ。よろしくしてやってね!」
「わぁあ…!すっごくかっこいい!」
「…、(ぎゅ)」
「恵きゅん…!」
悟のイケメンオーラに目を輝かせるつみっきーと、悟に目を向けず私に抱き着くちゃんメグ。んもう可愛すぎかよこの子…!
「いつまでくっついてんだよ!さっさと任務行くぞ。」
「わかったから、そんなに睨まないでよ。」
「理玖姉ちゃん、」
「あぁん!そんな可愛い顔で見ないで恵きゅん!!!帰って来たら皆でご飯食べようね!!」
「理玖ちゃん、任務頑張ってね!」
「ありがとう津美紀ちゃん、2人とも夜ご飯何食べたい?」
「…生姜焼き。」
「私も!」
「じゃあ材料買ってくるね!」
「理玖!!」
「はいはい今行きます!じゃあ2人とも、また後でね!」
「いってらっしゃーい!」
「…いってらっしゃい。」
「ありがと、いってきます!」
部屋を出て悟と二人で廊下を歩く。悟はちょっと唇を突き出して拗ねちゃん状態だ。まったく、可愛いなこのでっかい子供も。悟の制服を摘まんでくいくいと引っ張ると、悟が私に視線を向けた。でもまだ唇は突き出てる。
「いつまで拗ねてるの、悟。」
「別に、拗ねてねぇし!」
「あーもう、でっかいお子ちゃま!ちゅーしてあげるから機嫌戻してよ。はい、ちゅ〜!」
「…ガキ扱いすんなし…。」
そう言いながらもしっかりちゅーしてくる悟坊。はぇえ〜全くかわいいったらありゃしねぇやい!
「今日は傑は?」
「硝子と任務。」
「じゃあ後で皆でご飯食べようってメールしておこ。そう言えばあれから傑と何か話した?」
「あれからって?」
「星漿体任務以降。」
「あー、まあ、なんで?」
「いや、私あんまり傑に会えてなかったから、どうかなって思って。」
「…別に、いつもと変わった感じねぇよ。」
「そ?ならいいけど。後で傑ともイチャイチャしないとなぁ。」
「俺ともイチャイチャしろよ。」
「はいはいお坊ちゃま。」
「バカにして、」
駐車場について車に乗り込むと、今日の任務概要を確認した。あ、そういえば…星漿体任務の時から五条悟は覚醒して正真正銘の最強になるわけだけど…今の悟はどうなんだろう。甚爾様との戦いは私が阻止しちゃったから、もしかして覚醒してないことになるのかな…?
「悟、反転術式できる?」
「ん?…知らね。」
「そっか。」
もしかしたら私の介入で悟は最強に成っていない。…これどうしよう、やっぱり最強にしたがいいのかな?傑が堕ちていくのも星漿体任務からだけど、天内理子は生きているし…。
「うーん…、」
「どしたの。」
「ん?いやぁ、なんというか、なんでもない。」
「…1人で思い詰めんなよ。」
「なぁに?心配してくれてんの?」
「うん。」
「…ふふ、ありがとう悟。大好き。」
「ん、俺も大好き。」
…うん、物は試しにセレクトしてみるか。セレクト。
【五条悟は成長できます。選択してください。選択すると呪力を100消費します。(残り呪力:170)】
【1.覚醒させる 2.なにもしない】
「悟は最強に成れるよ。」
「…は?俺元から最強だし。」
「ふふ、」
1番。
【1.覚醒させる を選択しました。呪力を100消費しました。(残り呪力:70)】
「…、」
悟がぱちくり瞬きをした。かわいい。
「…今なんか術式使った?」
「ん?」
「…なんか、良く分かんねぇけど、今、」
そう言って私を見た悟に、私はにっこり笑った。あとは傑だな。呪霊操術で取り込むときの苦痛を和らげてあげたい。呪霊を取り込む度にゲロ不味い味を感じるのもかなり辛いだろうし。あー、後は産土神で灰原生存ルートを確立させないとな…。九十九由基の訪問も…。美々子と菜々子の事も…。あぁああ…もう、やる事いっぱいあんじゃん…!任務先について車を降りると、補助監督(今日は初めて見る人だった)が帳を降ろした。山奥の廃村で発生した呪霊の討伐。これなら周囲を気にせず思いっきり悟に術式を使わせることができる。
「悟、ちょっとやってみて欲しいことがあるんだけど、いい?」
「ん?」
「虚式「茈」…やってみて。」
「…なんで知ってんの、」
「私を誰だと思ってんの?」
「…マジでなんでも有りじゃん。」
「おほほほ!」
「んじゃ、リクエストにお応えしてやってみっか。つっても、やった事ねぇけど。」
「大丈夫、できるよ。悟なら。」
「…術式順転「蒼」、術式反転「赫」…虚式「茈」」
茈が廃村を破壊しながら呪霊がいるであろう地点まで駆け巡った。おぉ…リアル茈パネェ…。呪霊も祓って廃村もめちゃくちゃになったけど、悟は無事に覚醒することができた。
「反転術式もできるはずだよ。後は無限の使い方、自分で研究してね!」
「…理玖はさ、」
「ん?」
「…いや、やっぱり何でもない。」
「…大丈夫だよ、」
悟が私を抱き寄せた。とくん、とくん、心地よい心音に目を閉じる。私のこと心配してくれてるんだろうな。今のところ私が前世の記憶を持っていることを知っているのは悟だけ。そして、悟は薄々感付いている。
「理玖は俺たちのいる世界について、何か知ってる。」
「あの胡散臭い中二病が、物語がどうとか言ってたし、理玖の元居た世界にとって、この世界は漫画とかアニメの世界。理玖は知ってる限りの悪いシナリオを変えたくて、神の子としてこの世界を変えようとしてる。…違う?」
あの時は言えないからって誤魔化したけど、…いつか、話せたりするのかな。…でも話せたとして、私がこれからやろうとしていることを悟が知ったら、
「…戻ろっか。」
「ん。」
私は、それでも廻神理玖として生きていけるんだろうか。
「あ、傑から返事来てた。」
「なんて?」
「もうすぐ高専着くって。帰りにスーパー寄って行こ?」
「ん、いいよ。」
補助監督(南田さんというらしい)に高専の近くのスーパーまで送って貰って、ちゃんメグリクエストの生姜焼きの材料を買って帰った。南田さんにはコーヒーを差し入れした。高専に着くと早速共有キッチンで生姜焼きを作る準備に取り掛かった。悟が報告書を書いて提出しに行くついでに、傑と硝子を呼んで来るように頼んだ。パパ黒にもご飯を作るからちゃんメグとつみっきーを連れて共有スペースにくるようにとメールした。後はナナミンにも灰原を連れて共有スペースに集合することもメールで伝えた。
「さてと、気合入れて作るぞ〜!」
「理玖、来たよー。」
「あ、硝子、傑、お疲れー。」
「理玖もお疲れ。今日は何を作るんだい?」
「生姜焼きだよ!」
「いいね。」
「理玖〜。」
「悟、包丁使ってる時は危ないって。」
「なんか手伝う事ある?」
「あ、じゃあサラダ作るのお願いしようかな。」
「おっけー。」
「ありがとう硝子。」
「理玖。」
「理玖ちゃん!」
「理玖姉ちゃん。」
「あ、甚爾様、津美紀ちゃん、恵きゅん!」
「いい匂いだな。」
「理玖の料理は絶品だかんな。俺は何回も食べた。」
「私も。」
「ガキ共が、理玖は俺と結婚すんだよ。毎日理玖が飯作ってくれる。」
「「ハァ!?」」
「ふざけんな、理玖と結婚するのは俺だし!」
「私だよ。」
「いいや、俺だ。」
「はいはい、私のために争わないで!」
「理玖さん!」
「お疲れ様です。」
「あ、建人君、灰原きゅん!もうすぐできるよ!」
「わぁ〜いい匂い!生姜焼きってめちゃくちゃご飯進みますよね!」
「何人分作ってるんですか…。」
「分かんない!とにかく皆たくさん食べると思って、たくさんお肉買って来たよ!」
「手伝います。」
「あ、じゃあお味噌汁よそってくれる?」
てんこ盛りのサラダ、てんこ盛りの生姜焼き、お鍋いっぱいの味噌汁に、付け合わせの小鉢たち。そして大きな炊飯器で炊いたご飯。ふぃ〜、疲れたぁ…。けど、料理が並んだテーブルを見て、皆が目を輝かせている。その顔が嬉しくて私は、
「さ、理玖ちゃん特製生姜焼き、おあがりよ!」
この日の為に頑張ったと自分を褒めるくらい、いいよね?