その後、京都校の面々と世間話をしている時だ。私のスマホが着信を告げた。画面を見ると悟からだ。おっこちゅについて進展があったのかな?
「霞ちゃんちょっとごめん、電話に出るね。」
「は、はい!」
「もしもし悟、どうしたの?」
「(五条悟…!)」
『理玖、今京都だっけ?』
「そうだよー、京都校にいる。朝の件なんか進展あった?」
『とりあえず上に話をつけたよ。乙骨憂太の件も理玖に一任するって。1人で色々抱えすぎじゃない?大丈夫?』
「大丈夫って言いたいところだけど、私も忙しいから色々手を貸してくれると助かる。」
『任せなさい!それと、今日日帰り?まさか歌姫と飲んで帰るなんて言わないよねぇ?』
「あ、飲んで帰る。お迎え宜しく。」
『ちぇー。じゃ、お店決まったら位置情報送っといて。』
「ありがとう、悟。よろしくねー。」
『愛してるよ、理玖。また後でね。』
「ふふ、私も愛してるよ、悟。」
通話が終わって振り向くと、三輪ちゃんが目を輝かせて私を見ていた。のりぴーと真依に至っては顔を顰めている。え、どしたの?
「あの五条悟と付き合ってるんですか!?」
「へ?」
「理玖、あの男はやめて…!」
「理玖さん、私という相手がいながら!」
「ちょちょちょい待って、付き合ってないよ?幼馴染なの!」
「で、でも幼馴染に向かって愛してるなんて…きゃー!!」
「霞ちゃん…?」
「特級同士で結婚…!呪術界に激震…!?」
なんか三輪ちゃんが1人で暴走してる…。え、三輪ちゃんってこんな子だったっけ?!
「はいはい、アンタ達、休憩終わりよ。」
歌姫の声で京都校の面々は実技を再開した。私と歌姫はそれを暫く見守って、夕方になると京都校を出て居酒屋へ。お店の位置情報を悟に送ると、すぐに既読とスタンプが返ってきた。そういえば私どのくらい飲めるんだろう?前世では普通に飲んでた気がするけど…。記憶を確認してもそんなに飲んでる記憶がないな…。…ま、悟が迎えに来てくれるからいっか。
「とりあえず生でいいかしら?」
「はい!」
どうやらこの居酒屋は歌姫の行きつけらしい。おすすめのつまみ類も一緒に頼んで、すぐに来たビールジョッキを手に歌姫と乾杯する。
「ぷっはぁ〜!やっぱ最初は生よね!」
「パイセンおっさんみたいなこと言ってる〜。」
「失礼ね!」
「はぁ〜…久しぶりのお酒…美味しい…楽しい…んふふ、」
「ちょっと、アンタそんなに強くないんだから、ゆっくり飲みなさい?あとちゃんと胃の中に食べ物入れて!」
「むぐっ、」
歌姫が私の口に枝豆を咥えさせた。私この体だとお酒弱いの?マジ?ていうか私の意識としては生まれ変わって27年間禁酒してたような感覚だから、弱くなってるのも納得できるけど枝豆うまっ。
「それで、特級呪物の回収は進んでるの?」
「ぜーんぜん!だってただでさえ神仏系で毎日飛び回ってるんですよぉ?ついでに回収、なんてそうそうないです。そもそも人使い荒すぎでしょ!神仏系は自分でやるって言ったけど、毎日毎日キリが無さすぎ!皆神様仏様もっと大事にしろっての!」
「溜まってるわねぇ…。今日くらいガス抜きしなさい。」
「ふぇ〜…パイセン優しみ…、しゅき…、」
「はいはい、」
「待って、上層部ダル過ぎじゃない?何で私1人に回収?やっぱ全部踏み潰す?」
「上層部に喧嘩売るつもり?呪術界でやっていけないわよ。」
「いや、既に1回喧嘩してるから2回も3回も変わらん…む…唐揚げうまし。」
「理玖って酒飲むと性格変わるわよね。」
「酒癖悪いパイセンには言われたくない。」
「あ゛ぁ!?」
「見て見て、このマイエンジェルメグエル!可愛くない?超可愛い、マジ可愛い…ちゅき!!」
「アンタこれ盗撮って言うのよ。」
「違うもん!ちゃんと心の中で撮るね、って言ったもん!もうへそチラエロいでしょ、大人になったらもっとヤバいでしょ…はぁ…たまらん…。」
「中学生相手に捕まるようなことしちゃダメよ。」
「大丈夫、同意の上だから。何なら結婚だって誓った。」
「アンタねぇ…。」
「この前悟が勝手に私のスマホ触っててぇ、」
「アンタ達付き合ってないんじゃなかった?」
「ちゅき合ってるけど付き合ってはない。」
「…え、どういう事?」
「冥さんとデートしたことバレてめっちゃ怒られた。」
「…ちょっと言ってる意味が分かんないわ。」
「傑にはそんな子に育てた覚えはありましぇん!って言われた。」
「誰か通訳してくれないかしら…。」
「聞いてぇ〜、私の大しゅきなお友達がさぁ、おっこちゅゆーたって言うんだけどさぁ、秘匿死刑になるとこだったんだよぉ?あり得なくない?」
「一気に酔いが回って来たわね。個室だからいいけど、ペラペラしゃべりすぎよ。」
「はぁ…皆私の嫁…全員まとめて嫁に貰う…全員抱くわマジで。」
「…ウーロン茶でいいかしら。」
「あと1杯だけ!それでおしまい!!パイセンお願い…。」
「…はぁ…。」
「マイエンジェルメグエルと大天使トゲエルが私の中で世界大戦を始めたわけ。」
「あー、はいはい。」
「やっぱり天使しかいないのよ、私の周りには。」
「そうね。」
「高専こそエデンだった…。」
「…はい?」
「甚爾様はきっと堕天使トジエル…。…違う、大人組は全員堕天使よ!性の喜びを知りやがって!」
「ちょっとトイレ行ってくるわ。」
「悟も傑も甚爾様も、ヤバい。」
「何が、とは聞かないでおくわ。」
「まずちんこでかいし、」
「おいやめろ、聞きたくない。」
「あと3人ともバカみたいに絶倫。」
「あーあー、聞こえないー。」
「変態三銃士の相手した日にはもう何回意識ぶっ飛んだことか。」
「アンタもっと自分を大事にしなさい。」
「ゆじたんはさぁ…、ぜったいさぁ、もてるよねぇ。」
「誰よそれ。」
「せんだいのおともだちぃ。」
「歳は?」
「ちゅうさん。」
「アンタの交友関係どうなってんのよ。相関図寄こしなさい。」
「たなばたにさぁ、パンダにささをあげたのねぇ。」
「パンダって、夜蛾学長の呪骸の?」
「そぉ。そしたらなにコイツみたいなかおでみられた。ショック…。」
「パンダなのに笹食べないわけ?」
「あのこカルパスがすきなの。」
「変わってるわね。」
「つみきちゃんにはしあわせになってほちぃ。」
「そうね。」
「わたしいろいろがんばったんだよぉ?」
「そうね。」
「みみこななこもおおきくなって…、」
「子供の成長は早いものね。」
「あのこたちさまよびやめないの。」
「マジか。」
「しょうこちゃんがさぁ…、」
「あ、生ビールお代わりで。」
「わたしも!」
「アンタはウーロン茶!」
「しょうこちゃんがさぁ、わたしにないしょでかれぴちゅくったのぉ!」
「あぁ、聞いたわ硝子に。」
「ふぇえん、しょうこちゃんわたしのよめなのにぃ!」
「理玖がいつまでたっても法律変えないから、とか言ってたわよ。」
「よっしゃまかせろ。」
「まきちゃんまいちゃんはさぁ、ああみえてわたしのことだいしゅきなのよ。」
「見てたら分かるわよ。」
「ぜんいんけはなおやきゅんのせいで、なぞのわたしすうはいぶんかがはじまった…。」
「禪院家次期当主だったかしら。」
「しょう!あのきちゅねがお!」
「顔までは知らないわ。」
「かわいいかおしてるのょ。」
「ぱいしぇん…ちゅうしよ…ちゅう…むにゃむにゃ、」
「もしもし五条?理玖が潰れたから回収よろしく。」
『マジ?ウケるね。何杯飲んだの?』
「ジョッキ2杯。ペースは割と早かったし、相当疲れも溜まってたみたいよ。たまにはガス抜きさせてあげなさい。」
『分かってるよ。丁度片付いたし、今から行く。』
「っと、おまたー。僕のオヒメサマは?」
「ここよ。」
「ありゃ、ホントに潰れてる。じゃ、理玖が世話になったね。ここは僕が出しとくから。」
「多目に払っといてくれる?私まだ飲むから。」
「うわぁ…。」
「なによその目は!!こっちは可愛い後輩の為にペース配分してたの!!飲み足りないのよ!!」
「分かったよ。余ったら歌姫貰っていいよ。」
「最初からそのつもり。」
「うわぁ…。」