これまでのジュヴァンゲリオン。パラララララパララパララパララパララララララ〜♪
「って、ふざけてる場合か…!」
冥さんに次々に渡されたコスプレ衣装を身に纏い、憂憂に写真を撮られまくった私。気付けば朝で、ようやく解放されたと思えば…、
「おや、もう帰るのかい?」
「…帰ります…。」
ゲッソリした私の顔を見て、冥さんはフッと笑った。冥さんは私の写真を悟や傑に売るために撮ったらしい。多分それ以外にも売るつもりだろう。私で100億稼ぐそうだ。勘弁してくれ…。
「理玖のおかげで私の口座はかなり潤ったからね、感謝するよ。」
「そうですか…。私はもう勘弁して欲しいですけどね…。」
「フフ、いつでも協力してあげるよ。勿論、その時は「金ですよね、分かってます。」
「姉様の言葉を遮るなんて、失礼ですよ廻神理玖!」
「あ、はい。さーせん…。」
「少し眠ったらどうだい?」
「いえ、高専に戻らないとなんで、今日はこれで失礼します。…くれぐれも、内密に。」
「勿論だよ。」
寝不足のままホテルの部屋を出た。術式使って眠気をとるのもいいけど、何があるか分からないし無駄に呪力を使うことは止めよう。ホテルを出てタクシーで高専へ。くそぉ…、お腹空いてきた…。あとめっちゃ眠い。
「休暇は今日までだっけ…。ちょっと眠って、順平に会いに行こうかな…。」
そう思ってスマホを見れば、ゆじたんからLIMEが来ていた。昼の新幹線で東京に来るらしい。…とすると、
「学長面談…。これは流石に私も立ち会わないとだな…。すみません、やっぱり東京駅にお願いしてもいいですか?」
「東京駅ですか?かしこまりました。」
「すみません、」
「いえいえ、」
高専に帰る予定だったけど目的地を東京駅に変更。ゆじたん拾って一緒に高専に行こう。うん、
「着くまでちょっと寝ててもいいですか?」
「はい、どうぞ。着いたらお声掛けしますので。」
「申し訳ないですが、お願いします。」
1時間くらいなら眠れるかも。申し訳ないけど移動の時間で仮眠をとることにした。
「お客さん、東京駅ですよ。」
「…ン…、はい…、すみません、ありがとうございます。」
支払いは多めに払った。なんせ行き先変更したし寝ちゃったし。荷物を手に東京駅に降り立つと、中にあるカフェで軽く食事を済ませた。ゆじたんからはもうすぐ着くと連絡が来ていたので、合流地点を決めて返信をした。
「お、理玖姉見っけ!」
「悠仁君!」
ゆじたんと合流。ゆじたんはリュックを背負って私に手を振りながら駆け寄った。はぁ〜、癒しオーラが出てますなぁ…可愛いかよ…。
「理玖姉大荷物じゃん。どっか行ったの?」
「実はちょっと休暇貰って、両親の実家に顔出してたの。あ、お土産あるからあとで渡すね!」
「マジ?よっしゃー!あ、俺荷物持つよ!理玖姉疲れてるだろうし。」
「はぁ…なんていい子なの…。お姉ちゃん泣いちゃうわ…。」
「おー、よすよす。」
これじゃあどっちが年上なんだか…。私のキャリーバッグを代わりに持ってくれたゆじたんをむぎゅうっと抱きしめてやった。ゆじたんも天使だったのね…いや知ってたけど…。タクシーを拾って2人で乗り込むと、高専へ。ゆじたんの荷物は私の休暇中に高専に送ったらしい。高専に着くと悟が敷地の入り口に立っていた。
「理玖!」
「ぐへぇ!」
「と、待ってたよ、悠仁。」
「おっす!スゲー山ん中だな。ここ本当に東京?」
「東京も郊外はこんなもんよ?」
「高専の周りは殆ど森みたいな感じだから、虫とか出るよ。」
「マジ?」
「とりあえず悠仁はこれから学長と面談ね。」
「学長……、」
「下手打つと入学拒否られるから気張ってね。」
「ええっ!?そしたら俺どうすりゃいいの!?」
「なんだ、貴様が頭ではないのか。力以外の序列はつまらんな。」
で、出た、宿儺…!
「悪ぃ先生。たまに出てくんだ。」
「愉快な体になったねぇ。」
「貴様らには借りがあるからな。」
「あっ、また!!」
「小僧の体をモノにしたら真っ先に殺してやる。」
「そんな事させないけどね?」
「…女、貴様は特にだ。」
「神の子相手に出来るかな?」
「…何…?貴様…、」
「ま、宿儺に狙われるなんて光栄だね。理玖は僕が守るよ、ん〜っま♡」
「子供の前でやめなさい。」
「やっぱコイツ有名なの?」
「両面宿儺は腕が4本、顔が2つある仮想の鬼神。だがそいつは実在した人間だよ。千年以上前の話だけどね。呪術全盛の時代、術師が総力をあげて彼に挑み、破れた。宿儺の名を冠し、死後呪物として時代を渡る死蝋さえ、僕らは消し去ることができなかった。紛うことなき呪いの王だ。」
「理玖姉と先生と、どっちが強い?」
「うーんそうだね、力の全てを取り戻した宿儺なら、僕はちょっとしんどいかな。理玖はどうだろう?」
「術式使えばなんとかなるんじゃない?」
「負けちゃう?」
「まさか。」
「勝つさ。」
「遅いぞ悟。8分遅刻だ。責める程でもない遅刻をする癖、直せと言ったハズだぞ。」
「責める程じゃないなら責めないでくださいよ。どーせ人形作ってんだからいいでしょ、8分くらい。」
「む…理玖、戻ったか。」
「休暇ありがとうございました。悠仁君が今日来るって聞いて慌てて帰ってきましたよ。」
嘘だけど。
「……その子が?」
「虎杖悠仁です!!好みのタイプはジェニファー・ローレンス、よろしくおなしゃす!!」
「何しに来た。」
「……面談。」
「呪術高専にだ。」
「呪術を習いに…?」
「その先の話だ。呪いを学び、呪いを祓う術を身に付け、その先に何を求める。」
「何っていうか、宿儺の指回収するんすよ。放っとくと危ないんで。」
「何故?」
「はじまった。」
「悠仁君なんて言うかなぁ。」
「理玖は知ってるんじゃないの?」
「いやいや、知らないよ。」
「ほんとに?」
「理玖姉とそういう約束したんでね。細かいことはどうでもいいっす。俺はとにかく人を助けたい。」
「約束…?つまり他人の指図で君は呪いに立ち向かうと?不合格だ。」
「人形じゃなかったのか!?」
「「呪骸」人形だよ、私の呪いが籠っているがね。」
「げっ、」
「そう言えば悟、昨日冥さんから私の写真買ったでしょ。」
「え〜?何の事ぉ?」
「いくら使ったの。」
「んー…、5億くらい?とりあえず撮ったやつ全部送ってって言ったら500枚くらい届いた。」
「ご…!?」
「窮地こそ人間の本音は出るものだ。納得のいく答えが聞けるまで攻撃は続くぞ。」
「つーかそもそも他人じゃなくて、理玖姉は家族だっつーの!!」
「悠仁きゅん♡」
「ちょっとー、また浮気?」
「え〜?何の事ぉ?」
「アダッ!!」
「理玖は君の家族じゃない。それに家族も他人の内だろう。」
「理玖姉は俺の家族だ!血は繋がってなくても理玖姉がいなかったら俺は、」
「呪術師は常に死と隣り合わせ。自分の死だけではない。呪いに殺された人を横目に、呪いの肉を裂かねばならんこともある。不快な仕事だ。ある程度のイカレ具合とモチベーションは不可欠だ。それを他人に言われたから?笑わせるな。まだ死刑を先伸ばすためと言われた方が納得がいく。」
「!ざけんな、俺は!」
「君は、自分が呪いに殺された時もそうやって理玖のせいにするのか。」
「……アンタ、嫌なこと言うなぁ〜。」
「気づきを与えるのが教育だ。」
「俺は、別に…、」
「死に際の心の在り様を想像するのは難しい。だがこれだけは断言できる。呪術師に悔いのない死などない。今のままだと大好きな理玖を呪うことになるかもしれんぞ。今一度問う。君は何しに呪術高専に来た。」
「「宿儺を喰う」それは俺にしかできないんだって。理玖姉が俺を死刑にはさせないとして、この使命からも逃げたらさ、飯食って風呂入って漫画読んで、ふと気持ちが途切れた時、「あぁ、今宿儺のせいで人が死んでるかもな」って凹んで、「俺には関係ねぇ」「俺のせいじゃねぇ」って自分に言い聞かせるのか?そんなのゴメンだね。自分が死ぬ時の事は分からんけど、生き様で後悔はしたくない。」
ゆじたん…!思わず鼻の奥がツンとした。腐ったミカンは蹴散らしたから、ゆじたんが簡単に死刑になることはない。だからと言って、皆が皆ゆじたんを受け入れられるかと言えばそうじゃない。現に楽巌寺のおじいちゃんも、京都校の生徒達も、虎杖悠仁という人物じゃなくて「宿儺の器」としてでしか、ゆじたんのことを見ないんだ。このシーン、原作読みながらうるっときちゃったんだよなぁ…。
「嘘でしょ理玖、泣いてる?」
「うるさいやい。」
「理玖、悟、寮を案内してやれ。それから諸々の
「ん?」
「合格だ。ようこそ、呪術高専へ。」
「よろっ、」
「あっ、スマン、術式解くの忘れてた。」
「悠仁きゅん!!!」
「んぶぅっ!?」
ゆじたんに駆け寄ってぎゅううっと抱きしめて頭をわしゃわしゃしてあげた。これで原作通り、ゆじたんは呪術高専に通える…!でもまだまだ油断はできない。これからゆじたんにはたくさん辛い経験が待ってる…。できればそんな事経験させたくないけど、彼が強くなるためには時として私も心を鬼にしなくては…。
「とりあえずここは好きに使っていいよ。」
「おー!!広い広い!!」
「二、三年は今出払ってるけど、ま、すぐ会えると思うよ。人数少ないし。」
「荷解き手伝おうか?」
「大丈夫!」
「でも別に悠仁が戦う必要なくない?宿儺の指は理玖が取ってくるから、君はここで待ってればいいじゃん。」
「いい!やるったらやる!!俺も理玖姉の力になりたい。俺の命は理玖姉のもんだし。」
「確かに。まっ、君が戦わないなんてことはあり得ないんだけどね。」
「あっ!!試したな!!」
「そんな簡単に見つかるなら、とっくに全部見つけてるっちゅー話。特に理玖ならね。」
「そうそう。私ならちょちょいのちょいで見つけられるんだろうけど、気配が大きすぎるモノ、息をひそめているモノ、既に呪霊に取り込まれているモノ。“探す”ということに関して、これほど面倒なものもないよ。」
「でも今は君がいる。君の中の宿儺が、力を取り戻すために指の在り処を教えてくれる。君は器であると同時に
「そんなに親切かぁ?コイツ。」
「そこはWINWINの関係が築けると思う。」
「それに私もいるしね?」
「理玖姉が指探す時はどうやってんの?」
「私?んー…女の勘?」
「「マジ?」」
「ごめん、嘘。」
ゆじたんの部屋を出る前にお土産を渡した。廻神神社の御守りだ。悟にも渡しておいた。縁結びの神様を祀っているけど、他にも御守りはあるからね。
「げ、隣かよ。」
「きゅん…!」
「理玖さん…帰って来たんですね。つか、空室なんて他にいくらでもあったでしょ。」
「おっ、伏黒!元気そうだな!!」
「だって賑やかな方がいいでしょ?良かれと思って、」
「授業と任務で十分です。ありがた迷惑。」
「悟と傑も隣同士だったよ?これを機にもっと仲良くなって!あ、あとこれお土産。」
「御守り…?」
「まっ!!いいっしょ!!それより明日はお出かけだよ!」
「もしや…、」
「3人目の一年生を迎えに行きます。」
キターーーー!!!