計画通り


【1.真人の元へ飛ぶ を選択しました。呪力を50消費しました。(残り呪力:230)】

景色が一面真っ白になった。これは…身に覚えがある景色だ。アニムスのロード画面…!今まで小学生やら中学生やら、高専編が終わる度にこの景色にきた。もしかしてこれで瞬間移動的な事ができるってコト!?えっ、今更知った衝撃の事実なんですけど…!!景色が次第に茶色く色付いていく。

「ここは…、」

地下…かな?地上ではないことは確実だ。辺りを見渡してみれば洞窟のようなそこ。水が流れる音と、ピシピシと壁から音が聞こえて、バガッと壁から木の根が突き出した。

「結局俺なんもしてないよ。怒られちゃうかなぁ。」

この声は、重面春太!という事は…!声のした方に歩いて行けば、案の定命からがら逃げてきたらしい花御と、元気そうな重面がいた。

「それに比べて、君は働きすぎ。」

ボロボロになった花御がその場にどさりと倒れた。悟が原作通り帳を破って、虚式「茈」を放ったんだろう。

「あーあ、かわいそっ。楽にしてあげようか。」
「お疲れ。人間のくせに勝手すんなよ、殺すぞ。」
「いやだなぁ、優しさじゃんか。呪いにこの機微は分かんないか。」
「はーい、そこまで。」
「あ、理玖ー!」
「皆お疲れ。組屋は?」
「知らなーい。で、ブツは?」
「バッチリさ。特級呪物“両面宿儺”高専保有分6本。同じく特級呪物“呪胎九相図”1番〜3番。」

よし、九相図トリオを受肉させるまでもう少し…!

「真人、それは重面に預けて。」
「えー、俺?」
「いいから指示に従って。真人、漏瑚と陀艮は?」
「さあ、2人共いつもの場所じゃない?」
「それじゃあ重面はそれ持って、漏瑚と陀艮の元へ。九相図の1番から3番までを受肉させて。」
「どうやって?」
「中の呪物を人間に飲み込ませるの。あ、非術師で大丈夫。」
「うげぇ、マズそう…。」
「花御は大丈夫?」
「結構ヤバそうだね。ほら起きて、花御。帰るよ。」

真人が花御に肩を貸して立ち上がらせた。さて、真人と花御は傑に取り込ませたいから、重面とはここで別れないと。

「重面、先に行ってて。」
「…わかった。」
「真人と花御はこっち。」

重面春太がその場を立ち去ると、私は地下の洞窟内をゆっくりと歩き出す。ていうかここマジでどこだろう。ま、なんとかなるか?

「(真人、殺意にブレーキを掛けるのはストレスが溜まりますね。)」
「花御も呪いらしくなってきたね。それで、理玖。俺達はまだなにか用があるわけ?」
「うん、大事な用がね。2人にしか頼めないんだけど、花御はちょっと体休めて。」

セレクト。

【真人と花御がいます。選択してください。選択すると呪力を200消費します。(残り呪力:230)】
【1.真人と花御を祓う 2.真人を祓う 3.花御を祓う 4.真人と花御の動きを止める 5.真人の動き止める 6.花御の動きを止める 7.なにもしない】

選択肢多いな…。ま、ここは問答無用で4番かな。

【4.真人と花御の動きを止める を選択しました。呪力を200消費しました。(残り呪力:30)】

「「!!」」
「じゃ、ちょっと待っててね〜。」
「…理玖、どういうこと。」
「まあまあ、落ち着いて。」
「(私達に術式を使ったのですか?)」
「それは後で説明するから、とりあえず…、」

ポケットからスマホを取り出して、三銃士とのグループトークを開く。

『皆今どこ?私今地下!』
『なんでそんなところにいるわけ?』
『理玖、怪我はないかい?生徒達は皆、怪我はしている子もいるけど無事だよ。』
『地下ってどこの地下だよ。』

相変わらずレス早いな…。

『とりあえず地下に来て〜!特急呪霊2体、傑欲しいでしょ?』
『欲しいね。』
『僕がすぐ探す。』
『どこの地下だ。』
『なんか洞窟みたいなところ!多分!』
『よくスマホ使えたね?』
『地下って電波入らないと思ったんだけど、使えた!』

「俺らのこと、騙したってこと?」
「騙してないよ?2人のことを祓うつもりはないし、役目が終わったからちゃんと傍に置いてあげようと思って。」
「(傍に置く?)」
「呪霊操術を使える呪術師がいるから、2人を取り込んでもらおうと思ってるの。そしたらほら、ずっと一緒にいれるでしょ?」
「…理玖とじゃなくて、その呪術師と、でしょ。」
「間接的に一緒にいれるじゃん?本当は祓ってもいいんだよ?皆、ね。」
「(皆…?まさか、漏瑚と陀艮にも…!)」
「あの2人はもう少し先。九相図を受肉させたら、あの2人もこっち側に引き入れようと思ってるから、大丈夫。寂しくないよ♡」

あれ、なんか私メンヘラみたいなこと言ってんね?まあ、言ってる事とやろうとしてる事は事実だからいっか。引き入れるって言っても、傑に取り込ませるってだけだし。呪霊操術で取り込まれたら傑と主従関係が成立するはずだから、真人たちは勝手な行動ができなくなると思う。健全な呪霊が誕生するというわけ!健全な呪霊ってなんぞって話だけど。花御を支える真人に歩み寄れば、セレクトで動けないからか顔を顰められた。そういう顔もするんだ〜。

「これからはコソコソしないで堂々と会えるようになるんだよ?真人は嬉しくないの?」
「フン!嬉しくない。」
「(結果的に私たちは神の子に利用されただけというわけですね。)」
「計画が終わった後も祓わない、って誓ったんだからこれもある意味縛りでしょ?私はそれを破ってないよ。」
「(…ですが、これは私達への裏切りです。)」
「どう思ってもらっても結構。でもさ、勝てるの?私達に。」
「理玖は俺達を祓えない。」
「でも私の仲間はそうじゃない。…でしょ?花御は身を以って知ったんじゃない?現に悟に祓われそうになったからそんなにボロボロなわけだし。」

私の背後でバゴォッ!と凄い音がして、ガラガラと岩壁が崩れる音がした。いや、危な?!振り返れば三銃士の姿が。

「あ、3人ともお迎え御苦労。」
「めちゃくちゃ探したんだけど!!なにここ!」
「どうどう落ち着いて。それで、傑は今の内にあの2人取り込んじゃって!私の術式で動けないから。」
「ああ、ありがたく頂くよ。理玖のなんの味にしようかな。」
「いややめて、それはマジで言わないで。」

傑が真人と花御に歩み寄ると、真人はクツクツと笑いだした。え、なに?なんか笑う要素あった?

「理玖ってほんとに役者だよねぇ〜!」
「はい?」
「傑、さっさと取り込んでよ。」
「君達さぁ、理玖が俺達とどういう関係なのか知らないの?」
「知ったところでどうもねぇだろ。最後の足掻きってか。」
「俺達は今日の計画を理玖に振られたんだよ?」
「「「……。」」」

え、真人どうした?急に暴露タイム始まったな?

「宿儺の指を盗んだのも呪胎九相図を盗んだのも、ぜぇ〜んぶ理玖の指示!理玖はオマエ達を裏切って、呪霊と手を組んだ!」
「それが?」
「…は?」
「私達がそんなことで理玖を責めると思っているのかい?」
「コイツがこそこそなんかやってんのはとっくに知ってんだよ。」
「な、なんで、五条悟が漏瑚に襲われたのも理玖の指示で!」
「別に、僕にとっては街でアンケート取られたようなもんだしなぁ。」
「じゅ、順平の家を襲って、順平を嗾けるように言ったのも理玖だ!」
「でも誰も死んでいないんだろう?」
「…っ、じゃ、じゃあ!理玖が今まで俺に改造人間をストックしとけって指示したんだよ!ハハハッ!呪術師が非術師を殺すように言ったんだ!」
「理玖の術式で元に戻せたんだろ?」
「あ、うん、まだ子供3人しかやってないけど。コツコツと戻していくつもり。」
「な…っ、なんでだよオマエら!」
「(…真人、もう諦めましょう…。)」
「そうそう、諦めた方がいいよ。理玖には誰も敵わないんだし。」
「私達は理玖の為ならなんだってやってきた。今更理玖がなにをしても動揺したり憤ることはないよ。」
「そういうことだ、残念だったな。」
「…理玖!!」

真人が泣きそうな顔で私に視線を寄こした。ああ、見たことある顔だ。

「助けてあげようか、真人。」

傑が真人と花御に手を伸ばした。

「知ってたさ、だって俺は人間から生まれたんだから。」

しゅるりと球体になった真人と花御を手に傑が私を振り返った。

「本当に祓わず取り込んでいいんだね?」
「傑ならうまく使えるでしょ。」
「フフッ、まあね。」
「ちゃんと申請しとけよ、傑。」
「分かっているよ、この2人を使う度にアラートが鳴っては困るからね。」
「傑の意志で行動の制御できるよね?」
「ああ、取り込んでしまえば問題ないさ。」
「で、アイツらが盗んだ呪物はどうすんだ、理玖。」
「あと2体、特急呪霊がいるんだよね。それから、九相図の受肉体も必要なの。」
「九相図の受肉体?なんのために?」

なんのために?って具体的な理由を考えてなかったけど、九相図トリオが結構好きだから…?ていうかゆじたんと絡む脹相が面白いからかなぁ?まあ、お兄ちゃんカッコいいし。

「ま、子供達のレベルアップに必要だからって事で。」
「ふぅん。」
「それで、今回の呪霊と呪詛師の奇襲についてはどうする?」
「ひとまず被害の確認しないとだし、地上に戻ろうか。ていうかよくここまで来れたね?どうやったの?」
「「「愛の力。…あ゛?」」」
「ねえ真似しないでくれる?理玖と僕は以心伝心なの!2人の距離繋ぐテレパシーで場所も分かっちゃうの!」
「六眼の間違いだろう?私は理玖の事なら何でもわかるからね、今日の下着だって把握してる。」
「理玖と結婚するのは俺なんだから、場所くらい分かって当然だろ。」
「「はぁ!?絶対認めない!!」」
「ハーイ、さっさと地上に戻りますよー。」

ていうか傑はなんで私の下着把握してんの、怖いんだけど普通に。



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