「建人くん、なにして遊ぶ?」
「…おえかき。」
「うん、いいよ!何描こうか?」
「…。」
自由帳と色鉛筆をショタミンに渡すと、ショタミンは黙って色鉛筆の黒色を手に取った。書きなぐるように自由帳に描かれたのは…これ、呪霊か?もしかしてもう呪霊が見えてる?それにこの線って…、
「建人くん、これなぁに?」
「…わからない。こわいの。」
「どこかで見たの?」
「うん。」
「それでどうしたの?」
「えいってやったら消えた。」
「そっかぁ。」
えいって、おい、えいって!!なに、えいって、可愛すぎない!?つかもうこの頃から十劃呪法使えるの?!マジか!?パネェな!?
「理玖おねえちゃんは、こわいの見たことある?」
「うん、あるよ!怖いよねー。でもね、私も建人くんも、こういう怖いのが見えて、えいって消す力があるんだよ!」
「そうなの?」
「そうだよ!でも他の人は見えなかったり、えいってできないから、内緒だよ?」
「わかった。」
それからショタミンと一緒にお絵かきをしたり、私の部屋に置いてあった絵本を読んで過ごした。お昼になると、ショタミンのお母さんが迎えに来た。また後で遊びにおいで、と誘うと、ショタミンは嬉しそうに笑って頷いた。はぁー…可愛すぎる…。いやいや、原作とイメージ違い過ぎじゃない!?お母さんとお昼ご飯を一緒に作りながら、ショタミンの話をした。
「建人くん、呪霊が見えてるみたい。」
「あら、そうなの?」
「でも多分建人くんの両親には見えてないみたいだから、内緒だよって言っておいた。」
「…そう、そうね…。それがいいわ。」
「ねえお母さん、私一週間外出禁止だけど、建人くんと遊ぶのは許してくれる?」
「もう、仕方ないわね…。七海さんのお家に迷惑かけないって約束してちょうだい。」
「勿論!ありがとう、お母さん!」
お昼ご飯を食べてしばらくすると、インターホンが鳴った。玄関を開けるとショタミンが眩しい笑顔で私に飛びついてきた。っひゃあああ!!!浄化されるうううう!!私の中の穢れた心が浄化されますううう!!ありがとう…そしてありがとう…!
「理玖おねえちゃん!」
「建人くん、また来てくれて嬉しいよ!」
「うん!けんともうれしい!」
けんともうれしい!?!?!?!?かぁああああああわわわわっ!?ぎゃんかわ!!!!これが、これがあの七海建人ですか!?枕元の抜け毛が増えていたり、お気に入りの惣菜パンがコンビニから姿を消したり、そういう小さな絶望の積み重ねで大人になった七海建人!?!?マ!?
「あら、七海さん!建人くんもまた来てくれたのね。」
「すみません、廻神さん。建人がまた理玖ちゃんと遊びたいって言うもので…。」
「全然大丈夫です!私も建人君とまた遊びたいと思っていたので!」
「ありがとう。建人、迷惑かけちゃダメだからね?」
「うん!」
私にぎゅうぎゅう抱き着くショタミンの頭上で10%になった好感度。いやいやいやいや、これは…これは可愛すぎる…!!!ちょ、誰か、誰かムービー録ってくんない!?大人オブ大人になったナナミンにめちゃんこかわいいショタミン時代を見せてやりたいんですけど!!??
「理玖おねえちゃん、けんとのおよめさんになって!」
「え!?」
「あら!」
「まあ!」
「だめ?」
「私が建人くんのお嫁さんになっていいの?」
「うん!」
「なるなる!お嫁さんにでもなんでもなる!もう、可愛すぎるぅ!」
ショタミンをぎゅーっと抱き締め返すと、またしてもピコンと好感度が上がる。おいおい、こりゃたまんねぇぜ…。可愛すぎるだろこのショタミン…!ショタミンのお母さんが帰ると、再び私の部屋に向かった。
「建人くん、次は何して遊ぶ?」
「理玖お姉ちゃんとけっこんする!」
「ふふ、いいよ、おままごとかな?」
「えっとね、ちゅーするの。」
「え、ちゅー?」
「うん、ちゅー。」
いやいやいやいや可愛すぎ!!!ちゅーだって、ちゅー!!あの!!あの七海建人がちゅーするのですって!!!あーだめだ、浄化された私の心がまた穢れていくぅう…!こんなかわいいショタミンとちゅーしようって言われたらそりゃちゅーしますわ!!しますわなぁ!?!?え!?逆にしないって選択ありますか!?!?
「ちゅーする?」
「する!ちゅー!」
ちゅー!って言いながら唇突き出してくるショタミンが可愛すぎる件について…!!!ぎゃんかわいい!!!!私もちゅー、と言いながら触れるだけのキスをした。ふにゃりと嬉しそうに笑ったショタミン。あ、ヤバい、鼻血出そう…。
「理玖おねえちゃん、けんとがこわいのから守るからね!」
「うん、ありがとう!私も建人くんのこと色んなものから守ってあげるからね!」
「いろんなもの?」
「そ、いろんなもの。」
うん、ホント、守りたいこの笑顔、この命。いやあだって…ナナミンがパァアンしたときはマジでショックで寝込んだからね。あれよ、福山〇治が結婚して会社休む人が続出した時並みに私もショックで寝込んだからね?!ナナミンロスってマジパネェからね!?何としても守る。あとナナミンが悲しまない未来を創る。うん。絶対悲しませない。あの笑顔を守りたい。勿論、彼の大事な友人の事も。
「理玖おねえちゃん?」
「あ、ごめんごめん、おいで、ぎゅーしてあげる。」
「うん!」
はぁ…このピュアッピュアなショタミンがいつからあんなバリ固イケメンになるんだろうか…。いや、ギャップありすぎてマジでついていけねぇわ。マジで何が起きた!?この可愛さはいつまで見れる!?いつまでも見ていたいよ!?そんでもって好感度上がるの早いな!?もう20%いってんじゃん!?
「理玖おねえちゃんは学校に行ってるの?」
「うん、今小学1年生だよ。建人くんも来年は1年生だね?一緒に学校行く?」
「行く!」
「うん、行こう行こう!」
悟がショタミンを一緒に車に乗せてくれるか分かんないけど、最悪ショタミンと歩いて行くわ。だってこんなかわいいんだぞ!?攫うだろ!?誰かしらショタミン攫うだろ!?!?私なら攫うね!!自信持って言えるわ!!私なら攫います!!!私なら攫いまああああす!!!!!
「ランドセル背負ってみる?」
「いいの?」
「いいよ、教科書入ってるから重たいかも。軽くしてあげるね。」
ランドセルの中を空にしてショタミンに背負わせる。…うん、可愛い。あと笑顔が眩しい…。
「わー!」
「うん、似合ってる!来年が楽しみだね!」
「うん!」
「理玖、ジュース持って来たからドア開けてくれる?」
「はーい。」
部屋のドアを開けるとお母さんが木製盆にジュースの入ったグラスを乗せて立っていた。ショタミンが私のランドセルを背負っているのを見つけ、微笑ましそうに笑う。うんうん、わかるう!癒されるよねぇ!!
「あら、いいわね建人くん、ランドセル似合ってるじゃない!オレンジジュース、飲めるかしら?」
「はい!」
「よかった。楽しんでね?」
「お母さんありがとー。」
「はぁい。おかわりあるからね。」
「はーい。」
ショタミンがランドセルを背負ったままミニテーブルの前にちょこんと座った。はぁああああ…何から何まで可愛すぎじゃね!?
「ジュース飲もう!あ、クッキーもあるよ!」
「やったー!」
ショタミンの隣に座って、グラスをショタミンの前に置く。両手でグラスを掴んで一生懸命飲む姿を目に焼き付けた。ま、じ、で、可愛すぎる…。やっぱムービー録りたい…!ねえなんで私カメラとか持ってないの!?おかしくない!?ねぇ!?なんで!?なんでカメラないの!?!?スマホ!!頼む、誰か!!!オラにスマホをわけてくれぇぇぇええ!!!