これって、なんて罪?


ショタミンは眩しい笑顔で私を見上げている。ショタミンが引っ越してきてあっという間に6日が経った。ショタミンの好感度はとっくの昔に100%になっている。でもまだスピーカーはまだ使ってない。だって見てよこの眩しい笑顔!!こんなんスピーカー使わなくても私の事好きって顔してるじゃん!?ていうかもうしょっちゅう言ってる!!ショタミンが!!!私を!!!好きだと!!!言ってる!!!!

「理玖おねえちゃん大好き!」
「うへへ、」

ほらね、こんな感じならスピーカー聞くまでもないでしょ!?!?可愛すぎて無理。何回血を吐きかけた事か…。流石にショタミンがびっくりすると思って、必死で飲み込んだ私を誰か褒めて欲しい…。

「建人くん、あのね、」
「うん!なぁに?」
「…はぁあああ可愛いいい!」

思わずぎゅうと抱きしめる。ショタミンが私の事を抱き締め返してくれる。マジで困った。今日は土曜日。明日はパパ黒が家に来るらしい。…明日から暫く遊べないかも、って言いたいんだけど、この笑顔を見てると全然言えない…!!

「建人くん、明日はね、」
「明日も遊んでくれるの?」
「え、あ、うん、遊びたいなぁ…。」
「うん、遊ぶ!」
「建人っくん!(キュンキュンキュン)」

ダメだ、言えない!!!!どうしたらいい?!これどうしたらいい?!?!気が付けばもう夕方で、ショタミンはお迎えが来て帰って行った。眩しい笑顔で手を振って…。はああああ無理ぃぃぃぃいいい可愛すぎて無理ぃぃいいい!!!!

「…困った…。」
「どうしたの、理玖。」
「お母さん、明日甚爾様が家に挨拶しに来てくれるらしいの。」
「あら、やっと来るの?遅いんじゃないかしら?」
「あ、はい、ごめんなさい。でも明日も遊んでねって建人くんが…。可愛すぎて断れなかった…。」
「…あんたは本当に罪作りな女ね。お母さんは理玖が将来刺されないか心配よ。」
「ははは…気をつけマース…。」
「その甚爾様って人は何時頃来るの?」
「あ、聞いてみる!」

部屋に戻ってパパ黒に電話をかける。今日は3コール目で繋がった。周りでゴチャゴチャジャラジャラと聞こえるので恐らくパチンコでもしてるんだろうな。

『なんだ。』
「甚爾様、こんにちは!明日は何時頃挨拶に来てくれるんですか?」
『…あー、そうだったそうだった、そんな話してたな。』
「え、忘れてたんですか?!」
『今思い出した。…お、確定演出きた。』
「甚爾様?」
『今いいとこなんだ。後で掛け直す。』
「え!そんなぁ!」
『じゃあな理玖。』
「あ、はい、」

電話が切れて、私は1人で項垂れる。パチンコに負けた女、廻神理玖とは私の事よ…。しかし困った…。明日は何時にパパ黒が来るか分からない…。ショタミンとエンカウントしたらどうなるんだろ…。やばいよね?それとも直接会った事ないから大丈夫なのかな…?

「お母さん、甚爾様があとで連絡するだって。」
「そう。本当に信用できる人なの?」
「そりゃあ勿論!めちゃくちゃイケメンでムッキムキでめちゃくちゃ強くてギャンブラーだけどめちゃくちゃ優しいよ!めっちゃドSだけど!とにかくイケメン!めちゃくちゃ好き!」
「…理玖…あなたって子は…、はぁ…。」

お母さんが私を可哀想なものを見るような目で見ている。なんで?!パパ黒が私を弄んでるとでも?!えぇ?!いやいや違いますよ?!逆に弄んで欲しいんですけど?!弄んでもらえませんかね?!私を弄んでくれええええ!!

「悟くんに傑くんに建人くん、その甚爾様?一体誰が本命なの?」
「あとね、孔さんっていうワイルドイケメンもいるよ!ていうか皆本命に決まってんじゃん!?!?皆が私の嫁だよ!!一夫多妻の曜日交代制にしたいくらいだよ!?」
「…理玖…、」
「あ、」

し、しまったぁあああ!ついつい本音が出てしまった…!!!ヤバい、お母さんが頭抱えてる!!!神の子じゃなくてただのヤバい子になっちゃう!!

「全く…、曜日交代制にしても人数が足りないじゃない。どうせならあと2人追加しなさい。」
「あ、いいんだ、追加して。」
「冗談よ。」
「冗談かー、残念…。」

良かった…、深く追求されなくて…!!パパ黒から電話が来たのは私がお風呂から上がった頃だった。

『悪かったな、おかげで今日は30万勝てたぜ。』
「それは良かったですね!私は寂しかったです!」
『そーかよ。明日は昼過ぎに行く。あー…15時くらいか。』
「分かりました!」
『じゃあな。』
「はい、甚爾様また明日!大好きです!!」
『ん。』

ん。だって!!!もう、パパ黒ったら可愛いんだからっ!!電話が終わってお母さんにその事を伝えると、その日は早めに眠った。翌朝、ニコニコと眩しい笑顔で遊びに来たショタミン。

「建人くん、今日はお昼から用事があるから、それまでしか遊べないの…。ごめんね…?」
「…うん、分かった…。」
「建人くんー…そんなしょんぼりしないでええ…!」

目に見えてしょぼんぬ顔になったショタミンを抱き締める。ショタミン…やっぱり可愛すぎて無理…。マジでとぅらい…ごめん…。

「それまでは建人くんが私の事独り占めしてね!」
「…いいの?」
「いいよー、何して遊ぼっか?」
「じゃあ、おえかきする!」
「しようしよう!今日は何描くの?」
「理玖おねえちゃん!」
「わあ、ありがとう!じゃあ私は建人くんを描くね!」

自由帳に一生懸命私の絵を描くショタミン。…はぁ…きゃわたん…。何でこんな可愛いの?ショタミンだから?でもナナミンも可愛いよね?!大人オブ大人ナミンもかんわいいよね!?ショタミンが私をチラチラと見ながら絵を描いていて目が合う度に嬉しそうに笑うんだけどなにこれどういう拷問!?なんか私試されてる!?こんなにかわいいショタミンを前にして何か試されてるのか私は!?!?ショタミンの似顔絵を描き終えると、次は大人ナミンの絵を描いた。

「理玖おねえちゃん、それだれぇ?」
「これ?これは未来の建人くんだよー!建人くんはこんなにカッコいい大人になるなーって思って描いてるの!」
「ホント!?こんなふうにカッコよくなれる?」
「なれるなれる!」

ショタミンが目を輝かせている。うんうん、かわいいショタミンはちゃんとカッコいいナナミンに進化するから安心してね!!私としてはその進化の過程を見れることを大変嬉しく思っているよ!!!おえかきも終わって次はショタミンが興味を持った教科書を見せたり、算数を教えたりした。ショタミンはのみ込みが早くて、足し算を教えたらすぐにできるようになった。流石ナナミン!今はショタミン!

「あ…もうこんな時間か…。ごめんね建人くん、そろそろ用事の時間だ…。」
「…わかった…。明日は?」
「あ…それが…明日からお友達のお家にお泊りするから、土曜日までいないの…。」
「…ぅ…、」

あ、ああ、ショタミンが、ショタミンが泣いちゃった…!!!どどどどどどうしよう!?!?!あそれどうしよう、あそれどうしよう!?!?ショタミンをなだめながら隣まで送り届けると、ショタミンのお母さんが出迎えてくれた。

「あらあら、建人ったら…よっぽど理玖ちゃんと離れたくないのね…。ごめんなさいね、迷惑かけて…!」
「いえ、私も建人くんと遊ぶの楽しいので!けど、明日から友達の家に泊まるので、土曜日まで遊べないんです…。」
「そうだったのね。ほら建人、理玖ちゃんにありがとうは?」
「…ありがと…。」
「どういたしまして!また遊ぼうね!」
「うん…!」

最後に笑顔で手を振ってショタミンと別れた。はぁ…私ってなんて罪な女…!ごめんねショタミン…!



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