ファミレスでテンション上がる系男子


「なんか悟に会うのすごく久し振りに感じるね!」
「誰かさんのせいで1週間会ってねぇからだろ。」
「あ、はい、それはスミマセンでした。」

2週間ぶりに訪れた悟の家。ストレッチをして組手の準備をしながら悟が私をジッと見つめる。

「なに、どうしたの?なんかついてる?」
「いや、なんか呪力の流れ方が変わってる気がする。」
「マ?自分じゃいつもと変わらない気がするけど…。」
「…。」

悟の好感度は反転して43%のままか…。東京に戻って来てから会えてなかったからなぁ…ま、地道に100%に戻すっきゃないな。

「そういえば、家の隣に引っ越してきた家族がいてさー、私らの1個下の子供がいるんだけど、呪霊見えるみたいなんだよね。あと祓える。」
「マジ?」
「あとめっちゃ可愛い天使みたいな笑顔で私の事理玖おねえちゃんって呼んでくれるの!今度悟にも紹介するね!その子もいずれ呪術高専に通うと思うし!」
「…女?」
「え、あ、男。」
「…ふぅん。」
「なんで男って言ったら興味なくすわけ?」
「男に興味ねぇもん。」
「あ、じゃあ女の子だったら興味あったの?」
「いや、理玖にしか興味ねぇし。」
「…アンタ、そんな恥ずかしい台詞よく言えるね…。」
「別に、俺が理玖の事好きなのもうバレてるからよくね?」
「清々しい回答だな、オイ。」

ストレッチを終えて悟と組手をする。2週間振りとはいえ、昨日パパ黒との特訓もあったし、勘は鈍っていないらしい。ま、悟から一本も取れないのは相変わらずだけど。お昼まで組手は続いて、今日は悟とファミレスで昼ご飯を食べる事に。二人で手を繋いで歩いて、向かうはゴスト。

「ゴストと言えばチーズインハンバーグだよなぁ。悟は何する?」
「俺もそれにする。」
「じゃあこのボタン押してみて!」
「…なにこれ。」
「これ押したら店員さんが来てくれるの。」
「へえ。」

悟がボタンを押して店員さんが来ると、チーズインハンバーグとライス、ドリンクバーを注文した。待っている間にドリンクバーに向かう。ドリンクバー初体験の悟は、種類の多さに目を輝かせている。いや、可愛いな!?

「これおかわり自由だから、好きなだけ飲めるよ!」
「元取ろうぜ!」
「それだと10杯以上飲まないと元取れなかった気がする。」
「マジ?」

悟がグラスにコーラを注いだ。私は野菜ジュース。テーブルに戻ってジュースを飲みながら傑の話をした。

「そういえば、傑と電話してるんだってね?」
「あーちょいちょい。理玖が外出禁止食らったこと話したら笑ってたぞ。」
「うん、私も悟に聞いたって、傑から聞いた。傑は今日も元気かなぁ…。」
「…帰ったら電話するか?」
「イイネ、電話してみよ!」

チーズインハンバーグが来ると、悟はまたワクワクした顔でナイフとフォークを手に取った。私もそれを微笑ましく見ながら自分のハンバーグを食べる。途中でドリンクのおかわりをしに行った悟が、グラスを2つ持って戻って来た。しかも一つは見たことのない色をしている。…おい、まさかオマエ…、

「これ理玖の分な。」
「いや、ないわ、そりゃないわ悟。アンタ何入れたの!?」
「え、全部混ぜた。」
「ありえんコイツ…。」

案の定、悟はドリンクバーのジュースを少しずつ入れてミックスジュースならぬダークマタージュースを作ってきた。…なんか茶色っぽくて泡立ってんだけど…マジでなんでそういうことすんの?中学生じゃあるまいに…。

「理玖飲めよ。」
「いや、悟が責任をもって全部飲みなよ!食べ物飲み物を粗末にしたら罰が当たるよ!?」
「当たんねぇよ。」
「あーいいのかなぁ…私の前でそんなこと言って。」

面白そうだからセレクトしてみよ。セレクト!

【五条悟が飲み物で遊んでいます。選択してください。選択すると呪力を5消費します。(残り呪力:60)】
【1.飲ませる 2.飲ませない 3.なにもしない】

そりゃ勿論1番でしょ。

【1.飲ませる を選択しました。呪力を5消費しました。(残り呪力:55)】

「ヴエッ!?」
「あははは、罰が当たったー!」
「ゲホゴホ…ッ!今術式使っただろ!」
「さて〜なんのことやら〜?」
「あとで泣かす!」
「ほら、責任もって全部飲んでね〜!」

悟は結局全部飲んだ。すっごい怖い顔して飲んでた!!そんな顔も可愛かった!!いやぁ、悟と過ごす時間はホントバカやってて楽しいわ…!ゴストを出て呪霊狩りをしながら悟の家に帰ると、二人で傑に電話をすることに。と言っても悟の家は黒電話だったから、携帯で電話をかけた。つか、まだ黒電話使ってんの!?ヤバいね!?初めて見たんだけど!!この時代の携帯にはスピーカー機能がないから、イヤホンを刺した。悟と一緒に片耳ずつつけて傑の家に電話を掛ける。今日は傑が出た。

「もしもし傑?俺。」
『や、悟。どうしたんだい。』
「今理玖と一緒。」
『そうなんだ、いいね。』
「傑ー聞こえるー?」
『聞こえるよ理玖。』
「傑元気?」
『昨日と変わらず元気だよ。二人は相変わらず一緒にいるのかい?』
「今理玖の特訓で俺んち泊まってる。」
『…いいな、君たちは。』
「傑も来れば?夏休み終わるまで。迎え行くし。」
『…いいね。ちょっと聞いてみるよ。少し待っててくれるかい?』
「いーよ。」

電話口でメロディーが流れる。悟を見れば、ちょっと嬉しそうな顔。…ほんと可愛いなお前も!!

「悟が傑を誘うなんて珍しいじゃん。男友達ができて嬉しいから?」
「…別に、そんなんじゃねぇし。」
「はいはい、照れなくていいんだよ〜?照れてる悟も可愛くて好きよ。」
「ハァ!?別に照れてねぇし!ていうか好きって、」
『お待たせ。』
「あ、傑お帰り!どうだった?」
『許可が下りたよ。うちの親は結構放任主義だから。』
「マジ?やりィ!」
「迎えに行くってどうするの、悟。」
「んなの車出させりゃいいだろ。今から行く!」
『わかった。準備して待つよ。』
「家が近くなったらまた電話するね!」
『ああ。』

電話を終えると悟と二人でハイタッチをした。ジャージから私服に着替えて車に乗り込むと、傑を迎えに出発!車で高速を使って2時間弱。傑の家までたどり着くと、電話を掛けた。着いたことを伝えれば玄関が開いて傑が顔を出す。

「傑ー!」
「や、久しいね、理玖、悟。」
「んじゃ、早速俺んち帰ろうぜ。」
「夏休み終わりまで残り僅かだけど、よろしく頼むよ。」
「うん!」

三人で手を繋いで車に乗って悟の家まで戻った。傑が悟の家を見上げてぽかんと口を開けている。うんうん、分かるよその気持ち。なにこの馬鹿でかい家って私も思ったからね!!三人で悟の部屋に入ると、私は両手を広げる。三人で再会のハグでもしようじゃないか!!

「すぐるー!さとるー!今なら理玖ちゃん大サービスです!おいで、ぎゅーしたげる!」
「「!」」

二人が我先にと私に飛び掛かって来てワロタ。そのまま畳に転がった私たちは、笑い合う。いいねいいね、青春だね!好きなだけ甘えるがいい!!

「再会を祝してキスしてもいいかい?」
「え、」
「そういえば俺も、まだしてねぇ。」
「あ、」
「じゃ、私から、」
「いや、俺からだろ。」
「そこはジャンケンで決めて?」
「じゃんけんでいいのかよ。」

二人が私の体の上で意気揚々とジャンケンをしている姿を見ながら、私は好感度を確認する。正直傑に会えるとは思っていなかったけど、この際だから夏休み終わるまでに二人の好感度を戻したい。さてさて、どうしようかなー。

「私の勝ちだね。」
「くそっ!」
「じゃ、傑からね!」

ジャンケンに勝った傑が私の頬を撫で、私にキスをする。言わずもがな舌を絡めるキスだ。あ、ちょっと待って、私今押し倒されたまんまじゃん。あ、ちょ、ヤバい、ヤバいですよこの体勢は!

「理玖、好きだよ。」
「ん…、」
「ふふ、可愛いね。」
「私も傑の事好きだよ。」
「もっと言ってくれるかい?会えなかった分。」
「好き、大好き。」
「おい、ズリィぞ。俺にも言えよ。」
「悟も好き、大好きだよ。」
「ん。次俺とキスしろよ。」

悟が私に覆いかぶさったまま噛みつくようにキスをしてきた。まだちょっとぎこちない悟のキスに、思わず笑ってしまう。

「理玖、好き。」
「うん、私も悟と傑好き。」
「どっちが一番好きなんだい?」
「え、どっちも一番だけど?」
「そういうのナシ。どっちか選べよ。」
「え、それは無理。」



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