仲良し兄妹がごじょにゃんと散歩してみた!


「ごじょにゃん、やっぱりダイエットした方がいいんじゃない?」

私はごじょにゃんのムチムチなお腹を撫でながらそう言った。ごじょにゃんはガーンと口を開いて、可愛らしくにゃん?と私の手にすり寄る。ソファに座って動画編集をしていたお兄ちゃんが、ぐぐーっと伸びをしながら私達に顔を向けた。

「ごじょにゃんの散歩動画とかいいんじゃね?」
「あ、いいかも!ごじょにゃん一緒にお散歩しよっか?」
「みゃ?」
「かわいい〜!」
「リード買うか。」
「そうだねぇ。でも普通の猫のサイズじゃ首輪も絶対小さいし、犬用のハーネスとかがいいのかな?」
「買いに行くか?」
「うん、行ってこようかな。お兄ちゃんは?」
「1人で行かせるわけねぇじゃん。俺も行く。」
「じゃあごじょにゃん、採寸しよう!」

自分の部屋から裁縫セットを探し出し、ごじょにゃんの元に戻る。ごじょにゃんの首や胴回りの採寸をして、スマホにメモを取った。その間にお兄ちゃんは編集中の動画を保存して、ごじょにゃん用のキャリーリュックと外での撮影用セットを持って来てくれた。

「おら、入れよデブ猫。」
「お兄ちゃん!」
「今動画録ってないだろ。」
「悟、」
「馨ー、コイツやっぱ生意気!俺の言う事聞かねぇもん!」
「もう、仲良くしてよね?」
「にゃおん!」

歌姫さんに出掛ける事を連絡した。すぐに迎えに行くと返事が来たので、財布とスマホ、家の鍵をショルダーバッグにいれて、ごじょにゃんにキャリーリュックに入って貰う。悟がリュックを背負ってくれた。

「2人ともこっち向いて!」
「写真?」
「ジュイートする!あとジュンスタも!」
「俺もサングラスにするわ。」
「いいね、お揃いで可愛い!」

悟がいつもの黒くて丸いサングラスをかけた。リュックの窓からこちらを見るごじょにゃんと、顔だけで振り返りピースをした悟の2ショットを取って、早速SNSにアップする。

『るんるんチャンネル:今からごじょにゃんと一緒にお買い物に行ってきます!(*´ω`*)買った物とか何をするかは後で動画を上げるので、お楽しみに!( *´艸`) 馨』

すぐに西中の虎君こと、悠仁君からいいねとリジュイートが来た。そして恵君からも。通知で震えるスマホをバッグに仕舞って、悟の財布も私のショルダーバッグに仕舞うと、戸締りを確認して家を出た。車に乗り込んで、近場で一番大きいペットショップまで送ってもらうと、歌姫さんにごじょにゃんを預けて店内へ。悟が私の手を握って歩く。ペット用品コーナーに向かい、私がメモしたごじょにゃんのサイズを見ながらハーネスとリードを選んだ。

「歌姫さん、ごじょにゃん、ただいま!」
「あら、おかえり。ごじょにゃんずっと鳴いてたわよ。」
「歌姫の顔が怖いからだろ。」
「私の!どこが!怖いのよ!」
「ヒスなとこ。」

車に戻った私達は、早速撮影の準備に取り掛かる。大きくて広い公園に向かう間に私はごじょにゃんをリュックから出してあげた。ごじょにゃんはドヤ顔で私を見上げる。可愛い!猫ってこんなに表情豊かだっけ?可愛いからいっか!

「ごじょにゃん〜、写真撮るよ〜?」
「みゃ!」
「返事するのね、賢い猫じゃない。」
「馨にしか懐かねぇし、可愛くねーよ。」
「アンタにそっくりじゃない。」
「喧嘩売ってる?」

公園について駐車場に止まると、車の中で撮影を開始した。使わない荷物やキャリーリュックを助手席に置いてもらい、歌姫さんにカメラを預ける。

「撮るわよー、はい。」
「るんるんチャンネルをご覧の皆さん、お疲れサマンサー!皆のお兄ちゃん、悟だよー!」
「お疲れサマンサー!皆の妹、馨です!そして、ごじょにゃん!」
「みゃおん!」
「今日はなんと外に来てます!」
「うちのごじょにゃんのわがままボディを見てください!」

歌姫さんがごじょにゃんにカメラを近付けた。ごじょにゃんがカメラに猫パンチをする。

「この子肥満なんだよねぇ。この前病院に連れて行った時に先生からも言われちゃった。」
「と言うわけで、さっきペットショップでこれを買ってきました!」
「ジャーン!」
「ハーネスとリードです!」
「これを付けて今日はごじょにゃんと散歩するよー!」
「早速着けていきたいと思います!ごじょにゃん、着けるねー?」
「にゃん!」
「にゃん?にゃーんにゃん?」
「ごじょにゃんより馨の方が可愛い。」

ハーネスとリードを開封して、ごじょにゃんに着せてサイズを調整する。うん、ぴったり!リードをハーネスにつけると、私はごじょにゃんを持ち上げた。んん…重い!

「じゃーん、出来ましたぁ!」
「サイズもピッタリ!早速外に出てみるよー!」

車のドアを開けて悟が先に車から降りた。私もごじょにゃんを膝から下ろして、車を降りる。悟が歌姫さんからカメラを受け取った。

「ごじょにゃんおいでー、お外で遊ぼー。」
「……みゃー、」
「怖くないよ、おいでー。」

恐る恐る車から降りたごじょにゃん。そのままごじょにゃんを映しながら、公園の中に向けて歩き出した。ごじょにゃんは砂の上でごろんと転がった。

「あ!」
「うわー、砂まみれじゃん。帰ったらお風呂かな。」
「お風呂も動画にする?」
「面倒だから配信でいいよー。」

それから歩き出したごじょにゃんの体についた砂埃を払って、草むらに向けて歩き出したごじょにゃんの後を追う。途中で散歩中の犬に出会ったごじょにゃん。

「フー!」
「わっ、大きい猫ちゃんですね?」
「あははー、そうなんですよ。」
「ごじょにゃんダメだよ?」
「すみませ〜ん。」
「いえいえ、」

草むらでバッタを追いかけるごじょにゃんや、蝶を追いかけるごじょにゃんを撮影すると、ごじょにゃんは歩き疲れたらしい。草むらの上で寝転がって寝始めた。撮影を中断して、私と悟もごじょにゃんの隣に座った。

「この後どうしよっか?」
「結構長めに録れたし、動画の尺的には問題ないでしょ。」
「じゃあもう帰る?」
「帰って、風呂入れる配信でいいんじゃない?」
「じゃあそうしよう!ごじょにゃん疲れたね?」

ごじょにゃんを撫でていると、悟が私の肩に頭を凭れさせた。…拗ねてる。

「俺にもかまって。」
「もう、外だよ?」
「見せつけりゃいいじゃん。」
「だーめっ、」
「配信終わったら覚えてろよ。」
「怖いこと言わないでよ。」

それから車に戻った私達。荷物を整理して、歌姫さんに家まで送って貰った。ごじょにゃんにはまたキャリーバッグに入ってもらう。部屋に戻るとバッグを開けて配信の予告ジュイートをして、ごじょにゃんにはお水とご飯を上げた。

「そろそろ配信準備しとくか。」
「濡れてもいい服に着替えてくるね!」
「俺も着替えよー。」

Tシャツとショートパンツに着替えて部屋に戻ると、悟が私を抱きしめた。私も抱きしめ返して、悟のキスに応える。悟の手がするりと私の太ももを撫でてピクリと震えると、ニヤニヤと意地の悪い顔で私を見下ろす悟と目が合った。

「先にヤろうぜ。」
「ちょ、予告したんだから間に合わないって、」
「じゃあちょっとだけ。」
「え、ちょ!」

悟が私を抱えてソファに転がすと、足を掴まれて太ももを舐められる。

「ぁ、ちょっと、」
「ん?」

内腿にちゅうっと吸い付かれた。げっ、痕ついた!!

「もう、何やってるの!?」
「何って、馨は俺のって印付けただけじゃん。」
「着替える…、」
「えー、このまま撮ろうぜ。もう時間じゃん。」
「バレたらどうするの?」
「大丈夫だって、虫に刺されたとでも言っとけばバレねぇよ。」

そう言って鼻歌を歌いながらカメラをセットする悟に、私は小さく息を吐いた。

「ねえ悟、」
「ん?」
「愛してるよ?」
「…は?なに急に、犯すぞ。」
「怖っ!」
「俺も愛してる。」

『るんるんチャンネル:【告知】本日18時より配信します!今日はごじょにゃんを連れてお散歩に行きました!砂まみれになったごじょにゃんをお風呂に入れる配信でーす!( *´艸`)お散歩動画は後で上げます! 馨』
『西中の虎:@るんるんチャンネル よっしゃー!配信楽しみにしてる!(≧▽≦)』
『恵:@るんるんチャンネル 見ます。』
『モブ子:@るんるんチャンネル 配信!!』
『おにぎり:@るんるんチャンネル ツナマヨ!しゃけしゃけ!(((o(*゚▽゚*)o)))』
『傑:@るんるんチャンネル 楽しみにしてるよ。』
『73:@るんるんチャンネル 猫の散歩ですか。いいですね。』
『モブ美:@るんるんチャンネル お風呂!?!?!?』
『直哉ちゃんねる:@るんるんチャンネル 馨ちゃんの入浴シーンが見れるっちゅうことか!』
 『るんるんチャンネル:@直哉ちゃんねる 見せるわけねーだろ!!! 悟』
『パンダ:@るんるんチャンネル 俺は毎日ファブってる。』
『モブ佳:@るんるんチャンネル 全裸待機します!!!!!』
『呪いの王:@るんるんチャンネル 猫も散歩をするのだな。』
 『恵:@呪いの王 猫を何だと思ってるんスか。』
 『呪いの王:@恵 貴様、舐めてるのか。猫は猫だろ(=^・^=)』

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