海外にいた両親が突然帰って来たら子供達の反応は?!


初めまして、三輪です!突然誰だ?って思った方もいらっしゃると思うので、まずは自己紹介から!三輪霞です!世界的有名財閥『五条グループ』の秘書課に勤めています!今日は、私がお仕えしている五条グループの社長とその奥様が、日本にお正月帰国をされるという事で同行しました!久し振りの家族団欒が楽しみらしく、奥様はずっとご機嫌なご様子です。プライベートジェットの中では奥様が社長と共に、スマホカメラでムービー撮影をしながらなにやらカメラに向けてお話されているようでした。社長と奥様には、ご子息、ご息女様がおられます。悟坊ちゃまと馨お嬢様です。私はまだ直接お会いしたことはないのですが、お二人は今流行のYon Tuberというものをされているので、お顔とお声は把握しています。そして実を言えば、私はお二人の…るんるんチャンネルのファンなのです!Yon Tuberを初めて当初、奥様は馨お嬢様からるんるんチャンネルを教えて貰ったらしく、初めてYon Tubeをご覧になる奥様に私が操作を説明しました。その際に一緒にるんるんチャンネルを見たのですが、なんと言っても美男美女!社長も奥様もとても素敵で年齢を感じさせないほどお美しいのですが、悟坊ちゃまと馨お嬢様も流石と言いますか、とにかく芸術品のような美しさで目を奪われました!奥様にはチャンネル登録の方法と、動画の再生やコメント投稿など一通りの操作をお教えした後、私もこっそりチャンネル登録しました!今では仕事の後にるんるんチャンネルの動画や配信を見て日々の疲れを癒す毎日です。っと、前置きが長くなってしまいました!これからが本題です。私は今、社長のプライベートジェットで日本に到着したところです。ちなみに、今日の日付は大晦日です!

「社長、奥様、お久し振りです。」
「歌姫君、久し振りだな。元気にやってるか。」
「ええ、おかげさまで。」
「歌姫ちゃん、元気そうでなによりよ!悟と馨がお世話になってるわね!」
「いえ、」
「歌姫先輩お久し振りです!」
「久し振りね、三輪。仕事は問題なくやれてるかしら?」
「はい!」

歌姫先輩は秘書課の中で一番歴の長い先輩で、悟坊ちゃまと馨お嬢様が幼少の頃からお知り合いだとか。今はお二人の送迎と、撮影のお手伝いをされているそうです!歌姫先輩の運転でまずは五条グループが経営するホテルへ向かいました。チェックインを私が代わりに済ませ、社長と奥様は歌姫先輩が案内してくださいました。最上階のお部屋に滞在期間中のお荷物を運び、まず初めに行ったのは…、

「それじゃあ、チャンネル開設?とか言うのを教えてくれるかしら?」

ノートパソコンを開いてYon Tubeのチャンネル開設でした。なんでも、奥様がYon Tuberにとても興味を持っているらしく、るんるんチャンネルの動画を見る社長と奥様の反応を投稿するチャンネルを開設したいそうです。そして歌姫先輩は社長と奥様、そしてパソコンを操作する私に、三脚で立てたカメラを向けました。なんで?

「ハァ〜イ!悟〜、馨〜、今からパパとママが使うYon Tubeのアカウントを作りま〜す!」
「で、では、まずはアカウント作成をクリックしてください。」
「えっと、これね!」
「ほう…。」

まずは社長と奥様のチャンネルを開設をしました。ちなみにチャンネル名を決めたのは奥様です。『五条家ファミリーチャンネル』と登録されたアカウントのアイコン写真は、小学校の制服姿の悟坊ちゃまと馨お嬢様と社長と奥様の4人で、入学式に撮影されたお写真でした。まだ投稿できるような動画を撮影できていないため、一先ず登録すべきものを全て終わらせた感じです。

「社長、奥様、るんるんチャンネルの配信がそろそろです!」
「あら、じゃあこのまま見ましょうか!2人も一緒に見ましょう!」
「この部屋のテレビはYon Tubeを見れないのか?」
「地上デジタル放送かBSだけだったと。」
「最近の若者はテレビをあまり見ないそうだな、今後はYon Tubeも見れるようにするか。」
「そうね、あなた!それがいいわ!」
「「(そこまでするか…!)」」

るんるんチャンネルの年越し生配信を4人で視聴し、歌姫先輩は明日るんるんチャンネルの初詣動画に同行するとのことで、配信が終わってから、私にとある部屋の鍵を預けて帰られました。なんと、悟坊ちゃまと馨お嬢様の住んでいるお部屋のカギだそうです…!

「明日は悟と馨が初詣に行っている間に、パパとママがこっそりお部屋に忍び込もうと思いまぁす♡帰って来た2人の反応が楽しみね、パパ!」
「ごじょにゃんに会えるのも楽し「それじゃあ今日はここまででお休みなさぁ〜い!」
「おやすみ。」
「お疲れサマンサー!」
「お疲れサマンサ。」

どうやら撮影はここまでにするようなので、私はカメラを止めました。社長と奥様がお休みになる準備を始めたので、私は予約してあった別の部屋で休みました。

「おはようございます、三輪です!」

翌日、私はホテルマンと共に社長と奥様の部屋を訪ねました。ドアを開けてくださったのは社長です。既に着替えて身だしなみも完璧な社長と奥様に、ホテルマンがルームサービスの朝食をテーブルに並べます。私は今日の予定をお二人に読み上げました。歌姫先輩からの情報だと、悟坊ちゃまと馨お嬢様をお迎えに行くのが11時だそうで、その後、○○区にある五条天神社へ初詣、その後ご帰宅される予定だと。万が一予定が追加された場合はすぐに私に連絡を入れてくださるそうです!お食事を終えた社長と奥様はのんびりコーヒーブレイクを済ませ、11時にはホテルを出ました。私の運転で向かったのは、悟坊ちゃまと馨お嬢様が住むマンションです。移動中の車内では、奥様がスマホで社長と共に動画を撮影されていました。すっかりYon Tuber顔負けです!マンションに到着後、地下の駐車場に車を停め、歌姫先輩に預かった鍵で最上階の部屋に上がります。ちなみに、このマンションも五条グループが経営、管理しています。

「悟と馨の部屋に着きました〜!早速鍵を開けて、中に入ってみたいと思いま〜す!パパ、開けて!」
「…開けます。」

私がカメラを預かり、鍵を開けて中に入る社長と奥様の姿を動画に収めました。お二人はキッチリと玄関で靴を脱いで並べ、まずは真っ直ぐリビングへ向かいました。歌姫先輩の情報だと、初詣にはごじょにゃんさんも連れて行かれたそうなので、完全に無人だそうです!お二人はお部屋の中を探索し、私はそんなお二人をしっかりとカメラに収めました。

「そして最後、ここが寝室でぇ〜す!」

奥様が寝室のドアを開け、中に入りました。社長もその後に続き、そして私も中に入ります。勿論動画も撮影しています。広い寝室の真ん中に置かれた、大きなキングサイズのベッド。布団は少しぐしゃぐしゃになっていましたが、他は綺麗に保たれているようです。

「あら!やだもぉ〜う!パパ見てこれ!」
「ん?」
「あ、カメラはダメよ!カメラは絶対ダメ!」

奥様はベッドの傍に置かれていたゴミ箱を覗き込み、社長を呼びました。私も行こうとしましたが、カメラはダメと言われたので大人しくその場でお二人を映します。

「私達に似たんだわ、間違いなく!」
「全く…あれほど言ったのにな。」
「でもこればっかりは仕方ないわね。悟はずっとそうだったから、ほら、いっつも馨と一緒に寝たがってたし、スキンシップも、ねぇ?」

私には一体何のことか分かりませんでした。ゴミ箱になにが入ってたんでしょう?一通り部屋の探索を終えた後、お二人はリビングへ戻りました。私はお二人の正面にカメラの三脚を立て、撮影を見守ります。

「お部屋の探索も終わった事ですし、早速ドッキリの準備に入ろうと思いま〜す!海外にいたはずの両親が、知らぬ間に帰国して部屋にいたら子供達はどんな反応をするのか、楽しみ〜!」
「カメラは五条グループが製造、販売中の最新式超小型カメラを使用します。こちらはボタン一つで簡単に録画でき「じゃ、早速カメラを仕掛けま〜す!」
「仕掛けます。」
「どこがいいかしら!やっぱりテレビの影がいいかしら?」
「シールタイプとマグネットタイプ、マジックテープで巻き付ける3タイプがあるので用途ごとに「1つ目はここにしま〜す!」
「1つ目はテレビの影に設置しました。」
「2つ目はここね!観葉植物の影!」
「2つ目は観葉植物の影。こういった場所に設置してもバレない迷彩柄タイプも販売して「3つ目はここで〜す!」
「3つ目は写真立ての影に設置しました。」
「それじゃあ、愛する子供達が帰って来るまでのんびり過ごしまぁ〜す!」

そうして、私の業務はここで終了。あとは日本に滞在中の数日間、好きに過ごしていいとのことで、社長と奥様にご挨拶をして実家の京都に帰ったのですが…。

『霞ちゃん、動画編集についてお勉強しておいてくださる?』
『動画編集ですか!?』
『悟と馨にも教わったんだけど、霞ちゃんにも手伝ってもらう日が来るかもしれないから、よろしくね♡』

との連絡が来たのは、1月2日のことでした。結局私は実家で動画編集についてのノウハウを勉強、帰りのプライベートジェット内では動画編集に挑戦する奥様をサポート。帰国後も奥様から送られてくる映像データを編集したり、社長から投稿したいと言われた五条グループの製品についての動画を撮影、編集、アップロードなんかをしています!…正直、製品については広報の方に頼んだ方がいいのでは?とも思いましたが、るんるんチャンネルの公式JwitterとJnstagramで『五条家ファミリーチャンネル』を紹介されて、チャンネル登録者数が増えたからでしょう。今日も私は、社長と奥様の秘書として、『五条家ファミリーチャンネル』の動画撮影と編集を手伝ってます!結局私は、悟坊ちゃまと馨お嬢様にお会いできなかったので、それだけが心残りです。以上、五条グループ秘書課の三輪でした!

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