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心臓からお腹の下あたりにかけて、ぎゅうぅうううって涙が出そうな程苦しい痛みが生じて、締め付けられる。
「…っ、ひ、ぅ…ぅ゛ー…」
耐えきれずにそこをおさえて、でもおさまらない。
痛い。
痛い。
痛い。
痛い。痛い痛い痛いいたいいたいいたいいたいいたいいたい。
胸が、身体の奥が、絞られてるみたいに痛い。
「…う、…つ……き」
(…くーくんの、嘘つき)
嘘をついてるのは、おれじゃなくて、くーくんの方だ。
「…っ、ひ、く…」
もうとっくに限界なのに、これでもかってほど涙が零れ出て、苦しい。頭が痛い。
どうせなら、こんなに苦しいんだったら死んじゃいたくなる。
『愛してる』
チリ、と脳裏に何かがよぎる。
おれじゃない。
おれじゃない人に、その言葉を向けたくせに。
…おれじゃない人を抱いて、そう言ってたくせに。
せんせいのところから逃げた後、見てはいけないものを見せられたのは、おれなのに。
(…どうして、くーくんにそんなこと言われないといけないの…?)
繋いだ手に力を込めてみても、…なんだか違う。
…何かが違うような気がした。
……くーくんを、すごく遠くに感じる。
「………、まーくん…?」
昔みたいに、慰めようとしてくれたのか、…ただ、おれが答えないのが気になったのか、
髪に触れた手が撫でるように動いて、
「…わ゛か゛っ、た…」
…そう濁声で零した言葉と同時に、首を振って避ける。
ぬくもりが、存在が、完全に消えた。
拭っても拭っても頬を伝う涙を拭うのはやめて、ぎゅ、と拳を床の上で握る。
「…え、…?」
「あ゛の゛びとと、ギズずる…っ!それ以上の、…行為も、するから…っ!!」
胸を突き上げてくる気持ちで、鼻の奥がツーンと痛み、闇雲に涙が溢れてくる。
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