11

あの時俺が泣いていたら優しく抱きしめてくれた蒼はもう、どこにもいなくて。

いつも優しい声で「まーくん」って呼んでくれた蒼は、もういない。

…気づけばここにいない友達の名を、叫んでいた。


「しゅん、すけ…っ、たすけて…ッ」

「……」


そう叫んだ瞬間、蒼がぴくりと反応したことにおれは気づかない。


「俊介…っ…しゅんすけ…っ」


必死に逃げようと、教室のドアの方に手を伸ばしながら叫んだ。
股の間に蒼がいても構わない。

足をばたつかせ、抵抗する。

でも、そんな俺を気にも留めず膝裏を掴まれ、大きく左右に広げて持ち上げられる。
恥ずかしいなんて感情より、恐怖で心が埋め尽くされる。


「やめ…っ、やめて…っ、やだ…ッ、蒼…ッ」


後孔に、何かぬるりとしたものが擦れた。

その場所に目を向けると、見たことがないほど暴力的で、重量のありそうな爆発寸前に反り返った赤黒い”何か”があてがわれている。

なに。これは、なに。

目が合うと、蒼は酷く冷たい表情で微笑んだ。


「向き合う体勢にしたのは…ちゃんと初めての相手が俺だってこと、まーくんに覚えておいてほしかったから」

「あお…、…ッ!!ぅ、ぐ…っ、ぅぅ…っ、――ッ!!」


口を開いた瞬間、グ――と入口から奥に押し込まれてくる亀頭。

孔がぎちぎちになるぐらい…かなりでかい。
だって、俺のと全然違った。亀頭の包皮がずる剥けで、太さも長さも比べ物にならない。

あんなの、絶対に入るわけがない。


「…っ、ナカ、あっつ…」

「…ひ、う、う…っ、いた、いだ、い…っ」


初めは慣らすように…なじませるように、小刻みに腰を振ってくる。

やっぱり本来男のモノを受け入れるようにできてないソコは狭くて、痛くて、涙が零れる。


「…っ、は、ぐ…っ、ぅ、ゔ…っ、ぁあ゛…っ、」


ヌヂュヌヂュ、ゆっくりと浅い場所で前後にされる。
散々弄られ蕩けたナカが吸い付き、勝手に沈められているモノを扱く。
纏わりつく肉壁を引きずるように一緒に身体も動きに合わせて揺れた。

(…っ、無理、こんなの、無…理…っ、)

強制的に火照らされる身体が反応し、うねり、締め付ける。
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