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何度か数えられない程、奥に打ち付けられた熱いモノが身体にいっぱい入って新たに注がれる精液と混じりながらぐちゅぐちゅと激しい音を鳴らした。
「……絶頂するだけの愛玩人形みたいになっちゃってるし、ちょっと休憩しようか」
「…ん、ん…っ、ぅ…ぐ…っ、ぅ……、…へ…?」
膝の上に載せられ、抱き締められる。
蒼が話している言葉の意味もわからず、ただ頭を撫でられたり、首筋を舐めては吸われたりしていた。
「もうキスしても全然抵抗しないんだ」
「……ん、…?」
どのぐらいの時間かわからない。
寝てた自覚もなかった。
次に目が覚めたのが、もしかしたら数分後だったかもしれない。
激しい性行為はやめられていた。
ゆっくりと舌を絡め合わせられていると、…少しずつ意識がはっきりしてきた。
「…っ、!!?」
「やっと起きた」
怯え、涙を流して震える俺に、彼は冷たく整った顔で笑みを零し、再開の意味を示す悪夢の言葉を告げた。
――――――――――
嫌なのに。
嫌なのに、後孔は俺の意思に反して数えきれないほどの性行によって解されて、濡れそぼった肉壁が叩きつけてくる性器に吸い付くように収縮する。
「本当に嫌だと思ってるの?こんなにトロトロにして、ぎゅうぎゅう締め付けてくるくせに」
「…――ッ!!ぁぅっ、ゔ、ぅ…っ!ひ、ろ゛…い゛、ぃ、っ」
数分だったかもしれない。
それだけでも意識を失って休む時間を与えられたことで、抵抗できるぐらいの思考とほんの僅かな体力が戻ってしまった。
そのせいで猶更今の行為すべてを理解させられてつらい。
嘲る声に胸が抉られた感覚がして、涙が零れる。
酷い。酷すぎる。
思ってる。嫌だって。
できることなら、今すぐにでもこの行為をやめてほしい。
「…っ、ぅ゛ぐ、ぅう、う、 あ゛っうっ、ん、!ぇ゛、ひ、ぅ゛っ、」
「蕩けすぎて最高にエロい顔してるのに、無自覚の方が余計にタチ悪いよ」
ぬぢゅぬぢゅ…っ、こりこりっ、トントン…っ、!
結合部で卑猥な音を鳴らして、絶対にそんなに奥まで入っちゃだめなとこを押し上げながら腰を揺すられる。
怖いくらい冷たい瞳をした蒼が赤黒く昂ぶった見た目の暴力とも呼べるほど重みのあるソレをずるりと抜くたびに、俺の後孔から零れる蒼の精液で、…俺の性器から零れる精液で身体中が、床がびちゃびちゃになっていく。
そして、息をする間もなく、ドン、と濡れた亀頭を奥まで突きいれられた。
蒼の動きは段々と激しさを増し、前立腺を重点的に突きまくったと思ったら、奥につっこまれたまま腰を回してめちゃくちゃに肚の中を擦られる。
感じすぎて怖くて、泣きながら逃げようとしてもすぐに捕まって引きずり戻された。
繰り返される肚の奥を突き上げられる感覚。
強制的に火照らされる身体と、体液でびちゃびちゃに濡れる肌と床、
死にそうな感覚に熱い息を零して、ただ肚の奥をヌヂュヌヂュゴンゴンしてくる刺激に耐えながら揺さぶられるままになっていると
………ふいに教室の外から声が聞こえてきた。
「よかったー部活おわった。早く帰ろー」
「だね、帰り食べて帰ろー」
その声が段々近づいてるのが聞こえてきて
「…?!っ、゛、ん゛、ぇ…っ」
「声、聞こえなければいいな」
ふ、と微笑んだ蒼に、まさかと青ざめた…直後、
腰をがっちり掴んで抱き寄せられ、もう一度今までよりもずっと強く深く最奥の蕩けた膨らみを突きあげられた。
「――う、ぁ゛ああ――ッ、!」
腰がびくついて、勝手に宙に浮く。
だらしなく股を開いたまま、ガクガクブルブルと痙攣した。
最初と比較すると随分と柔らかく熱く蕩けた内壁が快感にこたえるように、蒼のそれを食い搾る勢いでぎゅ――と締め付ける。
(だめだ…っ、声、だしちゃだめだ…っ)
必死に口を塞ごうにも、手が縛られているせいでどうにもできない。
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